劇場公開日 2019年5月31日

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「祭りも終わったところで、そろそろ怪獣映画嫌いのおっさんがはっきり言うよ。」ゴジラ キング・オブ・モンスターズ しんざんさんの映画レビュー(感想・評価)

0.5祭りも終わったところで、そろそろ怪獣映画嫌いのおっさんがはっきり言うよ。

2019年6月15日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

オレは、怪獣映画はストリップと同じで、出してなんぼ、怪獣バーサスモノは、AVと同じで、交わってなんぼ、としか思っていない。

こういう考えを必死に否定する人間もいるが、作り手はお金をかけて、そういうものを前提で作っているし、どんなに深遠なテーマを入れ込もうが、それは「ハダカ」ありき。そしてそれでお客をイカせないことには意味がない。

それは観る側も分かっているはずだ。イキたくて見に行くのだから。

まあ、それは怪獣映画に限ったことではないが、怪獣、モンスター
でイク趣味の人間がいる、ということだ。

そこから、どのシチュエーション、思考や嗜好でイケるか、がそれぞれの好みというわけだが、連中は歯垢塗れの口臭をゴジラのごとく、まき散らしながら語る。

それはそれでいい。俺のそばに寄らなければ一向に構わない。

そんな彼らの絶賛する、

「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」







オレはこの度の「モンスターバース」いずれも全く楽しめていない。

ギャレス・エドワーズ版の「ゴジラ」はつまらないドラマを延々見せられもったいぶった怪獣の登場、登場すれば、テレビの中、真っ暗なシーンばかり。じっと握りしめながら、あの一瞬のゴジラの「口移し」で果てたのか。君たち、よくイケたな。むしろ尊敬する。

そのあとの「コング」もダメだった。今度は初っ端から見せてくれたのはいい。まぐわう相手もタコだったり、複数だったり。これこそまさにスタンダードなAV。プロモーション含め、「オタク以外お断り」ではあったし、サミュエル推しの気持ちは分かるが、人間しかいないシーンになると、緊迫感なし、間延び感ありと、凝った映像だけでは、間が持たない、というまさしく「AV」といった作品だった。

文句を言うほうがおかしい。ということだろうが、オレにとって「コング」≒第二次性徴の象徴としては、ブリー・ラーソンではイケなかっただけのことだ。タコでイケるのならそれでいい。

で本作。

さすがの推し熟女のヴェラ・ファーミガ(微妙にやらしい)もさすがにこれではイケない。もう10年まえだったらなあ。

今回の「ゴジラ」はゴミみたいなギャレス版よりかはまだ観易い。
(ローグワン含め、抜きどころをはぐらかすギャレス・エドワーズを崇めるヤツの気がしれない)

しっかり、ゴジラはまぐわってくれる。

だが、単調なのよ。相変わらず暗いし。

でも、本作で気に入らないのは、君たちがいう、「ここまでやってくれた」という「ここまで」の点。

しっかり怪獣出ました。造形も十分納得いくもの。しっかり怪獣、まぐわってます。ドラマパート、もともと怪獣映画って人間ドラマ部分こんなもんじゃね。ゴジラのテーマ!イ、イクゥ!!

え、それでいいの?

それ「パシフィックリム」の時も言ってね?

どんだけ、マゾなのか。あ、いや、懐広いのか。

どんだけ、敏感、あ、いや、鈍感なのか。

これも明らかに君たち向け、というか、君たちにしか見ることのできない映画なのよ。実際アメリカでは当然のごとく、むしろ大コケ、という興収。

中国資本のレジェンダリーと東宝の製作で、日本のゴジラ映画まんま、作りました。ストーリーも登場人物も全く魅力も面白味もないけど、そこもオマージュしました!え、核ってこんなんじゃないの?

こんなに志が低くて、勘違いされたモノを出されて喜んでいいのか。

オレはなんか逆にバカにされたように思えたけどな。もうちょっと、文句言っていんじゃね?

というか、君らが文句言わないでどうするの。

怪獣はリスペクトされている。日本の映画人もリスペクトされている。

けど、日本をリスペクトしろ、って。

君らの力で、変えて見せる、ぐらいの怪獣愛に満ちたレビューが見れなかったのが至極残念。

まあ、この映画の監督の手腕という点に話を落とし込むとすると、怪獣の造形をきちんと見せない、明るいところで戦わせない、怪獣バトルであくびが出る。

本人は怪獣愛に満ちている、というがそれが映像面でも結果がでていないんだから、初めから話にならない、とオレは思うのだけどね。

しんざん