劇場公開日 2018年5月4日

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「メッセージ性なんて無い」アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル foxheadsさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0メッセージ性なんて無い

2018年5月12日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

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スケート、っていうかスポーツ史最大のスキャンダル、フィギュア・スケート選手のトーニャ・ハーディングが、ライバル選手であったナンシー・ケリガンを元夫らに襲撃させて大けがを負わせた事件の真実を描く...ってんな訳あるか!な大ウソつきのオンパレード。言わばドキュメンタリー風に作り上げた、何の検証もないコメディ・ドラマだった!とにかく出演者の風貌と演技がスゴイ。トーニャ、母親、元夫、その友人まで、皆ソックリで、行動も馬鹿そのもの。マーゴット・ロビーはじめ、主演者皆んなのなりきり具合が素晴らしいが、やはり、毒を吐きまくる母親のアリソン・ジャネイの演技は素晴らしい。アカデミー助演女優賞はダテじゃない、狂気の演技で楽しめました。実はトーニャには何の罪も無かった?ってのは眉唾もので、恐らく製作者側も本気ではないでしょうが、毒親にハッパかけられ非道な扱いを受けても、労働者トーニャが自身のスケーティングを見事に向上させ、トリプル・アクセルを成功させ、登りつめていく様は感動的で、思わずガンヴァレ、トーニャ!となってしまう。フェイクなドキュメンタリー・コメディという新しいジャンルを確立した記念碑的作品。でも、やっぱり真実は分かりません。

foxheads