「ガガもいいが、クーパーの歌手ぶりに拍手」アリー スター誕生 kazzさんの映画レビュー(感想・評価)
ガガもいいが、クーパーの歌手ぶりに拍手
ブラッドリー・クーパーは、長編初監督とのこと。
デビュー作品とは思えない、卓越した演出だと思う。
加えて、クーパーの歌声(本人なんだろうと思うが)もレディ・ガガに負けず、魅力的だ。
大筋はオリジナルを踏襲。
映画スターから歌手に設定変更した'76年のバーブラ・ストライサンド主演版を継承している。
ストライサンドの「愛のテーマ」は世界的に大ヒットしたし、名曲だが、
ガガの歌唱は当然に素晴らしく、本作の挿入歌のいくつかは涙すら誘う胸を打つメロディーだった。
オリジナルではないが、「La Vie en rose」は出会いの場面ということもあって、秀逸だった。
鼻の大きさも、ガガはストライサンドに負けていないし。
邦題はわざわざ「アリー」を付け足しているが、主人公はクーパー演じるジャクソンだと思う。
監督が自ら演じているのだから、思い入れがこちらに傾いたのではないか。
髭でハンサムな顔を覆っているからこそ、クーパーの青い瞳が際立って、儚げだ。
落ちぶれて酒に溺れていくのもオリジナル通りだが、
その過程にリアリティーがある。
マネージャーの兄の設定も活きている。
さて、圧巻なのはラストのガガの熱唱だが、
じっくりとガガの歌唱を聴かせておきながら、最後のフレーズにあのシーンを持ってくるとは、脱帽!
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