アリー スター誕生のレビュー・感想・評価
全109件中、61~80件目を表示
圧倒的な才能がスクリーンに踊る
Dolby-ATMOSで鑑賞。まず、ライヴ場面の音圧が圧倒的。鼓膜を守るため持参のインナーフォンを付けようかと本気で思う。この音圧にアリーの歌声が乗る。場末のバーに響く圧倒的な歌声。文句の付けようがない。既に大スターのジャクソンが惚れ込む。正にミュージシャンズ・ミュージシャンだ。
ジャクソンが歌う、「昔の古い生き方はもうやめよう」と。
皆、目の前の現実を、生活を、新しいやり方で変えたいと思っている。アリーも、ジャクソンも、そして、その先にアメリカの人々、更に世界の人々も。
イーストウッドに替って初監督のクーパー、主演のガガ。
2人ともイタリア系だ。
この映画は、スタンダードな物語の形を借りて、現代の失望と希望の両方を描き出している。
それが、2年前の大統領選で、共和党の候補に公然と“No”を発したガガを擁して製作されたことで、米国では圧倒的な支持を得ているのだろう。
本物の才能が正当に評価されるアメリカン・ドリームと一言では片付けられないとても哀しいお話し。
しかし、悲しみの上に逞しく未来を切り開いていくだろうスターの誕生を、覚悟を決めた魂の演技で表現するレディー・ガガの圧倒的な才能がスクリーンに踊る。
ラストの曲ですべてが救われた
アリーがジャックの後押しでステージで初めて歌うシーンは鳥肌がたった。IMAXのせいもあってかガガの息づかいがすぐそこに感じられて、まさに魂を揺さぶる歌声だった。
アリーが成功してしていくにつれて、ジャックの耳の病気が悪化していくとともにミュージャンとしての輝きもなくなっていく。そして、ジャックがますます酒とドラッグに溺れて行き、とうとうアリーの足手まといになり、取り返しのつかないことをしてしまう。飲んだくれの親父の忌まわしい血からのがれる希望が見えたみもかかわらず、自死を選んでしまう。この選択は、自分にはどうしても受け入れることができない。過去の栄光も捨ててディーヴァとなった妻をサポートする人生を選択してほしかった。日本でいまいちヒットしていないのはこのストーリのせいだと思う。
それにしても亡きジャックに捧げる曲を歌うラストは、とにかく最高。もやもやした自分の気持ちを涙に変えてくれた。
後からじわじわとくる映画
レディガガの歌が上手い。
二人の関係性は、一筋縄ではいかないが、そこには、確かに、愛があったのだろう。
だからこそ、たとえ、アリーとの関係が壊れても、最後は、中毒から立ち直って欲しかった。
観客は、映画館を出た後も、音楽が聴きたくなったり、彼らの世界観に触れたくなるだろう。
影への共感
本作は、光輝くアリーの歌声に魅了されるのはもちろんだけど、それがあるからこそ、影に退いていくジャックの苦しみや弱さに共感した。生きていられないほどの辛さの中でも、負けないで、乗り越えて欲しかった。
光と影の狭間で揺れ動く切ないラブストーリー
前半はレディー・ガガ扮するアリーが後の旦那となるジャックと出逢い、スターに昇りつめていく様子を、後半はジャックがアル中とドラッグに溺れ、アリーを犠牲にしてしまっていることに気づき、最後は自殺してしまう様子を描いてました。
これは業界でよくある話なのかわからないけど、妙に生々しかったです。
それぞれの光と影がはっきりしてわかりやすかったです。
ストーリーは完成されていますが、個人的には過度なラブシーンはあまり見たくなかったです。
でも、キャスト陣の演技はすごく良かったです。
特にジャックのアル中やドラッグのけだるい感じはかなりリアルに感じました。
今作はレディー・ガガの初主演ですが、合格点だと思います。
描きたい事は?
