「よかった。」響 HIBIKI yodaniさんの映画レビュー(感想・評価)
よかった。
どう考えてもウケる映画にならないだろうなと思いきや、予想を裏切って面白かった。
無感情、無表情のヒロインがずっと読書していて、やることとしては暴れるだけという話を映像にするのはキツい、最初監督もこれは「面白い映画」になるのか?と思ったそうですが同意見でした。
演技は難しかったと思います、淡々とした話し方で批判もありますが視線の入れ方や微妙な表情で十分伝わってきました。
特に作品の批評をしている時のまるで詩を諳んじているような抑揚は綺麗でした。
アイドル感はあまりありませんでしたが、パーカーを脱ぐときのカッコいい動作、動きのキレは流石アイドル出身。自分をカッコよく可愛く見せる方法を知っていると思いました、バカに出来るものでは無いと思いますよ?
前評判だと野良猫のように暴れまわるという印象ですけど、実際は子供の様に要求が通らない事での暴発ではなく、正当性を持った強い感情の爆発なのだと思いました。だから批判ばかりでなく賛否両論が起きる、動かされる人も出てくる。
それが小説家の役割、だから私はこれからもやるし続ける。といったテーマが伝わってきて面白かった。心がぞわぞわしています。
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