劇場公開日 2018年9月14日

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「小説家を舐めるな!」響 HIBIKI 叉三郎さんの映画レビュー(感想・評価)

2.0小説家を舐めるな!

2018年9月15日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

同僚に半ば強引に誘われ観賞してきました。
同僚は「響は平手に超ハマり役!」と興奮してましたが、アイドルはおろか邦楽も碌に聞かない僕には???でした。

で、映画の方ですが・・・悲しいかな僕には理解不能でした(涙)

原作を未読なので映画評というより原作評になるのかもしれませんが、天才小説家の少女が自身の信念のため度々乱暴を働くというプロットは小説好きの僕には許せないというか、何故そうなる?という感覚です。
天才小説家ならきっと持っているであろうその類まれな語彙力と表現で戦って欲しいし、高校生作家が大人たちの生き方を激しく糾弾する小説を書いて、それが話題になって「ペンは剣よりも勝る」という展開になったてたなら共感できたかもしれません。
(彼女は記者ではなく小説家ですが、何せ天才!の設定なので)
クローズのような不良高校生ならともかく、可憐な女子校生による障害事件連発~でも不問の展開はリアルさを中途半端にするだけではないでしょうか。

また、周囲の大人たちを建前や忖度、強欲さで生きてるようなステレオタイプに見せることで主人公の率直さを強調していますが、正直高校生にもなって清濁を理解できないのはどうかなと。
大人への反抗も、「僕らの七日間戦争」くらいピュアで無垢な子供の行動なら可愛げもあるのですが・・・
「大人だって本当は自分のやりたいように生きたいんだわ!」
「周りの大人が自由にやりだしたら君だって相当困るんだぞ!」
とか上映中、心の中で愚痴ってました(笑)
ということで個人的な映画評としては辛くならざるを得ません。

キャストについてですが、
平手さんは目力が強く、主人公に適役という同僚の話は的外れではありませんでした。但し、女優としてはまだまだで、セリフがセリフとしてしか聞こえません。初映画とのことなのでもっと舞台とかを経験して勉強すればいいと思います。
共演陣はやたら豪華で、特に柳楽君は流石です。彼はコミカルな役から殺人犯まで違和感なくできる若手として僕的にはイチオシの役者さんなので、出てきたときには嬉しかったです。

観賞後の同僚は平手さん絶賛でしたので、ここに書いたようなことは言えず、話を合わせて飲みました(笑)
あくまで個人的な見解で平手さん好きの方には申し訳ないのですが、彼女をよく知らない人に僕がお薦めする映画ではありませんでした。
20代前半ですが、響に共感できない僕はオッサンなんだなと実感させられた2時間でした(涙)

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叉三郎