「守銭奴の極み」ゲティ家の身代金 おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)
守銭奴の極み
徹底的に金にこだわり、全ての物の価値を金額で計ろうとするゲティの姿勢には、人間味のかけらも感じませんでした。しかし、自分の生き方をここまでブレずに貫かれると、いっそ清々しいです。口には出さずとも、誰しも似たような部分を少しぐらいは心に持っていると思うからです。
そんなゲティをクリストファー・プラマーが、代役とは思えぬ貫禄の演技で見せてくれます。守銭奴としか思えないゲティですが、その陰にある別の側面も、うまく描き出していたと思います。
ただ、映画として見ると、展開や映像に派手さはなく、ラストも少々物足りなさを感じたのは否めません。事実をもとにしているのはわかりますが、もう少しドキドキワクワクするようなものが欲しかったです。
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