「タイトルなし」フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法 えみりさんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルなし
見た感があった。特にラストの疾走シーン。駄目な親子、特に母親を批判的に見れば、駄目だし、子どもに寄り添ってピュアで素敵でもあるし。貧困で文化もなく助けもなく、でも、ケン・ローチの映画よりずっと内在的で切ない。そして、子どもの視点。子どもの側から見れば、お金とか物質的豊かさとか社会的地位はどうでもよい。素敵なママなのだ。あんなに強気だった女の子が最後に泣くシーンは印象的だ。本当に哀しそうで、それだけに二人で疾走するシーンは美しい。自身の子ども時代を思い出す。子どもの生活気分はああいうものだった。
支配人の距離感も素敵だ。ラストシーンもなすすべもなく、ある距離から観ている。それと比べたときの、福祉局の人間たちのつまらなさ。
コメントする