劇場公開日 2018年6月23日

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「キャストが好き」猫は抱くもの まつこさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0キャストが好き

2018年6月24日
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この映画は、峯田和伸が出ていたから観に行った。犬童一心監督の「グーグーだって猫である」が大好きな映画のひとつだから、また監督が猫の映画撮るのか…と思い期待していった。

実際は、内容やストーリーはそこまで興味惹かれなく、中でも私が1番もやっとしたのは見せ方。全編通して、「何者」のクライマックスのネタばらしの時の見せ方、舞台風のような演出だった。それが効果的になる時もあるけど、この映画に関しては、何故ずっとこれ…と。(「何者」の時はむちゃくそ良い見せ方だった) 妄想好きな主人公だとか、自分のことを人間だと勘違いしている猫の話だからだとか、色々理由はあるんだろうけど、「面白い」「面白くない」で言うと歴然だった…。

峯田和伸と吉沢亮はさすがだった。
峯田和伸は作品にも恵まれるタイプだけど、どんな作品に出ても自分の色やナチュラルな演技と存在感があって本当役者としても素晴らしい。もしかしたら他の人が言っていたら薄っぺらい台詞に聞こえていたかもしれない一言を彼が言うだけで重みが増す、気持ちがこもっててこっちにまで伝わってくる。真剣さも。ピュアさも。大好きだなあと思う。
吉沢亮はきちんと役になりきれる。猫の役をしても猫に見えてくるし、女性ウケを狙った可愛さとか嫌らしい感じもなくてすんなり入り込んでて納得できるし目で追っちゃう。声と喋り方も聞いててすんごく気持ちがいいよ。周波数的なレベルで心地良い声。あと「リバーズ・エッジ」の時に最後に見せた目を見開く表情。あれが今作でもあったけど、猫ってこんな顔するな…と猫をあまり真面目に見たことない私でも思った。
コムアイも猫役。コムアイは前に二階堂ふみとやったショートストーリーのドラマや「わにとかげぎす」などで演技してるの見たけど結構下手で…。でも、今回は猫だからそもそもの本人の雰囲気に合ってた。目も声も性格も猫っぽい。歌うシーンもあったし、コムアイの良いところは凄い出てた、可愛かった。
キャストすごく良いのにな…と思った作品でした。

まつこ