ダンガル きっと、つよくなるのレビュー・感想・評価
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王者の貫禄
インド映画というくくりを、いささか泥臭い力押しの魅力だと捉えてしまっていた自分のような人間には目から鱗ではないか。『きっと、うまくいく』『PK』など、とにかく安定感のある主演作を世界的にヒットさせてきたアーミル・カーンが、実話をもとにスパルタ親父と娘のスポ根レスリング映画に挑戦。結果、インド映画の魅力を飛び越えて、ものすごくオーソドックスでありつつ猛烈に盛り上がる感動作を生み出した。別にハリウッドが偉いわけしゃないが、ハリウッド映画が備えているような全方向を射程にいれた普遍性を獲得して、もう老若男女すべてにおすすめ。あと、スポーツ映画だけあって、役者の身体能力に惚れ惚れさせられる。幼少期を含めて二人の姉妹を演じた四人の若き女優に拍手!
壁をぶち破り続ける親子の奮闘に爽やかな感動をもらった
インド映画のハズレなしの骨太さを改めて実感させられた。この親子は逆境を大きなチャンスに変えて前へ前へと突き進む。まずは「女の子がレスリングなんて」という固定観念をぶち破り、自分の限界を突き崩すためにそのまた先の壁を超える。だが、目の前に立ちはだかるどんな強靱な敵にも増して、この強烈な親子愛、あるいは姉妹愛そのものが、人生における最後の試練となって覆い被さってくるあたりは構成としてとても巧い。最後には自分との戦いとなり、この巣立ちの通過儀礼をどう越えられるかがポイントとなってくるのである。それに比べるとレスリング協会の代表監督なんて小物でしかない。幼かった小鳥が最後の戦いを迎える時、親は会場にはいない。設定としては強引な感じがしつつも、なんと爽やかな巣立ちの演出だろう。結果オーライ。作り手の情熱と根性に、観客である私たちもあれよあれよという間にうまく組み伏せられる。それがまた心地よい一作だ。
スポ根ヒロインの成長物語として楽しむべき快作
俳優の人気実力の違いから父親役アーミル・カーンが主演ということになっていて、実際序盤から中盤にかけては彼の視点で物語が進む。だが、途中から娘二人の視点も交わり、男尊女卑が根強く残るインド社会で、レスリングチャンピオンという夢を娘たちに託す熱血オヤジと、レスリング一色の行き方に不満や反発を感じながらもアスリートとして人間として成長していく娘たちを描くドラマへと展開する。
レスリングのトレーニングと試合の描写はなかなか本格的で、特に長女役ファーティマー・サナーの動きは本物の選手と見まがうほど。終盤の大一番の試合では演技であることを忘れ、本当の対戦の生中継を観ていると錯覚し、声を上げて応援したくなる。
インド映画特有の唐突な歌と群舞のシーンはないが、ストーリーの概要やキャラの内面を歌詞で伝えるキャッチーなBGMのおかげで、ミュージカル場面に負けない盛り上がりを楽しめる。
これは「クリード」級の大感動作!
《お知らせ》
「星のナターシャ」です。
うっかり、自分のアカウントにログインできない状態にしていまいました。(バカ)
前のアカウントの削除や取り消しもできないので、
これからは「星のナターシャnova」
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大ヒットインド映画
「バーフバリ 王の凱旋」の興奮がまだまだ冷めやらぬ私的には
その「バーフバリ」の世界興収記録を抜いて歴代1位のこの映画、
どれほどのものかと興味津々で、観てみたら〜
確かに素晴らしい出来で文句なしに現時点で暫定今年度一位!!
(「バーフバリ」は昨年作とカウントして〜)
映画のエンドロールの最後に思わず拍手してしまった!!
やっぱ、実話は強いです!!
前半はややコミカルな作りで入りやすく作られていて
最後は「ロッキー」や「クリード」のラストの興奮が蘇り
思わずガッツポーズをしたくなる作品!!