期待が大きすぎたのもあって、残念な印象でした。
ボヘミアンラプソディーを3回観たので、同等の仕上がりを期待していましたが、展開に無理を感じました。
レディガガの歌を聴けるのはよかったのですが、それだけに残念な作品だと思いました。
悪いのは…
マネージャーでしょう。
アリーが本来もつよさを引き出さずに大衆に迎合を強いるわ、
言わなくてもよい真実をジャックに告げ、悲劇の直接的な原因をつくるわ…。
ショービジネスの現実を批判的につくろうとした映画ならある程度分かるけれど、二人のベタベタな愛の姿を描こうとしたのであれば、ブラッドリークーパーに今後はあまり映画をつくってほしくはないです。
俳優業に専念していただきたい。
アルコール問題のある人は観てはダメ
まったく不幸な事なのだけれど、私はアルコール問題を家族が抱えてこの映画の結末のように亡くなったので、この内容の映画を知らずに観に行ってフラッシュバックに苦しみました。
作中で依存をどんどん深めて行く過程でなぜ適切なカウンセリングを受けないのだろうという疑問ばかりで苦しみました。
この作品を使って依存症問題をもっと深刻に啓発すべきだが、自殺という不幸な結末にしたのはクリントイーストウッド仕込みなのだろう。
ライブのシーンなどは映画館で観る価値をしっかり感じる事ができて問題ない人にはお勧めできるのではないかと思う。
LADY GAGAの歌唱力
ブラッドリークーパー大好き♡
ガガもヒルズで見たこともあり、好きだし歌上手いと思っているし、見てみたかった作品。
ガガの歌と、ブラッドリークーパーを大画面で堪能する2時間。ストーリーに関してはそういう話だから特に感想もなし。
アリーが初めてステージに上がるシーンは高揚感もあってすごく良かった。胸が熱くなった。ちょっとダラダラするシーンもあったけど、小難しいことを求めなければ、楽しめます。
不本意で我慢するところもありつつもスターに登って行くアリー。業界を体感しているからこそ良いところが変わって欲しくない、自分は耳が聞こえなくなってしまうかもしれない恐怖を薬とお酒で紛らわして悪循環から抜け出せないジャック。それでお互いの気持ちを尊重して思い合えるところは見ていて気分が良かった。
S N L大好き。アレックボールドウィンも大好き。
ヒーローズのあの人も出てたし、ちょろちょろ知ってる人が出ていたなぁ。
とにかくブラッドリーは素敵だったし、目の演技が良い!
思ったより恋愛映画
前の「スター誕生」は全く観ておらず、イメージとして、もっと「歌手志望の女の子が努力の結果スターダムを上がっていく話」かと思ったら、どちらか言うと、彼女を発見した人気歌手との関係と彼の苦しみに焦点が合っていた。
大物人気アーチストは、割と簡単に彼女を気に入ってしまい、割と簡単に彼女に注目が集まる。彼女がトップスターになっても彼と彼女の師弟愛と愛情関係は変わらなかったが、時代は彼から離れていき、アルコール依存症になり、彼の一切のマネージメントをしてくれていた実兄も離れて行ってしまう。グラミー賞授賞式であんなことがあったら、そりゃ世間は大騒ぎだろうさ。
「ハングオーバー!」3部作のイメージはすっかり払拭できたブラッドリー・クーパー、監督や音楽の才能もあるのね。
レディ・ガガって、こんな顔だったのね。裸を見ると、これに生肉を貼り付けていたんだなーって思ってしまったが、素人の頃の初々しさや、トップに昇り詰めてからの演技も不自然さが全くなく、良かった。
スターのサクセスストーリーではない。
前情報もなしに鑑賞しました。
なんとなく、題名的にレディーガガ役の人のサクセスストーリーかな、と思って軽い気持ちで見に行ったのですが。
全く違いました。
そんな軽いものではなかったです。
病気のおそろしさというか。
過去のトラウマというか。
あんなに才能で溢れている人でも心の病気になるんですよね。
そうなるなら出会わなければよかったのか、とアリーが思ってしまう遺された気持ちも分かるし。
ジャックのどうしようもなく逃げられないその気持ちもわかる。
けど、2人が出会って2人の人生は本当に豊かになったのだろうと。
そこはアリーとジャック自身が一番感じていることなんだろうな。
もちろん音楽、歌声はこの映画の1つの大きなキーにはなっていますが、一番伝えたいところはそこではないんだな、と思いました。
じゃあなにが残ったって言葉で表現できる語彙力を持ち合わせていませんが…。
気軽に、絶対見た方がいいよ!と言える映画ではないなぁ。
良い意味でも悲しい意味でも?心に刻まれた映画でした。
圧倒的なガガガガガ
ストーリーは、ありきたりっちゃーありきたりですし、想定内っちゃー想定内ですが、やっぱりガガガガガ様の圧倒的な歌唱力の前ではふれ伏すしか無いのです!
