ダンガル きっと、つよくなるのレビュー・感想・評価
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スポ根の嫌なところが全て出てる
中心にいる父親の本気の葛藤は物語序盤の人物設定で完了。それ以降がむしゃらに突っ走るので、おめでたい、としか思えず、まだ数歩、迫って来ない。
本作は女子レスリングを通して、父親の終盤のセリフのとおり、「女を差別する人間たちとの闘い」に挑む親子のスポ根映画、としたいのだろう。
が、当の娘たち本人のレスリングへの動機、たとえば、愛や情熱といった、個人の自由意志がどこにも描かれていない。我が子に男が生まれなかったことで夢をついえた父親への同情だけで、まあ頑張って、そのまま終わる。
しかしそれこそインドの女性蔑視社会の姿ではないか。本人たち女性の意志など構うことなしに男性目線のパワハラまがいの快楽に従属し終始する青春は非情だ。つまり、皮肉にも、性差別の根深さを、その差別を批判するための本作こそがまざまざと体現してしまっている。鳥肌モノだ。
また、これだから、スポ根ものは思考停止でいやだ、とも思う。
全編を通して、庶民派を通り越して幼稚な説明描写、それがくどいのも、さらにこの映画の質を下げている。質の低さに笑う自分に、自己嫌悪して、背筋がうら寒い。
こんなに泣いたの久しぶり
アーミル・カーン!!
アーミル
100%楽しめる素晴らしい映画
コモンウェルス大会なんてあったのね。
実話ベースの感動物
サイコーかよ!
この作品を「スポ根モノ」と一言で分類してしまうのは、いかにも言葉足らずな気がしてしまう。
スポーツを通して、親子の絆、それぞれの成長と自立、さらには社会的に自由を制限されたインドの女性たちが権利と誇りに目覚めていく姿が、見事に描かれている。
もちろん物語の大筋はいわゆる努力・挫折・成長・決着という「スポ根」の体裁。でもソコに一切の逃げや照れがなく、真正面から向き合っているのが、さらに我々観客の胸を打つ。後半はほぼ試合のシーンなのだが、それを「主人公の快進撃」的なダイジェストにせず、一戦一戦をしっかり見せるのだ。
それを実現させているのは、登場する役者達の体術の素晴らしさ。調べたらスタントなし、すべてトレーニングを積んだ役者自身がマットの上で戦っていると聞き、さらに頭の下がる思いだ。
こういう映画がもっとフィーチャーされて欲しい。まだ昔の「踊るマハラジャ」の様なインド映画への(良くも悪くも)特徴的な偏見もあるのかも知れない。正直、不勉強な私もそのクチで、食わず嫌いだった訳だし。
最後10分は涙が止まらなかった。
上映期間は残り少ない様なので、未見の方は是非映画館で観て頂きたい。
すっげえ、いい!!
いやあ 面白かった!
姉妹が辛くてやめたいトレーニングを自ら進んでやるようになるのは、14で会ったこともない男に嫁いでいく友人が「あなたたちのお父さんの方が(私のお父さんよりあなたたちのことを考えている。普通なら私のように嫁がされ厄介払いするだけ」と言われたからだし、都会で楽しみを知り慢心からか国際試合で勝てない主人公が立ち直るのは、ちょっと反発した父と久しぶりに交わした一本の電話から、とストーリーはとにかくシンプルにしてストレート。ひねりなし。
女性スポーツが既に確立した日本や米国でこのストーリーは無理だが、そこがインドの強みとも言えよう。
「お前の戦う相手はあの外国人ではない。女を下に見て家事しかさせない、このインドの考え方だ」という台詞がクサくないんだから。
バーフバリでもそうだったが、狂言回し役(今回は従兄弟の少年)の独白と音楽(唄)を使って、逐一説明しながら、ポンポン進む前半。
家族の中での父親の地位のあまりの高さに違和感を感じるが、そのうちにこんなものなのかなと慣れてくる。(インドがわかってくる?)
2時間超えだが、試合シーンが多くなる後半は充実していて一気にクライマックスへ。
そして父娘の絆、父親のアドバイスと応援の下で、見事に優勝…かと思えば、エンディングでのひとひねり。
これがまた、娘は父親に依存しきっているわけじゃないし、父親は娘にそういう訓練を施していた、とわかるくだりになっていて、もうこんなベタなストーリー、素敵じゃん!
共に鍛える妹はこの上なく素敵だし、とてもいい映画を観て幸せだ。
シンプルな作りって、わかりやすくて力強い。これが映画の原点だ!!
2018/8/26追記
アジア大会でのインド女子レスリングは、金メダルひとつ、3位ひとつという躍進。ちゃんと映画の後も強くなり続けていたんだね〜
強い女の子は美しい
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