「プライマリースクールは小学校」ニンジャバットマン いぱねまさんの映画レビュー(感想・評価)
プライマリースクールは小学校
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アメコミを使った、今一番最前線にいるクリエーター達のアニメ作品。モチーフは『クールjapan』。これでもかとオマージュが詰め込まれている内容である。テーマはバットマンの世界観を踏襲していて、常軌を逸した正義と悪の対峙はもしかしたら同価値観かもしれないという感覚に陥る思想がベースになっているのだが、あくまでもそんな深い考えは抜きに、今作品はその圧倒的画力に酔いしれろというメッセージなのだろう。
出演キャラ、特にバットマン側のチームがロビンの要望も含めて、初めまして感が強く、今のDCコミックを基本としているのだろうけど、これは明らかにマニア臭の強い作品だと気付く。そこがついて行けないきっかけだったのだが、中盤の絵のタッチが変わるシークエンス(ジョーカー達が強制的に記憶消去して、貧困農家に身を隠すシーン)の妙は、正に『ポプテピピック』を制作した制作会社神風動画の面目躍如なのであろう。あれも、かぐや姫の「オマージュ、リスペクト、トリビュート」であろう。
その楽しみを探し出す点では随分愉しんだが、今作は多分それよりも日本のアニメはまだまだこういう作品作れますよという、世界へのメッセージ(特にハリウッドに)が主目的なのであろう。そう思うと、自分は今作のターゲット層とは違うだろうから、あまり刺さらなかったのが正直の感想である。
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