「日本初怪獣がハリウッドで大暴れはかなり嬉しかったが、ストーリーは好きになれなかった。」ゴジラ キング・オブ・モンスターズ Kazu Annさんの映画レビュー(感想・評価)
日本初怪獣がハリウッドで大暴れはかなり嬉しかったが、ストーリーは好きになれなかった。
マイケル・ドハティ 監督による2019年製作(132分/G)のアメリカ映画。原題:Godzilla: King of the Monsters、配給:東宝、劇場公開日:2019年5月31日。
ゴジラだけでなく、日本オリジナルのモスラ、ラドン、キングギドラがハリウッド映画で活躍するのは少し胸熱の気持ちも覚えた。彼らの造形が米国の特殊撮影技術により、よりリアルに迫力があったのも嬉しかった。ただ、ゴジラがキングギドラの首を喰いちぎる映像はかなり違和感を感じ、肉食文化製造品を改めて感じさせた。
お話の方は違和感が満点。主人公はカイル・チャンドラーということなのだが、キャラクター設定が曖昧で今一つで、ゴジラ信者というシンプルな渡辺謙にくわれていた印象。娘役のミリー・ボビー・ブラウンをヒロインにしたいと思えたが、可愛いが凛々しさには欠けていて少々物足りず。
そして、科学者で妻役のベラ・ファーミガは、地球環境を浄化させるために悪の組織と通じて、多少の人間の犠牲はやむを得ないとし怪獣たちを目ざめさせる役で、ムリヤリ感とつまらなさで、ビックリ。ドハティ監督は、理屈抜きでリケジョや女性環境論者が大嫌いなのかと疑ってしまった。最後、娘の可愛いさからか突如に母親的行動取るのも、取って付けた風でいただけなかった。
一方、美しく造形されたモスラのゴジラ愛といざという時の強さは、強く印象付けられた。ただ、ゴジラの造形はゴツすぎて知性が見えずあまり好きにはなれなかった。
監督マイケル・ドハティ、製作メアリー・ペアレント 、アレックス・ガルシア 、トーマス・タル ジョン・ジャシュニ、 ブライアン・ロジャース、製作総指揮ザック・シールズ、 バリー・H・ウォルドマン、 松岡宏泰、 大田圭二 、ダン・リン、 ロイ・リー、 坂野義光、 奥平謙二、原案マックス・ボレンスタイン 、マイケル・ドハティ 、ザック・シールズ、脚本マイケル・ドハティ、ザック・シールズ、撮影ローレンス・シャー、美術スコット・チャンブリス、衣装ルイーズ・ミンゲンバック、編集ロジャー・バートン 、リチャード・ピアソン、音楽ベアー・マクレアリー、視覚効果監修ギョーム・ロシェロン。
出演
カイル・チャンドラーマーク・ラッセル、ベラ・ファーミガエマ・ラッセル、ミリー・ボビー・ブラウンマディソン・ラッセル、ブラッドリー・ウィットフォードリック・スタントン、サリー・ホーキンスヴィヴィアン・グラハム、チャールズ・ダンスアラン・ジョナ、トーマス・ミドルディッチサム・コールマン、アイシャ・ハインズ、オシェア・ジャクソン・Jr.、デビッド・ストラザーンウィリアム・ステンツ、渡辺謙芹沢猪四郎、チャン・ツィイーアイリーン・チェン/リン。