アリー スター誕生のレビュー・感想・評価
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変わる女性、変われない男性
スタア誕生 4度目のリメイク。
当初はアリー役にビヨンセ、監督にクリント・イーストウッドなどさまざまな企画が立ち
蓋を開けると今回のような配役に。
まず驚くのはレディー・ガガの演技力。
一歌手があそこまで魅せるとはハリウッド俳優の
才能の豊富さに驚き。
今作の為に殆どの曲を彼女が書き下ろししており、
生肉ドレスやまぶたに目を描いたような出で立ちの
レディーガガ像は全くない。
そして初監督で兼主演のブラッドリー・クーパーの
どうしようもない親父っぷりも見所。
アリーが成功するための後押しをしたのが
彼なのに、その後の展開に納得できずにいる心境は
恋に落ちた彼女が変化する様を認められず、
いつまでも恋に落ちたその日の心のまま
止まってる男の悲しいサガのようだった。
愛する人を見つけたら1秒でも長く側にいる事の
大切さを学べる素晴らしい作品でした。
ブラッドリー・クーパーのカントリーロックが素敵
ガガ歌い詰め
ガガの声だがちゃんとアリーの歌声になっている!
だれでも心に孤独を抱えている
劣等感というマイナス感情は大きなプラスパワーの源になる。
ブラッドリークーパが演じるジャック成功したミュージシャンである一方、アルコールとドラッグ依存症である。 ジャックの片方の耳は難聴でもう片方の聴力も時間の問題と医者から言われている。 幼少期は家庭環境に恵まれず、自殺未遂をして大けがをしても、アルコール中毒の父親は彼に無関心であった。 その彼が、アルコールを求めてたどり着いたゲイバーで歌っていたアリーに出会う。 アリーは歌はうまいのに、チャンスを掴めない。 自分の顔に劣等感もある。 アリーの歌声に心を鷲掴みにされたジャックはアリーを自分のコンサートに呼び寄せそこからアリーはスターへの階段を登り始める。
ジャックはアリーとの出会いで幸せなひと時を過ごすも、アリーの成功への嫉妬、自分の凋落の現実からアルコールに逃げるようになり、アリーの成功の舞台を台無しにしてしまう。 それでもアリーは彼を愛しており、彼の戻る場所で待っている。 アルコール依存症の彼が治療プログラムから帰ってきたとき、ジャックを待っていたのは、アリーの舞台を台無しにした現実だった。 もう、彼は生きる力を失くしてしまった。
映画の最後にアリーが追悼公演で熱唱するバラード。 これから彼女が背負っていく愛する人を失った悲しみや孤独を思うと、涙もでない。 それでもスターであるアリーは歌い続けるだろう。
彼女の歌をまっているファンのために、心に孤独を抱えたまま。
結局人は成功しても人知れず孤独を抱えているのだ。
その時、周りの家族、仕事仲間、友人に支えられ、励まされ自分の役割を果たしていくのだと考えた映画だった。
アリーがジャックの心をつかんだ歌「Shallow」に私も心を揺さぶられた。 ガガ様の歌、最高だな!
破滅する男の物語
「スター誕生」は何度もリメイクされているだけあって、物語自体にはあまり新奇性を感じなかった。
レディ・ガガの存在感と歌は圧倒的であり、彼女の説得力はすごい。前半はすっぴんだが、説得力が強すぎてそりゃ惚れるしかないわ、これが運命の罠だなということを思った。
だがしかし、これどっちかというと彼女の物語ではなくて、アリーになにかを追い求め過ぎた故についていけなくて破滅してしまう男ジャックの物語ではないか。多分意図してそういう作りにしたと思うのだが、それだと若干ジャックの書き込みが足りなくて、難しいなあと思ってしまった。
各々の演技は素晴らしいのに、全てが共鳴しきれていない感じを拭えなかった。何というか、誰にも感情移入しきれない感じがあった。もう少し後半に至るまでの描写に比重がかかっていたら違ったのかもしれない。ジャックにはものすごく描き込める要素があっただけに...。
歌が上手いし曲もノリノリで楽しい
誕生したら終わり
レディガガの熱唱がすべて伝えている
無名の女性シンガーがスターへと成長していく物語。過去何度も映画化されているが、今回は現代版の「スター誕生」だ。まずレディガガの歌声が素晴らしい。特に初めて観衆の前で歌うシーンとラストのシーンは重要な場面として、本物の音楽の力が持つメッセージを十分に伝えていた。しかし単純にスターになっていく過程に拍手する明るい内容ではなく、音楽と人生とは何かと考えさせるような深い、やや暗い内容も含んだ作品になっている。音楽で才能がある者は少なくない。しかし世に出て活躍できる者はわずかである。またその人気を続けていくことも大変難しい。レディガガもブラッドリークーパーもそこが分かっているからアリーとジャックに生命を吹き込むことができたのだろう。音楽は人生そのものだから、嘘があればいずれ飽きれられ、忘れられていく。そんな厳しい世界に自分たちはいるのだと。
脚本はテーマにそって念入りに作られていることは分かるが、ポイントがいくつもあって、結局何を言いたかったのか分かりにくい面もある。しかしながら、自分にとって音楽とは何かを考えるきっかけになる映画である。
ガガもいいが、クーパーの歌手ぶりに拍手
ブラッドリー・クーパーは、長編初監督とのこと。
デビュー作品とは思えない、卓越した演出だと思う。
加えて、クーパーの歌声(本人なんだろうと思うが)もレディ・ガガに負けず、魅力的だ。
大筋はオリジナルを踏襲。
映画スターから歌手に設定変更した'76年のバーブラ・ストライサンド主演版を継承している。
ストライサンドの「愛のテーマ」は世界的に大ヒットしたし、名曲だが、
ガガの歌唱は当然に素晴らしく、本作の挿入歌のいくつかは涙すら誘う胸を打つメロディーだった。
オリジナルではないが、「La Vie en rose」は出会いの場面ということもあって、秀逸だった。
鼻の大きさも、ガガはストライサンドに負けていないし。
邦題はわざわざ「アリー」を付け足しているが、主人公はクーパー演じるジャクソンだと思う。
監督が自ら演じているのだから、思い入れがこちらに傾いたのではないか。
髭でハンサムな顔を覆っているからこそ、クーパーの青い瞳が際立って、儚げだ。
落ちぶれて酒に溺れていくのもオリジナル通りだが、
その過程にリアリティーがある。
マネージャーの兄の設定も活きている。
さて、圧巻なのはラストのガガの熱唱だが、
じっくりとガガの歌唱を聴かせておきながら、最後のフレーズにあのシーンを持ってくるとは、脱帽!
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