劇場公開日 2018年7月7日

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「不思議と心が温まる。幽霊と織り成す、一風変わった人間ドラマ。」ルームロンダリング 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0不思議と心が温まる。幽霊と織り成す、一風変わった人間ドラマ。

2018年8月11日
PCから投稿

泣ける

悲しい

幸せ

【賛否両論チェック】
賛:哀しい過去を背負い、他人に心を開けずにいたヒロインが、ルームロンダリングでの幽霊達との出逢いを通して、少しずつ変わっていく姿が印象的。
否:ストーリーは想像通り淡々と進むので、惹かれないと眠くなってしまいそう。ラストもかなり強引な印象を受けてしまう。

 心を許せる人がおらず、他人と上手く関わることが出来ない御子が、「ルームロンダリング」という不思議な仕事を通して出逢う、どこか憎めない不思議な幽霊達。彼らを前にして、始めはただただ無難に過ごそうとしているだけだった御子が、彼らの未練に触れるうちに、次第に少しずつ自分から心を開いて変わろうとしていく姿は、どこか切なくも心が温かくなります。
 そしてそんな御子を、非常に不器用ながらもずっと支え続ける悟郎や、やがて明らかになる謎の失踪を遂げた母親の真実にも、思わずグッときます。「愛情」というものを決して一身には受けてこられなかった、御子の哀しい過去。そんな過去を彼女がどう乗り越えていくのか。池田エライザさんのどこか陰のある雰囲気も、物語をより際立たせているようです。
 クスッと笑えてハラハラもして、最後には感動させられる。そんなステキな人間ドラマに仕上がっています。

映画コーディネーター・門倉カド