「良くも悪くも予定調和なエンタテインメント」響 HIBIKI andhyphenさんの映画レビュー(感想・評価)
良くも悪くも予定調和なエンタテインメント
脇が妙に豪華だった。黒田大輔とか、ほんの一瞬しか出てこない内田慈とか河井青葉とか。柳楽優弥だってあの使い方かよ...!みたいな...贅沢というかなんというか...まあ...。
物語全体は(単行本で出したら芥川賞狙えなくね...?とか細かい突っ込みを抜きにすれば)面白いですよね。エンタテインメントとしてよくできてる。
原作未読なのでなんとも言えないけれど、主人公響のあの暴力に訴える手法は...そしてあの態度は...ああいうのはキャラを立たせるには良いけどまるで人間味のない人になる可能性が高い。平手友梨奈がそれを回避できていたかというと微妙なところだと思う。彼女にあの役演らせたいのはものすごくわかるが(原作者の指名ですよね)、平手友梨奈の使い方が勿体ないというか...。
とはいえああいうキャラがヒロイン像として立つのは時代の夜明けって感じもする。
平手友梨奈さんは、良いと思います。前髪は切って欲しいのですが、佇まいだけでなんとかできるというのは大きな力でしょう。ただこの役だからというのもあり、脚本も演出も割と予定調和ですから、できればそうではないフィールドに出て欲しい。
この映画で一番感情移入しやすくそしてうまく演じてのけたのはアヤカ・ウィルソンだと思います。友情も多分もっと描けたのになあ。うーむ。
全体として面白いけど、予定調和過ぎて勿体ないなと思いました。
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