「圧巻の後半」ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男 むっしゅさんの映画レビュー(感想・評価)
圧巻の後半
前半はメリハリも少なく、ややもすれば眠くなるような展開。確かにゲイリーとは思えないほどのメイクのクオリティは凄いし、動きやしゃべり方の演技も凄い。だけど、史実を追うだけの流れに飽きそうだった。
しかし、陛下に背中を押され、民衆の声を聞くところから一気にクライマックスへとなだれ込む、この一連の展開の圧倒的なパワーに思わず涙がこみ上げてきた。
ともすれば出来過ぎと思える地下鉄のシーンは、チャーチルにとってはもしかすると白日夢かもしれないと思えるほどの巧妙なシーン。ここから昇華させる演説の妙は唸るしかない。蘇ったチャーチルの言葉がガツンと胸に打ち付けられる。
昨年「ダンケルク」を見ていたおかげで、リアリティが後を追ってきたのも大きい。それだけに前半にもう一押しあれば良かったのにな。
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