スカッとしたい方、え〜〜インド映画??て方も見て欲しい。
音楽シーンはあるけどストーリーに関係ない
無駄なダンスシーンはありません。
で、月に8本ほど映画館で映画を見る中途半端な映画好きとしては
アーミル・カーン演じるお父さんの子供たちへの強制は
かなり強引すぎて少々引いてしまうけれど
最初はお父さん自身も
「女の子では夢を託せない」と諦めていたので、
女の子でも強ければチャレンジできる!と
女性蔑視の考え方を真っ先に切り替えた本人であり
誰よりも女子の進出を願う人に変わったことが泣かされるね〜。
世界的に差別と戦う映画が観客の共感を呼ぶ時代になったよね〜。
アーミル・カーンの代表作「きっと、うまくいく」を
観ているので、彼に関しては何の不安もなし。
中盤、成長した娘とレスリングをするシーンがあるのだけど
あの中年太りした体でよくあそこまで〜〜
そのことにも結構感動しました。
きっと映画のために太ったのでしょうね。
そしてそして、娘二人を演じる女優さん?もしや選手?
とにかく凄い!!
少女時代の連勝シーンも凄いし
成長してからのガチの試合シーンは大迫力!!
名前をちゃんと知りたくてパンフレットを買おうとしたら
「販売用は作られていません」とのこと。
こういう情報の少ない映画ほどパンフレットを作って欲しかった。
そして、ラストのある仕掛けが〜〜
涙腺崩壊!!
この映画の主題である女子レスリング、
伊調選手や吉田選手が毎回当たり前の様に金メダルを取るので
もちろんリスペクトはしていたけれど
これまできちんと試合そのものを見たことがなかったんです。
伊調選手や吉田選手がどんだけ大変なことを
毎回毎回連続して来たのかを改めて思い知らされて
リスペクトの気持ちが更に大きくなりました。
東京五輪では真剣に試合を見たいと思います。
★もう一度観るなら?「劇場で近日中に観ます!!」
吉田沙保里と浜崎京子をMIXしたような?
インド映画はほぼ間違いなく面白いしアーミル・カーンが主演ならさらに間違いなく面白いのは知っていた!まずはずいぶん筋肉ムキムキになっていたカーン氏にビックリ、歳も重ねられましたね。彼の言葉も娘たちの言葉もどれもが誠実で的を射ていて心に響いた。インドの田舎の人々の暮らしや光景を見られるのも興味深くて良かった。最後まであのコーチはいけ好かなくて何か天罰くだるとこが見てみたかったがそんな卑しい気持ちが恥ずかしくなるほどに清々しいラストだった。実在の人物の物語に脚色したものとあったが、日本人が見たら吉田沙保里の業績や浜崎父娘を連想するだろうな。
超スポコン!
実話を元にした超スポコン映画でした!
漫画みたいに必殺技があったり濃いライバルキャラがいるとかではなく、実話をベースに少し脚色した程度のストーリーもキャラもオーソドックスなのに、なぜか夢中になって胸が熱くなるような映画。
インド映画にしては歌って踊るシーンが少ないのも逆にいい!
ラストは実話ベースだからわかりきってるんだけど、終盤のあれは唯一胸くそ悪いシーンで賛否ありそう。
でもインドっていい映画作るなー(>_<)
初インド映画🇮🇳
思っていたステレオタイプのインド映画とは少し違って、それもまたよかった◎
映像も綺麗だし、効果的にスローモーションのようなエフェクトもかかって、お金がかかっていそうな映画!
長めなので見ごたえもある✊
長いけどダレることなく見続けられたのがすごい!
スタントなどは使っていないのかな??
