劇場公開日 2018年7月14日

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「志乃です!加代です!しのかよです!」志乃ちゃんは自分の名前が言えない kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5志乃です!加代です!しのかよです!

2019年8月19日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 吃音によりコミュニケーションがとれないことはよくある話。ところが音楽というツールによって発声がスムーズになる。どこかで聞いたことのあるような設定ですが、生活をすべてミュージカルにしちゃえばいいじゃん♪などと催眠術を勧める母親を見て思った。あ、でも踊りだすのはやっぱり変だな・・・

 スキャットマン・ジョン(1942~1999)がメジャーデビューしたのが52歳の時。自身の障害である吃音症を逆手に取ったスキャットソングで、いきなりのミリオンセラーを記録した。彼は日本の吃音者団体である全国言友会に寄付した。意味を持たない言葉だったら自由に喋ることができるということ、当時はかなり話題になったものだ。その代表曲「スキャットマン」を初めて聴いたときには愛川欽也のパック・イン・ミュージックのジングルを思い出したものですが、コピーするのも難しく、何十回も聴いたことをも思い出しました。

 で、この作品は音楽映画であるのか?「あの素晴らしい愛をもう一度」や「翼をください」といった懐かしのフォークソングを歌うあたり、またしても『ダンスウィズミー』と世代的に同じところを狙っているような気がする。しかし、加代ちゃんがとても下手だったり、歌よりも加代志乃の百合っぽい映像に惹かれてしまう。文化祭のコンサートの「魔法」というオリジナルは下手すぎて歌詞にばかり気を取られてしまうほど。

 彼女の心の中は誰にも伝わらない。加代ちゃんだって孤独な少女なので、作詞によって思いを伝えることしかできないのだ。空気を読めずにずけずけと彼女たちに割り込んでくる菊地が緩衝材となってるところもいい。それがなければ二人の絆はただ楽しいだけの関係になっていたのだろうから・・・とにかく壊れやすい乙女心。俺も昔はわかってなかったな・・・・

kossy
2019年8月19日

あと、似ていると書いているのは人と人との微妙な距離感を描いた作品としての話ですからw

巫女雷男
2019年8月19日

聲の形は吃音では無く、耳に障害がある少女ですね。実写とアニメの差があるので表現方法にかなりの開きがありますが、聲の形の方が人間のコミニケーションに対する一つの回答の様な映画になっております。京アニですので、好きになられるかと。

巫女雷男
bloodtrailさんのコメント
2019年8月19日

kossyさんへ
スキャットマンが吃音者だってのを知りませんでした。だからスキャットだったんですね!
俺の口は、あのテンポで動きません!

bloodtrail