モリーズ・ゲーム : 特集
L・ディカプリオ、B・アフレック、T・マグワイアも“彼女のゲーム”の常連!?
レジェンド達の裏側を描き続ける天才脚本家A・ソーキンが待望の監督デビュー
映画のプロも“見てほしい”と推す、この《実在するヒロインの超仰天人生》
レオナルド・ディカプリオほか有名ハリウッドスターの名も顧客リストに並んでいた、超高額ポーカールームが実在した! 26歳にして、そんなゲームサロンのオーナーとなった実在の女性の驚きの半生が、アカデミー賞受賞の天才脚本家、アーロン・ソーキンの初メガホンで描かれる。ジェシカ・チャステイン、イドリス・エルバら実力派キャストが集結した本作は、映画ファンを裏切らない1本だ。
天才脚本家アーロン・ソーキン最新作に注目!
初監督作で描くのは《高額ポーカーの女性経営者=モリー》
「ソーシャル・ネットワーク」(アカデミー賞受賞)、「マネーボール」(アカデミー賞ノミネート)、「スティーブ・ジョブズ」(ゴールデングローブ賞受賞)と、実在の(しかし破天荒な)成功者を描き、映画ファンを興奮させてきた脚本家、アーロン・ソーキンの最新作が完成した。今回描くのは、有名スターや資産家が常連だったというアンダーグラウンドなポーカーゲームの経営者=モリー・ブルーム。オリンピック候補のアスリートから裏世界に転身して成功したという、「超仰天」な人生の体現者だ。
栄光を手にした実在の人物たちは、そのとき何を思い、何と戦っていたのか? 成功の知られざる裏側を見事に描いてきたソーキンが、今作では脚本だけではなく、監督にも挑んだ。
圧倒的な情報量とたたみ掛けるリズム。「アーロン・ソーキンが脚本を書く映画は抜群に面白い!」というのはすでに映画好きの定説。次回作が注目されてきたソーキンが今回選んだ人物が、モリー・ブルーム。2014年に刊行された回顧録を基に、本人に取材を重ねて描き切ったのだ。
高い知性と熱いハートを持つモリーを熱演するのは、2度のオスカーノミネート経験を持つ「ゼロ・ダーク・サーティ」のジェシカ・チャステイン。彼女を守る弁護士役には「ビースト・オブ・ノー・ネーション」のイドリス・エルバ、父親役には「ドリーム」のケビン・コスナーが名を連ねる。
初監督作にも関わらず、アカデミー賞、ゴールデングローブ賞では、それぞれ脚色賞、主演女優賞(ドラマ部門)&脚本賞にノミネート。さらには英国アカデミー賞、アメリカ監督組合賞、各地の批評家協会賞でも次々とノミネートされ、「やはりソーキン作品は面白い」を証明した形だ。
父親のスパルタ指導の下、モーグルのオリンピック候補だった彼女は、競技中の事故で選手生命を絶たれる。そして、アルバイト先の常連客に誘われ、裏世界に足を踏み入れるが……。
レオナルド・ディカプリオ、ベン・アフレック、トビー・マグワイアら有名スターや映画監督、一流スポーツ選手やミュージシャンも常連だったという、高額ポーカールームの経営者だったのが、ブルーム。そこでは何が行われていたのか? 「彼女のゲーム」の実態が、明らかになる。
「アスリート」と「裏の世界での成功者」。あまりにもかけ離れているこの肩書きが、同じ人物のものだというのが驚きだ。本作は、裏世界に入り込んだブルームが、いかにノウハウを獲得して独立したのかをつぶさに捉える。数々のトラブルをくぐり抜けていくさまもスリルたっぷりだ。
本作は、高額ポーカールームの裏側を暴き、FBIに逮捕されたブルームが有罪か無罪かを問うという、スキャンダルを描くだけの映画ではない。そこには弁護士との友情や、確執を持つ父親との関係を描くドラマがある。結末を見たとき、観客が当初本作に抱いた印象は大きく変化する。
映画のプロ、そして映画ファンは「モリーズ・ゲーム」をどう受けとめたのか
アーロン・ソーキンは監督としても、映画ファンを“裏切らない”!
実在の人物たちの驚きの人生を描かせれば、最高にスリリングなエンターテインメントになると高く評価されるアーロン・ソーキンが、ハリウッド屈指の実力派女優ジェシカ・チャステインと組んだ、満を持しての初監督作。監督としての手腕、キャスト陣の名演、そして人間ドラマと、3つの側面から映画評論のプロフェッショナルたちが語った。そして、映画ファンの声が、「やはり裏切らない作品だった」と結論付ける。