劇場公開日 2018年3月30日

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「オールドマン・チャーチルの凄味とは?」ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男 MPさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0オールドマン・チャーチルの凄味とは?

2018年3月26日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

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偉人のライフストーリーをその誕生から死までを延々描くのではなく、主役のウィンストン・チャーチルが英国首相に就任してからダンケルクの戦いに至る"27日間"にピンポイントでフォーカスしている点が、まずいい。そこにチャーチルのすべて、つまり、信念で母国を真の意味での勝利へ導こうとする個性と決断力が見事に集約されているからだ。そして勿論、共にオスカーに輝いたゲイリー・オールドマンとメイクアップ・アーティスト、辻一弘が紡ぎ出した精密な宰相のルックスにも負うところが大きい。わけてもオールドマンが凄いのは、画期的なメイクを凌駕して余りあるキャラクターの魅力が画面に溢れ出ている点。何しろ、オールドマン・チャーチルはチャーミングなのだ。彼がやったのはそっくりメイクで実物になり切る従来のオスカー演技とは根本的に異なる,性格俳優による人物造形の理想型。それを是非、しっかりと目に焼き付けて欲しい。

清藤秀人