しかし、アルコール治療で鬱になってる人間にダメ押しの言葉を投げるあのマネージャー、許せん!
ガガガガガ
ガガ一色。
俺的に1番盛り上がったのは初めて「シャロウ」を歌ったシーンだった。
そこからは絵に描いたようなアメリカンドリームが展開される。
あ、ラストの曲も良かったかな。
でも、アレはクーパーの生歌にやられた感じだった。最後のサビを彼の生歌で聞かせた編集は凄く凄く好きだ。
監督クーパーの徹底ぶりが際立つ印象だった。レディファーストならぬガガファースト。演出も脚本も、自身の役でさえも献身的にガガに尽くしていたように思える。
スポットライトが当たる彼女の影から出るような事はなかった。
んだけど…光が強い程、影は際立つ。
その逆で影が濃い程、光は強く輝くかといえばそうはならないみたいで、影の輪郭は影自身の力によってドンドン強くなっていった。
主役を食うのとはまた違う。
なんて言えばいいのか分からんのだけど、クーパーはきっとアレを相手が誰であっても出来るような感じで、ガガはクーパーだったからアレが出来たような感じに思う。
脚本としては凡庸な感じはするし、クイーン程、心を打ち抜かれた感じはしない。
ただ、アイドルとアーティストは全く違うカテゴリーなんだなと痛感した。
今日聞いた曲の全ては芸術だと感じられた。
同時にそのアイドル達が席巻してる我国に、ある種の終末を感じる。
…インスタント感が否めない。
けどまあ、古いものは淘汰され新しいものだけで回っていく世界を思えば、ただの戯言にも過ぎんのだろう。
その世界がどんな世界であれ、そこに生きている多数の人達がチョイスしたモノなのだから。
そんな事を思えば、監督クーパーの仕事は、自分の本分を頑なに変えなかったようにも思えた。
ガガ様の歌が最高だった
やっぱりこれもDOLBYATOMOS案件。映画でも実際にライブ会場にいるみたいに聞こえて最高だった。そしてCMで流れてるあの歌の時は鳥肌モノ。
.
ストーリーは歌手を夢見る女子がミュージシャンに見初められスター街道を歩いてく代わりに、夫の方は、、っていう話。
.
そりゃアリーにしてみればもう夢のようなシンデレラストーリーだけど自分ジャニヲタしてるもんでついついジャクソンのファンのことを考えてしまった。
.
ジャクソンのコンサートでアンコールで1曲まるまるアリーが歌うシーンあったけど、ファンにしてみればジャクソンの曲聞きたくね?(笑)アメリカとは文化が違うのかなぁ。
.
そして、え、死ぬん?え??なんで??ちょっと心弱すぎん??っていう疑問が頭から離れず最後全く泣けなかった私でした。
.
彼女を思って死ぬってありがた迷惑な話だよ。
鑑賞記録というか感情垂れ流し
※長いです。
※ネタバレ含みます。
※映画の良し悪しというより、個人の感情の垂れ流しになってますので、ご了承ください。
「幸せ」は人の数だけ存在する。自らの夢を成し遂げることも、仕事をバリバリこなすのも、平穏無事な生活を送ることも、どれだってその人にとっては「幸せ」なのだし、それについてとやかく言う資格は他人にはない。
こと人生を共に歩むパートナーだってそれぞれが個人であり、それぞれにとっての「幸せ」は存在する。その「幸せ」を認め、受け容れることが実はそれほど簡単なことではないのではないかと感じさせられる、そんな作品でした。
私の妻は、かつて私と同じ職種に就いていました。もちろん職場は別なので共に働いたことは無いのですが、お互いの忙しさや大変さは共感できるものがあったと思っています。また、仕事をする上での助言をもらえることも多々ありました。そんな妻のことを頼りに感じていたこともありました。
ジャクソンとアリーもミュージシャンという同じフィールドで活動しています。互いの才能を認め合っていたであろう二人。しかしジャクソンはアリーの躍進を素直に受け入れられなくなっていく…。
