「怪獣という名の神」ゴジラ キング・オブ・モンスターズ 夜目さんの映画レビュー(感想・評価)
怪獣という名の神
先ずは一言、最高のゴジラ映画をありがとう!
です。1作目はゴジラ登場も正直少なく、アメリカだからヒューマンドラマ色が強いのも仕方ないし、今作も似たり寄ったりだろう…。
と思っていた所を良い意味で大きく裏切られました。
特に一番心にきたのは、芹沢猪四郎、芹沢博士が、芹沢の名前を持つ人間が、あのゴジラを友と呼び、ゴジラを助けるために8:15で止まった時計を手に「核」を起動させる。
多分賛否はあると思います。
でも自分には、アメリカの怪獣や神の視点の違う国だからこそ生まれた新しい、人とゴジラとの関係がとても美しく見えました。
そしてそれを、「芹沢博士」が橋を架けた事が本当に胸にくるものがありました。
前作から正直アメリカ版ゴジラの目があまり好きではありませんでした。自分たちの知るゴジラはずっと何かに怒っている、憎んでいる目で人を、怪獣を見る怪獣の王でした。
だからあの人を見ていない、恨んでいることなどないと言わんばかりのあの目が嫌いだったのです。
ただ今作で芹沢博士や、起きた後に人を見るあの目が、ああ…これがこの世界のゴジラなのか…と受け入れ同時に好きになりました。
後モスラに関して、
公開前は日本版のあの可愛いモッさんをキモくしやがった!?可愛いモッさんを返して!
とか思っていましたが、本編見てみると日本版の可愛いモスラとはまた一味違う、
綺麗で美しいモスラを目の当たりにして心の中で謝罪をすることとなりました。
さて、正直低評価のみなさんが仰っている通りメインの登場(特に母親!)はあまり好きになれない要素が強いです。ラドンや他の怪獣扱いも確かに物申したい気持ちもありました。
ただそれを補って余りある魅力ある登場人物、
そしてアメリカ独自の視点から見た、怪獣という名の神の戦いと、そのあり方に触れられるとても素晴らしい物語でした!!