「仲間の死と、償いと、たどり着いた終着点」メイズ・ランナー 最期の迷宮 としちゃん(≧∇≦)さんの映画レビュー(感想・評価)
仲間の死と、償いと、たどり着いた終着点
『メイズランナー』シリーズの3作目、いよいよ完結編ってことで期待して観たけど…
正直、1作目の「迷宮での脱出ゲーム感」が好きだった身としては、もう完全に別ジャンルだなって思った。
最初からハードな展開で、列車強奪のアクションから全力疾走。でもその勢いのまま突っ走りすぎて、正直ちょっと置いてかれる感じもあった。
でも、やっぱりニュートの死はきつかった…。感染が進んでいく中、あの明るくて優しかった彼が、少しずつ壊れていく姿は見ていて辛すぎた。
なんとなく「ニュートは死にそうだな」と覚悟してたけど、「まさかテレサまで…」っていうのは完全に不意打ちだった。
あのラスト、トーマスを見つめる彼女の表情、ほんとに切なかった。
「ごめんね、トーマス」って言葉には出さなかったけど、心の中ではそう呟いてたんだろうなって思わせる目をしてて。
それから、建物が崩れていく中で、何も言わずに…消えていった。
彼女なりの贖罪だったのかもしれないけど、あんな最期、想像してなかった。
意識を失っていたトーマスが、目を覚ました後に砂浜を歩いてて。
そこにミンホがいて、2人が抱き合うシーン。静かなんだけど、いろんな感情が押し寄せてくる場面だった。
そして、ミンホがニュートの首飾りを渡してくれる。トーマスがそれを握りしめて、黙って下を向くところ、もうね、言葉いらなかった。
ギャリーに関しては、登場したとき「ん?なんか生きてそう」って思ったら、案の定だったよね(笑)
全体としては、アクションと緊張感の連続で見応えはあるし、仲間たちの絆も感じるんだけど…
やっぱり、“迷宮”がテーマだったのは1作目だけなんだよなあ。2と3はもうタイトル詐欺みたいなもんで、「メイズランナー」って言われても迷路どこ?ってなる。
ぶっちゃけ、最初からシリーズの全体構成を考えて作ってたわけじゃないんだろうなって思っちゃった。
タイトルも含めて、後半はちょっと“別の映画”になってた印象。
それでも、1作目から観てきた身としては、やっぱり最後まで見届けて良かったなって思える作品だった。
生き残った者たちにとっての“新しい世界”が、ほんの少しでも安らげる場所であるといいなって願いたくなるラストだった。
