「予告詐欺(笑)」メイズ・ランナー 最期の迷宮 エビフライさんの映画レビュー(感想・評価)
予告詐欺(笑)
予告でミンホが迷宮の中をクモ型クリーチャーに追われてるので
「お?メイズランナー復活か?」と前作の失望から淡い期待を持って見に来たけどまさかのミンホくんの見た幻覚でした。
メイズをランする要素は終わったんだからローカライズスタッフはタイトルを変えましょう。
1作目はどうやって迷宮を抜け出すのか終わりも世界観の広がりを感じてとてもわくわくできたのに2作目でまぁたゾンビかとがっくりきて
正直今作は映画館で見るかレンタルでいいか悩みました。
そして迎えた3作目・・・。シナリオはツッコミどころ満載ですっかり破綻してます。
基本的に主人公トーマスは
「人類の救済とかどうでもいいから俺たちをモルモットにすんな」
とこんな自己中な思考を元に行動していて見ていてイライラします。
ミンホを救出に行く理由も「俺のダチだから」で単身WCKDの本拠地に特攻しようとします。敵の施設は厳重で大勢の部隊もいて多勢に無勢なのは前作でさんざん思い知ってるはずなのにバックパック一丁で行こうとするトーマス。計画とかひとつも無さそうなのに捕まりに行くようなもんだろ、仲間も止めろよ・・・。
敵の本拠地に何とか到達するも分厚くそびえたつ防壁と高火力な砲台で侵入ができない!どうしよう!とそこに登場したのがかつてトーマスと敵対したギャリー。
ギャリーたちはWCKDの本部へ侵入する手段を知っているようです。
思わぬ助け舟です。彼がいなければトーマスは防壁の前で途方に暮れていたことでしょう。出会い頭に一発殴るけど。
で、ギャリーたちはどうやって防壁を潜り抜けるのか・・・。
なんと地下水路です!あんなに厳重な警備体制なのにド定番すぎる抜け道。WCKDは防壁の外に通じる地下水路をわざわざ作ってくれてました。よかったねトーマス。
内部に侵入し、本部の偵察をするトーマス一行。
双眼鏡で覗くと2作目で裏切ったテレサを見つけ彼女に協力してもらおうとギャリーに提案されそれに乗っかるトーマス。
帰宅途中のテレサを誘拐することに成功し、協力を得られることに。侵入するにはトーマスたちの首の後ろについている発信機のようなものが邪魔するのでとテレサが除去してくれます。
除去する時に出血を拭った布が後の伏線になるのですが、
テレサはこの布に付着した血でフレアウィルスに抗体があるか実験をした結果、フレアウィルスを除去する能力があることを発見します。観客は何となくわかってたけど。
そもそも少量の血液検査で実験ができるんなら
拷問じみた実験もメイズをランさせる必要もないんじゃね?ウィルスに抗体がありそうな人の血液を片っ端から採取して調べればいいんだから。
物語の終盤で悪役であるジャンソンがトーマスの血を利用して世界征服を企んでいるかのようなことをほのめかす場面があります。
テレサにトーマスの血で血清を作らせて人の生殺与奪を自分が支配するようなことを考えてましたがあえなくテレサに裏切られ頭を鈍器で殴られます。頭に血が上ったギャンソンはテレサたちを銃を乱射して殺そうとします。
鈍器で殴られただけで世界征服を諦める悪役ギャンソン
彼もまたトーマスと同様に直情径行のようです。
テレサやニュートを犠牲にミンホを救出したトーマス一行
ウィルスに免疫のある人たちで孤島で細々と生きることを選択。
人類救えてない・・・。俺と友達が助かれば他の人たちがどうなろうと知ったこっちゃねえ!こんな主人公に感情移入は不可能でした。
原作はもう2作ほど続編が出ているようですが、
たとえ映画化されたとしても映画館で見ることはもうないと思います。