実際ジャクソンは完全無欠の大スターではなく、葛藤と弱さを抱えた一人の人間です。余裕のなさを酒とドラッグで誤魔化して生きる、ギリギリでいつも生きている人間なのです。複雑な生い立ち(こないだのフレディといい、またかい!)の、一人の男なのです。ただフレディと根本的に違うのは、そんな自分自身を肯定してあげられなかったこと。思いやり、支えてくれるアリーという存在がありながら、逆にそのアリーを思いやるがあまり、アリーにとっての「幸せ」は歌手人生の飛躍と捉えたため、自分自身を消すことでしか解決策を見出すことができなかった。
都合のいい考え方かもしれませんが、アリーは歌手としての飛躍を諦め、ジャクソンと共に生きる道も良いと思っていたのではないでしょうか。スターとしての栄光を捨てたとしても、愛する人と共に過ごせればいいと。(辞めた後の人生がどんなに大変かとかは考えず、無責任に言ってますのでご承知おきを)でもきっと、ジャクソン自身が音楽に身を捧げてきた人だからこそ、この決断を下さざるを得なかったのだと思います。
ていうか、やっぱり夢の実現と平穏な暮らしって二者択一なのな!だれかどっちも実現できるって証明してくれよ!スターが誕生するためには、夢を叶えるためには幾度となく心を傷つけ、大切に思うものを手放さなければならない。そんな人生、私は嫌です…。
余談ですが、この作品に関しては妻と大いに議論を交わしました。自分の中にない考えを知ることもできました。一番印象に残っているのは
「この夫婦はもっとちゃんとお互いの考えを話し合うべきだったよね( ´Д`)y」
という言葉。思いを思いのままにしない、当たり前のようだけど、そんなことを大切にしていかなくちゃって思ったのでした。
けっこうよかった
ブラッドリー・クーパーが「オレの歌も最高でしょ」と言いながらガガを出汁にして映画を作っている感じがしないでもないけど、ブラッドリー・クーパーの歌も本当によかった。ガガのスター性がすごくて、スターになってからの堂々たる感じがすごい。グラミー賞で派手に失禁して、ロックっぽくていいじゃないかと思ったのだが、自殺してしまって愕然とした。
ガガを使って失敗
約50本見た今年の見納めの映画。レディ・ガガ起用ということもあり相当期待した。しかし、ガガはガガでしかなく、冒頭10分でこの作品はダメだと感じた。
だっていきなり貫禄十分。堂々とした歌いっぷりにしか見えず、ブラッドリー・クーパーなんかいなくったってスターになっちゃえる素材。その時点で興ざめ。
演技の上手い女優や新進の女優が演じるわけではなく、すでに歌手として完成されているスターがこの役を演じることに違和感が生じている。
ガガの影の部分も努力も苦悩も見えず(敢えて見せても綺麗にしか映らない)、熱演しているブラッドリー・クーパーのアル中や兄との諍い、挫折も映画の流れの中で放置状態。ガガの物語とうまくリンクされていない。
演出が下手なのか脚本が酷いのか、とにかく残念。ガガの歌はさすがに上手いけど、それはガガを起用した以上当たり前であって感動する部分ではない。久しぶりに映画が早く終わらないかと思った作品。
思いやりに満ちた恋愛ゆえに大泣き
IMAXで鑑賞した事もあり、歌唱シーンの音質や臨場感はもちろん、ブラッドリークーパーの微細な表情の演技に心を揺さぶられ、悲しくて悲しくて大泣きしました。
ストーリー構成ではなく、気持ちに寄り添う作品です。
レディーガガも言わずもがなとにかく歌がうまくて、ビジュアルやスタイル抜群ではないところが、この作品での素人のアリーからの変化の過程を演じるのにピッタリ。アリーとジャック2人の大切な曲shallowは少しポーカーフェイスっぽい旋律もあり。
どん底でもダメ女でもない、標準的な生活を送る普通の子が、千載一遇のチャンスを得て、でも成功と引き換えに犠牲を払ったのが恋人であり夫であるジャックとの時間。
元々好きなブラッドリークーパーが監督初!しかも主演!ところが、面影を残さないほどむさくるしいジャック姿で、ほんとにブラッドリークーパー?!と思うほど。しかし、顔の大半が髭に覆われていても、ジャックの感情がひしひしと伝わってくる演技力。そのため、殆どジャックの気持ちでどっぷりと感情移入しながら観ました。