試合のシーンなども白熱していてハラハラする良い映画だった💡
親と子の憎しみと愛情の物語。必見です。
この映画は、実在する女子レスリングの金メダリストを主人公に据え、あとの登場人物は架空の人物/架空の話だという設定でドラマ化されたものです。
インドでレスリングの国内チャンピオンになったお父さんが、それだけではまったく食べていくこともできず、息子にオリンピックの金メダルの夢を託す……のですが、生まれる子供がみんな女性。
でも、ケンカが滅法強かった長女と次女を鍛え上げ、世界を狙えるレスリング選手にまで育て上げるというストーリーです。
あらすじを読んだ時点では、インド版のロッキーか、あるいはカラテキッドか、と思ったのですが、ぜんぜん違いました。
父が掴めなかった栄光を子供に託し、夢を託された子供の、親に対する反発と愛情の物語。
こういう話をどこかで観たことがあったな、と思い出したのが「巨人の星」でした。
ちょっと笑ったのが、トレーニングの一環として「重いコンダラ」を引っ張るシーンまで出てくること。(このジョークが分かる人は相当の年寄りかな? 説明は省略します)
「巨人の星」が非常に高い視聴率を誇ったように、登場人物たちが同じ構図を織りなすこの映画も、ドラマとして完璧に練り上げられており、たいへんに感動的で、必見の一本だと感じました。
インド映画だからと言って、別に無意味に踊ったり歌ったりがデフォルトというわけではないということを知ったのも収穫でしょうか。
まだモデルになった選手は若いと思うのですが、やがて娘が栄光の頂点に立った時、お父さんは「イチロー選手のお父さん」と同じ哀しみを味わうのだろうな、という予感も漂っていました。
これが人生ってものなのかも知れませんが。
きっとうまくいくとタイトルが似ているが
「きっと、うまくいく」をブレイクさせたアーミル・カーンが父親役で「ダンガル きっとつよくなる」という映画に出演していたので観て来ました。
実話だけあって、努力と勇気と家族愛に感動しました。久しぶりに映画で泣きました。レスリングは強いだけでなく賢くないと出来ない競技なんだと改めて思いました。インドを大きく変えた本当の話だけあって説得力がありました。今も選手でいるそうなので応援したくなりました。
良い指導者さえいれば!
最初は、貧困ゆえレスリングが続けられず金メダルを取ることが叶わなかった父親の夢を、無理矢理娘たちに託した、悪く言えば父親のエゴかと思っていたが、とんでもない!
社会がどうであれ娘たちの可能性をとことん信じる父親と、それに応えるべく邁進する娘たち、その両者の間にある絶大なる信頼、それに思い至った時、昔から言われている(最近ではビリギャルで有名になった)
『悪い子がいるんじゃない、悪い指導者がいるだけだ』
という言葉がバーン!と眼前に蘇った。
その子をちゃんと見て、理解して、相互に信頼関係が成立した中で、合った指導をしてあげれば、誰でも必ず伸びていく。
それは何もスポーツや勉強に限らず、ふだんの子育てにも当てはまる普遍的な理論、私もやり直せるものならやり直したい。
心に残ったセリフの数々を書き留めておく。
14歳で、親の決めた顔も知らない婚約者の元へ嫁がなければならない友達からの言葉。
『村中に非難されても黙って耐えてる。
それは娘の将来のため。いい父親よ。』
終始言葉少なに眼力鋭く、有無を言わせぬ威圧感を漂わせている父親の姿が印象的です。
ギータが全国代表になり、NSAのコーチから
『今までのトレーニング、食事管理、技、すべて忘れ ろ。俺の教えることだけ学べばいい。』
ダメな指導者の代表ですね。
NSAで新しい技を習い、それで父と対決して勝ち、奢っている姉ギータに妹バビータから
『技は弱くないよ、父さんが弱くなった。
その弱い技で全国大会に勝ったくせに。
ギータは自分の技を信じて。
私は父さんの技を信じる。』
バビータが全国大会に優勝してNSAに行く時、父から
『ここまでの道のりを絶対に忘れるな。』
新しい指導の元、国際大会で一勝も出来なくなったギータ、しかし今更父に教えを請えない、と躊躇している時にバビータから
『私達の父親だよ。
何も恐れることないわ。
説教を受け入れなきゃ。
今までそれに救われてきた。』
ギータ、コモンウェルス大会準決勝後の記者会見で
『この勝利による
すべての名誉を父に捧げます。
父からの信頼は絶大でした。』
決勝前夜に父からギータへ
