「期待通り」劇場版コード・ブルー ドクターヘリ緊急救命 あいわたさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0期待通り

2018年8月3日
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鑑賞方法:映画館

期待通りの映画だった。衝撃は無かったもののドラマの劇場版としては十分合格点では?

第3シリーズで脚本家が変わり第1・第2シリーズで薄かった恋愛要素が加わった点が酷評されているが、ある意味必然と思うんだ。緊迫した救急救命のスリルそのものよりも、それを通して人の成長を描いたのがこのドラマの本質だ。(単なるパニック映画ではないし、スーパードクターが所狭しと暴れ回るヒーロー映画でもない。)死と対極にある結婚や出産を描こうと思えば、愛の形が多様化した今の時代こういう描き方になるのは必然だ。(第1・第2シリーズのファンに配慮したのだろうが、寧ろ藍沢先生・白石先生の恋愛要素を表に出そうとしないのが不自然なくらいだ。)

まだまだ息の長いシリーズになる気がする一方で、主人公5人の成長や人生もひと段落し、頼りなかった新人も一人前の医師に育った。そういう意味では、今回の映画は集大成で、これ以上のシリーズは望めないかもしれない。

児玉清さんは素晴らしい人格者だったし自分も好きだったし図書館戦争でリスペクトを持って登場人物として描かれたのには素直に感動した。でも、何年前に亡くなった方だと思っているのか。児玉さんの好感度に便乗したいフジテレビの思惑が露骨すぎて、ラストの演出はあまりに興醒めだった。

あいわた