IT イット THE END “それ”が見えたら、終わり。のレビュー・感想・評価
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ドラマ版未見の方は、ぜひ見比べて
前作のレビューで「もともとS・キングの小説には想像力豊かに恐怖を描く魅力があるのだから、ばかでかい音で驚かせる凡庸な演出に頼ってほしくなかった」と書いたが、残念ながらその点は続編も同じ。2作目でアトラクション感がさらに増した気がする。
ホラー描写に「キャリー」や「シャイニング」などキング映画へのオマージュが感じられファンを喜ばせるが、ルーザーズの各人の回想・フラッシュバックはさすがに長すぎて中だるみ。1990年のTVドラマ版はもっとコンパクトだったし、CGの派手なVFXがないぶん心理的な怖さを工夫していたのが好ましかった。クリーチャーはチープだが、それなりに味わいがあったし。
あと個人的な好みだが、べバリー役は前作の子役ソフィア・リリスが成長した姿を想像すると、ジェシカ・チャステインよりエイミー・アダムスが適任だったのではないか。演技力の話ではなく、顔立ちと雰囲気の点で。
前作より楽しめました。 下地ができてたからかな、自分の中に。 過去...
前作より楽しめました。
下地ができてたからかな、自分の中に。
過去のトラウマを克服する、がテーマだと思ってます。
前作も対ピエロというより、しんどい環境の克服みたいな感じだったような。
怖いシーンも、わかってても怖くて、楽しめました。
アトラクション感覚ホラー
率直な感想は、怖くはなかった!良い意味でも悪い意味でも、楽しかった!です。
前作のヒットでの儲けがあったせいでしょうか!?ものすごくお金をかけた豪華なホラー映画という印象です。
ピエロだけに、まるでサーカスや遊園地を体験しているのかと錯覚するほど、様々なホラーシーンがせわしなく繰り広げられるため、ホラーアトラクションに乗っているような気分になります。
精神的に訴える恐怖ではなく、視覚、聴覚での恐怖なため、モンスターやCG、要所要所の爆音やらが目白押しで、ドキッっと驚くことはあっても、心底震えるような怖さは余りありません。
ドキッなシーンも音には驚くのですが、ホラーお約束の来るぞ来るぞ~!なんでそこ開ける!なんでそこに行く!なシーンが沢山あるのですが、ちゃんとお約束通り来ます!なので途中からそういったシーンでは、ドキドキせずもうお約束通り来る!と思って鑑賞すれば、なんだか楽しく感じれるのでした(笑)
ラストのペニーワイズとの闘いは、ものすごく忙しい。次から次へとルーザーズクラブのメンバーに襲い掛かる恐怖体験は、アトラクションそのものでした。
何だか爆笑してしまうところが、何カ所か
1部のイットは、見えない怖さで、結構コワかった。けど、こちらの2部は、見える形で、襲ってくるのが、作り物っていう感じだったので、思わず爆笑!最後は、クモみたいな宇宙人。宇宙人が捕食した地球の生物の形になって、たまたま人間のペニーワイズを食べたから、あのピエロだったのかな。あとは、ゾンビが運転できたりと、コワくなさずぎて…。自転車売った店主はスティーブンキングだし、笑えるところ満載でした。
緊張と緩和になっていない
「怖いことが起こるだろうなー」と思ってたら、普通に予想通りくらいの怖いシーンになる…、というのが延々と続きます。いわゆる緊張と緩和になってません。
前作同様、いつまで学校の怪談を観てる感覚です。
物語の本質は人としての成長にあるんでしょうが、土台になるホラーが質・量共にショボく、ミスマッチになってます。
そして長い…。
前作からの謎解決
前作が面白く、ホラー苦手ながら鑑賞させていただきました。
前作ではいくつか謎を残したまま終わってしまいましたが、謎も解決してくれております。
青春映画感も残っており、爽やか感もありますね。ホラー映画なのに。
3時間近い長尺ですが、飽きずに観れました。
一人一人丁寧に描かれてるので、しっかりやるとなるとこれぐらいの上映時間になるのかな。
チャリンコの置き方は大人になっても変わらずで安心しました。
怪獣映画?
