「天気も心も晴れずずっしりとした気分が残る」ラブレス むっ、むいちろうさんの映画レビュー(感想・評価)
天気も心も晴れずずっしりとした気分が残る
親の不仲と身勝手が罪のない子供を苦しめ居場所をなくし失踪するという映画です。夫婦は破綻しているのですが子供を考えてほしいです。親は自分が不幸という思いとお互いに対する不満でいっぱいで子供を想う気持ちを忘れてしまっています。いなくなって初めて子供への愛があることがわかります。というか本人たちは子供を愛していることに気づいていないのですがその行動や言動に愛があります。
女は合わない母との暮らしという状況を受け入れられずその現実から逃げるために妊娠し男と一緒になるもののそういう自分を受けいれることができないので受け入れられない自分の産物の子供も受け入れられないのです。自分は子供で子供は自分です。「受け入れる」は「愛する」ことでそれができないから「ラブレス」というタイトルなのですかね。でも親は子を愛している。と思いたい。そうじゃないと救いが極小の映画となってしまいます。
この映画は暗いです。初冬のロシアのどんよりした景色がさらに心を陰鬱とさせます。愛について暗い気持ちで考えさせられます。
とにもかくにも親は子を愛することが大事、という映画と捉えました。じゃないと悲しい。
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