『戦略は一つしかない。
人々の心に残る試合をしろ。
銀メダルだとやがてお前は忘れられる。
金メダルだと人々に勇気を与え、
子ども達の希望として永遠に残る。
勝利はお前だけのものじゃない。
何百万もの少女の勝利となる。
男より低い地位にいる少女の勝利だ。
今の少女達には家事と子育てしかない。
明日の試合はとても重要だ。
敵はオーストラリア人じゃない。
女を下に見るすべての人間との戦いだ。』
決勝戦で、背水の陣のギータに浮かんできた父の言葉
『お前の危機を救えない時だってある。
戦い方は教えるが、
戦うのはお前だ。
自分で乗り切れ。』
《成績》
2010年コモンウェルス大会
55キロ級 ギータ 金メダル
51キロ級 バビータ 銀メダル
2014年コモンウェルス大会
55キロ級 バビータ 金メダル
2012年 ギータ オリンピック出場
レスリングの面白さを実感〜ダンガル(戦い)
家族の絆を通じてレスリングの面白さを実感、インド映画として楽しさに溢れた作品に仕上がっています。前半の少女期と後半の成長期といった2部作のような展開、テーマもしっかりしており、心が惹きつけられ熱くなります。
インド映画の傑作と呼んでいいだろう
実は前日まで作品の存在すら知らなかった。
随所に歌やダンスのシーンが出てくるであろうインド映画だし、レスリングで金メダルを目指す父娘を描いたスポ根物だし、公開期間もやたらと短く、あまり人気がある映画だとは思えなかったが、なんとなく惹かれるものがあって、とりあえず観てみるかと、期待せずに席に着いた。
観客は全部で6人ほど。
やっぱり失敗か?
ところがどっこい、開始早々そんな予想はあっさり覆された。
随所に散りばめられた笑いの要素が、ジャブのようにじわじわ効いてくる。
家族の苦悩、葛藤が痛いほど伝わってくる。
練習や試合のシーンがとてもリアルで、本物のレスラーかと思ってしまう。
娘ギータの幼少期を演じたザイラー・ワシームは可愛いし、青年期を演じたファーティマー・サナーは美しい。
二人とも美しい黒髪をバッサリと切るシーンがあるけど、役の上とはいい抵抗はなかったのか気になる。
作品序盤では筋骨隆々の素晴らしい肉体美を披露した主演のアーミル・カーンは、中盤以降は腹が出た巨漢に大変身。
この肉体改造は凄いの一言。
この変化は鈴木亮平以上ではないか。
状況説明的な歌は何度も出てきたが、意外にもダンスは結婚式のシーンだけで不自然さは無し。
140分という長さを感じさせない、 涙あり笑いありの傑作で、我々の想像以上に地位が低いインドの女性に、夢と希望を与える作品でもある。
ご家族での鑑賞をお勧めします。
直球ズバリで泣ける!
星一徹なんか目じゃないほどの自己中親父のスポ根レスリング映画。国のためじゃなくて自分のために金メダルが欲しいのだ。ホジッチの監督解任や伊調選手のパワハラ問題がこの映画に妙にシンクロしていて、ナショナルチームとは何ぞや?と考えさせられる面もあり。クライマックスはとにかく泣ける。あまりにも直球ズバリで泣ける。
綺麗なジャーマンですこと✨
レスリングにてメダルを夢見た男が、自分の子供に託そうするが、生まれてくる子が全て女の子。
ある日、娘達にレスリングの才能を見出し、鍛え始めるが、、、。
日本では吉田沙保里や伊調馨の金メダルなどで、1位以外は殆ど報道されない女子レスリング選手達。
そこにはちゃんとインド出身の女子レスリング選手がいる訳で、ここに出てくる姉ギータと妹バビータは実在する選手。
世界選手権などでメダルを取ったりしている2人姉妹の話な訳だから、何とも興味深い話ではあった。
インド映画にて必ず歌が入るのだが、今回は中々笑わせて頂きましたw
大好物禁止、練習は拷問、周りには父親は神でも私達には鬼って👹w
まぁ、鬼ですね。
髪も切られ女の子らしく出来ないんですから。
でもね、通常のインド女性の運命を聞かされてから、自ら将来を切り開こうとします。
その彼女らの行動に共感が持て、途中から応援したくなる。
また、いい親子、姉妹ですよね。自分もこんな支え合いに触れたかったと思う人もいるのでは?
「独りじゃない。いつも誰かが私を想ってくれていて、だから私も頑張れる」
そんな映画です。
あっそうそう、あの野暮ったいコーチ必要だったかな?w
かなり試合時間も長いです。
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