「神に導かれた運命」15時17分、パリ行き とえさんの映画レビュー(感想・評価)
神に導かれた運命
アムステルダムからパリへ行く列車の中で実際に起きたテロ事件
それを防いだのは、3人のアメリカ人旅行者
彼ら3人を本人が演じて、そのテロ事件をよりリアルに再現した作品
彼らは幼い頃に出会い「サバゲー好き」で意気投合
大人になって離れて暮らすことになっても、交流を続ける親友になった
正直な話、その事件に至るまでの彼らの人となりを描写するプライベートシーンが長くて
途中で
「このくだりは必要か?」と思ったりしてた
けれど、いざその事件が起きてみると
そこに彼らが居合わせたのは「ただの偶然」ではなく「神の導きによる運命」なのだという、この映画の主張を観客に信じさせるために、彼らのそこに至るまでのストーリーが必要だったのだ
なぜ、それが運命なのか
幼い頃から「人を助けたい」と神に祈り続けたスペンサーが
彼の願う部隊に入れず、仕方なく人命救助の部隊に入り
そこで学んだ知識が、テロリストの制圧に役に立ったように
神は彼の願いを叶え、彼にテロを防がせるのにふさわしい人になるために
彼に試練を与えたのだと、彼の人生が証明している
だからこそ、彼ら自身を演じるのは、彼ら以外は考えられないのだ
もし、他の人が演じたら、神の意志を否定することになってしまうから
そうして、クリント・イーストウッドはそのアメリカ的な強さが世界各地で命を救っていることを示している
確かに、それも事実だと思うし、彼らの勇気も素晴らしいと思う
けれど、幼い頃から本物そっくりの銃でサバゲーして楽しむような世界観は、ちょっと受け入れられないなと思う部分もあった
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