愛していて大好きで、だからこそ、相手の夢を応援したい。大切で最愛の人の夢が叶っていくのを見ているのはとても喜ばしく心から応援したい一方で、夢が叶うのと引き換えに、相手との間に、時間、地理、人、多くが挟まってきて、近くにいたくも遠くになっていく。
相手の幸せを願うからこそ、寂しいから駆け上がり中のスターダムを捨てて側にいてくれ、と引き止めるのは容易くなく、生い立ちから抱えてきた孤独がより深まりお酒やドラッグに溺れることで心の痛みを癒そうとする。
ジャックは小手先の売り方に足を踏み入れさせられたアリーに賛同できない部分もあっても、常に褒める言葉を優先してアリーにかけ、見守り、常にアリーを真剣に応援していた。
たまたま下火になりつつある時期と、自らが見つけた逸材アリーの上昇期がすれ違っただけで、本人同士はずっと本質を見ていたし、気持ちまで商業的な音楽感に流される事なく、真剣に愛し合っていて。
だからこそ、とても悲しい。
アリーも、心にもない事を言われない限りは、いつもジャックに寄り添う寛大な態度と優しい言葉選び。
アルコールが抜けても自分を好きなのかなと不安な気持ちはよくわかるし、傷つけようとして発したわけでない。むしろ、相手が自分を好きでないのに縛ってはいけないという優しさ。
そして、ツアーをキャンセルしてまで、ジャックとの時間を取ろうとした矢先の出来事。嘘といっても、ツアーをキャンセルする理由が、ジャックとステージに上がれないからと言うか、新しいアルバム制作のためと言うかの違い。
それなのに!お互いを必要としているのに!
お互いを大切に思うからこそ、こうなってしまった。
悲しくて堪らない結末。
音楽やアリーを商品のように扱うマネージャーの、タイミングがあまりにも悪い一言も引き金になったとは思う。だが、ジャックは常に、身を引く愛情表現をしていて、グラミー賞での失態前に既に一曲しまいこんで、アリーにいつか見つけてもらえるかもと思っていたり、一時仲違いした兄に憧れを打ち明けた事からも、しばらく消える選択の画策はしていたのだと思う。
音楽は魂を掘り起こさないと、長持ちしない。すぐに飽きられるという、ジャックが大好きなアリーを本当に案じて発した言葉。
アリーは、ジャックが亡くなることで、魂を掘り起こした歌を再び歌う。
悲しいけれど、思いやりに満ちた綺麗な恋愛で、心を揺さぶられた。ラブシーンが多いにも関わらず綺麗な印象を受ける。
最後に、サントラ買って!と言うが如く、曲の復習をさせられるけれど、ラストまで見てから聴くと更に曲が沁みてきて、また泣いてしまう。
ある人の命を失ってまでしたい事ってこの世にはほとんどないのに。ましてそれが最愛の人の命なら尚更。
でも、なかなかそれが、孤独に迷い込んだ人には届いてなかったりする。
耳が聞こえなくなろうと酒浸りでドラッグ依存であろうと、何もできなかろうと、無条件に愛してくれるアリーや兄の存在は確かにあったのに、複雑な生い立ち故に、ジャックは無条件の愛を信じる力が育まれず、心の拠り所を自分以外のどこかにいつも探して、そこに依存してしまうんだと思う。
ブラッドリークーパー、監督としても当たってよかった!!
劇場で観て良かった
評価が分かれる映画だけど、サクセスストーリーを望んでた人や暗くて重い展開が苦手な人、オチの読めない奇抜さを求める人には向かない映画かもしれない。
自分としては、この設定でハッピーエンドだったとしたらあまりにも嘘くさいだろうと思っていたので納得の展開。
そして何より、レディーガガはもちろんブラッドリー・クーパーの歌が本当に良くて、ライブシーンを劇場で観れたことに満足。
サウンドトラックは買ったけど、今後歌手活動をすることはないらしいのが残念でならない。
自分はポップスよりロックやカントリーが好きなので、え〜アリーそういう売り方しちゃうの、ってジャック寄りの意見だったんだけど、
アリーが本当に目指す音楽性や、結果的に辿り着いた音楽性みたいな所がもう少しわかりやすく描かれていれば、もっと良かっただろうなとは思う。
全109件中、61~80件目を表示