ストーリー上、必要なのかもしれないが、各人毎のストーリーを数珠つなぎに観せられる所が、テンポが悪い上、何処かで見た様な演出で退屈。クライマックスも怪獣映画を観ている様で、一つも怖くない! 前作の方が、数段面白かった様に思う。
ホラー版スタンドバイミーだ
前作がB級ホラー映画っぽく、しかもかなり陰湿なシーンも多く内容的にはいまいちだったが、個人的にはソフィア・リリス(べバリーの子役)がお気に入りの女優の一人になってしまった。
今回は27年後のべバリーをジェシカ・チャステインが演じていた。他にも知っている俳優が多かったせいもあるが、全体的に特撮や色々な映画のオマージュの演出等を含めA級に格上げされた感じだ。
ジャンルとしてはホラーなのだろうが、前作に比べるとショッキングシーンが控えめとなり、ホラーというより「インディ・ジョーンズ」のような冒険映画に近くなっていた。少年時代と現在を巧みに重ね合わせて、彼らの絆の強さを良く表していて、「スタンド・バイ・ミー」のような感動を覚えた。ただ、169分はちょっと長すぎた。
(お詫び:前作でホラー版スタンドバイミーのようなものを期待するとがっかりするとコメントしたが、確かに前作はそう思ったが、こちらの完結編ではまさにホラー版スタンドバイミー的な感じだった)
今回、ソフィア・リリスの出番は余りないのかと思っていたので、意外に多かったのは嬉しい誤算だった。これからも注目していきたい女優の一人だ。
屈辱のオヤジ狩り、27年越しのリベンジ
凄惨な少年少女時代から27年、再びデリーに姿を現したペニーワイズとかつての約束を果たす為に故郷に戻ったルーザーズクラブの面々との死闘を描いた大ヒットホラー映画『IT』の続編。
ホラー映画らしからぬ肉弾戦な戦闘シーンをオヤジ刈りと評された爆笑エンドの前作から2年、 格段にパワーアップ?を果たした今作はペニーワイズの膨らむ縮む化ける燃える近寄る浮かぶ沈めるのありとあらゆる手段で怖がらせるバラエティ豊かなホラー演出になった一方でB級感満載のモンスターホラー的な要素もあり、前作とは一風変わった雰囲気に仕上がっていた。
それがダメだという訳ではないが前作同様にカメラワークと音の演出に頼ったビックリ系の演出に続き、暗闇から異形のバケモンが出てくる系の繰り返し感が強く、少し恐怖の表現にマンネリ感はあった。
ただ169分という長尺を利用した各キャラクターの前作描かれていなかった幼少期のトラウマと向き合う件やまさかのスティーブンキング御大のカメオ出演や『シャイニング』や『遊星からの物体X』などのオマージュ盛り沢山など小ネタが楽しく大いに楽しめた。
中でもスティーブンキングの口から飛び出た「結末が嫌いだ」というセリフがとんだブーメラン皮肉で見事だった笑。
そんでその肝心な結末の描き方だが、個人的には89年作の絶望のラストにしっかりと立ち向かい、なおかつオリジナリティを忘れない好印象のラストだった。
しっかりとペニーワイズの正体を描いた上で、さまざまな幻覚でルーザーズたちを苦しめる今までのピエロのペニーワイズの一面も描き、手をつけられない最恐の存在としてルーザーズたちを蹂躙していたが、その先に前作のオヤジ狩りエンドを超える爆笑のラスト、言葉責めが待っていた笑。
死ねだのクソだの小学生クラスの罵詈雑言のラッシュを浴び、巨大で異形な姿だったペニーワイズがどんどん縮んで行き、死んでしまうというまさか過ぎる豆腐メンタルが致命傷となり、またしてもホラー映画史上類を見ない爆笑ラストが誕生した笑。
そして絶命寸前のペニーワイズが赤の女王か初登場の時のアミダラにしか見えなくてさらに爆笑した笑。
前後作総括して全体的にルーザーズクラブの面々が子ども時代も大人時代もより深掘りされていて感情移入できるキャラクターになっていた。
ペニーワイズは映像やホラー表現は今作のビルスカルスガルドの方が面白かったが単純な怖さではTV版のティムカリーには敵わなかったかな。
ただべバリーの老婆の件は怖すぎた笑。
夢に出るわアレは笑。
ハリウッドの好みじゃないところ
原作既読テレビ版視聴済み
「わーい予算が沢山入った!いっちょ派手にやったるぜ!」
そんな製作陣の考えがひしひしと伝わってきます。アメリカのユーチューブチャンネルとかでは絶賛されてたので映画.comを見た限り日本人の感性に合わなかったんでしょうか。偏見ですがあっちの国は派手好きが多い気もしますしね。
