「リテラシーの低下」未来のミライ マーティーさんの映画レビュー(感想・評価)
リテラシーの低下
観客が「なんでもない日常」の中にあるファンタジーを見つけられていない作品だと思いました。聞こえるのが、ストーリーがよくわからない、くんちゃんに声が大人にしか聞こえない、期待はずれ…などと言った見当外れのレビューや評価がなされているが、どれも自分の期待に沿った形で映画が進行しないから「気持ち悪い」「理解できない」や声優さんに文句つけるのだが、どれも理に適った適切な評価ではない気がする。
コレは普遍的な人間の成長過程で起きるファンタジーなんだと思います。家の中で未来からくる妹や、人間の形をした犬などが、幼い少年が抱える成長過程でのメタファーとして描かれる(ファンタジー)事、そして何より自転車や後片付け、お母さんを大事にすることができる素晴らしいこと。
この映画のレビューで叩いている人たちに問いたい。あなた達にとってのファンタジーとは?魔物が出てきて、美女が活躍して、カッコいい武器や、悪いんだけどステキな悪役が出てくる、そして昨今流行りの露悪的な要素があれば、満足がいく映画でしょうか?ありふれてません?そんな映画。
僕自身は非常に興味深く、そして大事なテーマでファンタジーを描いていると思いました。ぜひ、そう言った前情報なしで観ていただきたい。
強いて言うなら(家が金持ち過ぎて、少し一般人から離れている気がします。高畑勲「おもひでぽろぽろ」も同じような主題でしたが、やはり市井の人々だったので感情移入しやすかった。)なので、叩かれているのかも?
リテラシーの低下。その通りです。感受性が枯渇して、脳がトカゲ並みの人が増えている。トカゲのレビューは人の参考になりません。トカゲのレビューはトカゲだけが参考にすればいい。
リテラシーの低下というのは他人を馬鹿にしている表現だと受け取ってしまいます。人それぞれ感性が違います。この映画への情熱は伝わりますが他者の意思を損ねないようレビューをした方がもっと良くなると思います。