「すっごいわかる」アリー スター誕生 ガオカさんの映画レビュー(感想・評価)
すっごいわかる
Shallowをジャックの計らいで、
ステージで歌うシーンは、
歌唱力含めて魂が震えて涙が自然と出た。
描き方が足りないのが否めないので、
-1としたけど
これかなり切ない。
ジャックが見出したアリーの魂から歌う歌。
でも、世間に認められていくアリーは
大手レコード会社のプロデュースのままに
容姿やダンス、商業音楽的な側面。
また、アリー自身もそれを磨き自信をつけていく。
ジャックが醜いと揶揄するが、すごく気持ちがわかる。
下降していくジャックがアリーに告げた言葉
魂から歌わないと人には届かない。
偽りの自分ではすぐに忘れられる
私自身もロック出身ということがあり、
この言葉が一番響いた。
現代音楽において、そういうエモーショナルな部分でさえも商業的に置き換えられていて
声や想い等素材で勝負する時代ではなくなってしまった。
ダンスやメイク、奇抜な演出、焼き増しのエンタメが
メインとなり、
ロックは寂れつつある。
ジャックは魂で想いをオーディエンスにぶつけたい。
それこそが音楽だと信じて、それが人生だと切に思っている。だからこそ、死と隣合わせ。
極限まで生き様を晒す姿はとてもロックで、かっこいいと思う。
時代の流れと
世代交代を痛烈に思い知る映画でした。
冒頭にも書いた、
Shallowにはすっごい感動した。
しかし
ラストのアリーの歌には正直感動できなかった。
商業音楽に染まったアリーの限界、
他のアーティストの様に埋まっていってしまうのではないかと感じました。
これを狙ってるとしたら、すごい映画。
最後で本当に泣かせようとしてるなら、少し浅はかな映画だと思います。
にしても、レディガガもブラッドリークーパーも
かなり演技も歌も上手いなー。