「インド映画の傑作と呼んでいいだろう」ダンガル きっと、つよくなる META坊さんの映画レビュー(感想・評価)
インド映画の傑作と呼んでいいだろう
実は前日まで作品の存在すら知らなかった。
随所に歌やダンスのシーンが出てくるであろうインド映画だし、レスリングで金メダルを目指す父娘を描いたスポ根物だし、公開期間もやたらと短く、あまり人気がある映画だとは思えなかったが、なんとなく惹かれるものがあって、とりあえず観てみるかと、期待せずに席に着いた。
観客は全部で6人ほど。
やっぱり失敗か?
ところがどっこい、開始早々そんな予想はあっさり覆された。
随所に散りばめられた笑いの要素が、ジャブのようにじわじわ効いてくる。
家族の苦悩、葛藤が痛いほど伝わってくる。
練習や試合のシーンがとてもリアルで、本物のレスラーかと思ってしまう。
娘ギータの幼少期を演じたザイラー・ワシームは可愛いし、青年期を演じたファーティマー・サナーは美しい。
二人とも美しい黒髪をバッサリと切るシーンがあるけど、役の上とはいい抵抗はなかったのか気になる。
作品序盤では筋骨隆々の素晴らしい肉体美を披露した主演のアーミル・カーンは、中盤以降は腹が出た巨漢に大変身。
この肉体改造は凄いの一言。
この変化は鈴木亮平以上ではないか。
状況説明的な歌は何度も出てきたが、意外にもダンスは結婚式のシーンだけで不自然さは無し。
140分という長さを感じさせない、 涙あり笑いありの傑作で、我々の想像以上に地位が低いインドの女性に、夢と希望を与える作品でもある。
ご家族での鑑賞をお勧めします。
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