「再登場は難しいだろう」切り裂き魔ゴーレム @花さんの映画レビュー(感想・評価)
再登場は難しいだろう
無表情なビル・ナイを2時間耐久で眺める映画でした。
連続殺人事件と夫殺しの嫌疑をかけられた妻の真相を探ると言う2つの事件が交差するサスペンスだと思っていた。
最初から真犯人の目星はついてしまう。
ラストに驚きはない。
ビル・ナイが1人で滑稽に動き回っているようにしか見えない脚本。
喜劇と言う舞台は見ていてちっとも笑えない。こんなんで客が集まるかよ?とキレたくなるくらいお粗末な台本。
笑いどころがないので、時間が経つにつれて伸び切ったカップラーメンみたいな残念感。
サスペンスを見ていたの?
誰もを欺くどんでん返しを見ていたの?
粗末な喜劇と言う名の駄作を見ていたの?
いったい、自分は何のために2時間画面を見ていたの?
と、不時着した荒野に佇んでいる気分で幕を下ろしました。
とにかくつまらない。
映画向きには映画向きの脚本というものがあってだな。
小説が面白くても、それは小説を読む読み手が作品のテンポを操れるからであって、臨場感あるシーンではページを捲る手も早くなるからスリルを感じるというもの。
映画ではスリルを出したい時にはギミックを使ったり、前後の静動のバランスを考えて脚本を組まないと、ダラダラと締まりのない印象しか残らない。
せっかくの舞台劇もある内容なのに、舞台と現実のリンクが薄く、滑稽な喜劇として事件を捉える演出と事件の残酷さの対比が無いせいで、どうして舞台劇があんなに大ウケしているのか分からない。
もっと、作品の中の会話や台詞を効果的に、意図して使って欲しい。
またの登場!が全然面白くも不気味でも無い。ただしつこいだけの油味。
良いアクセントになるはずだったのに台無し。
雰囲気だけのお洒落になりきれなかったサスペンスと呼ぶにはあまりにお粗末な脚本の映画でした。
余談ですが
ダグラス・ブースはどうしてこんなんばっかり出てるんだろう?
脚本、読まずに仕事してるのか?
ノアとメアリーの総ても観たいなーと思っていたけど、彼が出演してると聞いたらどちらも駄作なんじゃないの?と疑ってしまう。
鑑賞された方、いかがでしたか?
教えてください。