さて、どこが気になったか。まあ皆さんおっしゃっている通り驚かし方ですよね。あんまり変化がないんですよね。もっとペニーワイズの相手の怖がっているものに変身する能力を生かしてほしかったです。っていうかあれはキャラクターを怖がらせてないもん。視聴者を怖がらせようとしてるもの。
それと登場人物に共感するのも難しいです。こういうの知りたいんでしょ。みたいに過去の映像見せられても正直興味はあまりないんですよね。ワンピースとかの過去編が人気で面白いのはそのキャラを大好きになってる状態で見てるからですからね。興味の有無ってのは大事です。
まあ良いところも多いですよ。もうラストのバトルなんかはホラーじゃなくてモンスターパニックに割り切っているので面白かったです。
それにビルスカルガルドとおばあちゃんの演技!この二人で点が大きく跳ね上がっています。これからババアという文字にはルビで恐怖と入れるべきでしょう。ババアのシーンはユーチューブで公式が公開しているので是非見てください。
最後にホラー部分についてですがびっくりは多少しますね。でもピエロを見たら怖くなる。ってことにはならないと思います。それにグロもあんまりないのでそっちが苦手な方でも楽しめるでしょう。なんでこれでR15?って思うほどグロはないです。
友達とわいわい見たら最高に楽しめる映画なのではないでしょうか。
続編のむずかしさ
ジェシカチャステインはふしぎな感じがある。
首から下をみただけでは、男性な物言いをすると、ソソる。
が、きれいだが強面なのである。
下から見ていく男たちは、顔で弾かれる。
白人のなかでもひときわ白い。
ルージュをさしているとさらに怖い。
ツン顔でいるときは、鉄壁である。
よもや声をかけてみよう──なんて気はおきない。
一方で、この顔は、語る。
明るく柔和なソフィアリリスだが、倒錯的な父親から虐待をうけて成長したなら、たしかにこんな感じになるだろう──と思わせる。厄介を重ねるあいだに、顔に愁色が貼り付いてしまったのだ──と思わせる。
語ってしまう顔ゆえに、ゼロダークやSloaneやMolly'sなど、むずかしい役を演じることが多い、ような気がする。かと思えば、Helpみたいなバカっぽさも演じられる。
が、どんな役でも、寄せてこない。──親近を感じさせない女優だと思う。だけどセクシーなのである。背反要素の塊で、これらのケイトブランシェット的蠱惑が「ふしぎ」のファクターを形づくっている。ように思う。
白人のばあい、鼻梁のまわりにおびただしいそばかすが顕れる──ことがある。たとえばエマストーンの顔にカメラが寄ったとき、ファンデーションごしにFreckleFaceが解る──のだが、個人的に白人顔を覆い尽くすそばかすに、惹かれる。東洋人にはない属性だと思う。
どうやっているのか知らないが、おそらく白人が常用するそばかす消しファンデがあるのだろう。映画では見えないが、たいていの白人にある。と思う。知らないことだが。
個人的に、ソフィアリリスのチャームはそばかすにあった。そばかすだらけのお転婆な子が、哀しい家庭環境を背負ってることに、シンパシーが増幅された──わけである。
それを耐え忍んで、乗り越えてみると、たしかにベバリーは、笑顔が消えた剣呑なジェシカチャステインになるだろうと思わせる──のである。
暴力的な環境で育ったひとが成長すると暴力的なひとと結びついてしまうものだ、という現実世界の常道も、しっかり見据えていた。このキャスティングはひじょうに巧かった。
くわえて吃にほんものらしさを与えるなら器用なマカヴォイは定石だった。と思う。
もとよりIT観衆の熱い願いは、片思いの太っちょベンがベバリーと結ばれてくれることにあった、と思う。そこは、映画も解っていてくれた──ものの、やや長すぎた。
が、成長した子供たちが、たいして幸福になっていない、且つ、たいして好人物というわけでもない──のは現実味があっていい。FXを使いすぎない──のもいい。初作には及ばない、とはいえ、ムスキエティは監督三つ目にして、われわれのような勝手な観衆が「続編に期待するところ」を過不足なくさばいている。立派なものだと思った。
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