「ドラマ版の良さを監督が殺した映画」劇場版コード・ブルー ドクターヘリ緊急救命 はるさんの映画レビュー(感想・評価)
ドラマ版の良さを監督が殺した映画
評価:★☆☆☆☆ 28点
熱烈なドラマファンではなく、観たり観なかったりですが、流れなどは理解した上で映画を鑑賞しました。
あくまで個人の意見なので、不快になった方すいません。
感想としては、映画のクオリティに達しておらず、映画館でお金を払って観に行くような作品ではないと感じました。スペシャルで十分です。
監督がドラマ版のコードブルーの良さを理解しておらず、絞め殺しているようでした。
私が思うコード・ブルーの良さは深い人間ドラマであると思ってます。医師が抱える葛藤、支える看護師の苦悩、病気と闘う患者、家族など。
ドラマ版では1つの物語を約45分かけて丁寧に描いているからこそ、その物語に共感し、感情移入が出来るのに、この映画は医療ドラマあるあるの泣けるシーンを切り取ったのみの映画であり、全てが浅く、心が全く動きませんでした。盛り込みすぎです。
まるで友達に映画のこのシーン感動するよとそのワンシーンだけ、ひたすら観させられるような作品でした。
なぜ、こんなにも1つの映画に物語を多く入れてしまったのか本当に謎です。
1つの物語に感情移入する前に、新たな物語が始まり、さらにサイドからも物語が突撃してきます。10年という歴史があるから、たかをくくった監督の意思なのか、本当にお粗末な脚本でした。
個人的には真剣佑のストーリーと海ほたる、浅利陽介のくだりを深く掘り下げて欲しかったです。絶対この3つはもっと面白く感動的なものに出来たと思います。
それとドラマ版でも嫌いでしたが、やたらと過去を細かく丁寧に説明し始める患者、関係者には少し気持ちが離れます。ナレーションもくどい。
演技もみな普通でしたが、1人だけ素晴らしい方がおりました。
新田真剣佑です。何も語らず、顔の表情だけで、鑑賞者に心の中を理解させ、一言だけ婚約者にかける言葉は泣きました。これがリアルだと思います。
改めて素晴らしい俳優さんだと感じます。
もっとこの2人を観たかったのに、すぐに終わってしまったのが、本当に残念です。
総評として、ドラマから彼らの歴史を深くしり、ファンであるという方は映画館で鑑賞しても良いと思いますが、それ以外の方は全くオススメしません。
はっきり言ってお金の無駄です。これを観るなら『ワンダー』『インクレディブル・ファミリー』を観た方が100倍良いと思います。
TSUTAYAのレンタルでなら、オススメです。
あなた否定してる人に凄くコメントしてますね。
一応、不快になった方すいませんと謝罪しているのですが、この文を読んで気分を害されたなら申し訳ないです。
ドラマも時間があったら見返しますね。