「羊ではいられない・・狼覚醒」デス・ウィッシュ odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
羊ではいられない・・狼覚醒
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チャールズ・ブロンソンの「狼よさらば」のリメイクと言うより、ジョー・カーナハンの脚本により正統派のリベンジ・サスペンスに生まれ変わったといって良いだろう。絶賛すべきは普通の家庭人が観ても眉をそむけることなく勧善懲悪に酔わせてくれる心遣いだろう。
卑劣な犯罪者を描くのだが凌辱シーンなどはカット、この辺の配慮がありがたい、そして仕置き人に留まらずきっちり犯人に落とし前をつけてこそのカタルシス。
不甲斐ない警察捜査、野放しの犯罪者、荒廃した街、無責任に煽るだけのマスコミなど巧みに描き、全てが主人公の止むに止まれぬ思いを後押しするので多少惨い私刑でも許せてしまうから見事だ。
ブルース・ウィリスはダイハードの不死身のヒーローのイメージが強いからなんなく復讐できても不思議はないのだが、普段は人助けのERのドクターで銃の撃ち方すら初心者の設定、羊の皮を脱ぎ捨てて狼に変身してゆく様も面白い、好演でした。ただ、弟役が曖昧な芝居をするものだから気をまわし過ぎてしまった、このひっかけは気に入らない。
結末も見事、ドクターは頭が良いから幕引きまで考えて用意周到、溜飲が下がりました。
といっても映画だから、ほんとの銃社会は怖い、ライフル協会推薦的なところは微妙です。
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