モリーズ・ゲームのレビュー・感想・評価
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想像を絶する世界の実話
凄い実話だなぁ。背骨の手術も、モーグル選手から、その後のモリーの仕事を拡大するとこも。捕まっても、顧客情報(中には悪い人も居るだろうが何もかも)を守秘することに、こだわったことが功を奏したのかなぁ。良い弁護士に巡り会えたと言うこともあるかな。想像を絶する世界でした。
衝撃の実話、情熱に燃える経営者
これ本当にあった実話🤭?と思ってしまうくらい面白かった。
貪欲に知識を吸収して大金を稼ぎ出すモリーは、信念を持った逞しい女性だった。
映画の途中までは、我が強いだけの犯罪を犯した小悪党という人物として観ていたのだが、物語が進んでいくとモリーの経営者としての不屈の姿勢や筋の通った人格に強く惹かれていった。
脚本家であり、監督を務めたアーロン・ソーキンの手腕も見事だった📖🎬
モリーが、FBIに捕まる一年前からコカイン🌿を常服し、意識を無理矢理覚醒させて仕事に身をやつしていたのは異常だと疑問に思っていたが、モリーの父親との会話で、過去に犯した父親の過失が今のモリーへと繋がっていると知って納得がいった。モリーの父に怒りなどの様々な感情が湧いていきたが、それでもモリーにとって厳しさもあったが愛を持って育ててくれた父なのだと思い、胸が締め付けられる会話だった。
また、検察側からモリーが過度な質疑応答をもとめられていた際に、弁護士が公正な法の番人と倫理的な観点からモリーを弁護した。実は、弁護士の言葉を聞くまでモリーが不当な程に多くの物を取り立てられている事と、信念を貫いて他者に被害がでない道を歩んでいたという事を気付いていなかったので、それを見事に言語化して気付かせてくれた展開の仕方が素晴らしかった。😃👏
≡🍅
ただ、映画の全体を通して、専門的な用語が出たり、あまり噛み砕いてない心情の要約が出てきたりして、話の展開に追いつけない場面があった😅
アーロン・ソーキンが脚本の天才なのは分かるが、自分は「え、何でそう返した?」と思ってしまう会話の言葉選びが多く、心情を汲み取れない事があった。
場面展開を捉えるのが上手く、心情を把握出来るのが上手い人が見たら更に楽しめる映画だとは思った。😖
後、序盤中盤はあまり盛り上がる山場がないのと、モリーのキャラに惹かれる展開がないので、アクション映画張りの山場の多さを期待して観た人は、肩透かしをくらって途中で飽きてしまう人もいるかと思った。😭😭
🎷🎶それでもやっぱり面白い!
終盤は怒涛の伏線の回収や、ジェスカ=チャステインの名演、イドリス=エルバ演じる弁護士との信念をかけた口論などなど見所が満載なので是非ぜひオススメしたい映画🥳🎬
字数が多くて早い。
説明過多。
そうでもしないと前提が多すぎるんだろうけど。
だから前半にかなり時間がかったような。
伏線が多いのではなく情報がとっちらかっている感じ。
すべてを奪われたモリーには『モリー・D・ブルーム』と言う名前しか残っていない。この名前が自分の全てであり決して離さない汚さないというプライドは抑圧と孤独の中で生きてきた者にありがちなアイデンティティの拠り所なのだ。
この感覚にシンパシーを感じられたらこの映画は殆ど理解できたと言えるのではないか。
後半は今度はストーリーが走りすぎていて軽いと言うかちゃちいと言うか。
父親と話して和解するんだけど、だいたいそんなトラウマ3分診療で覆せなくないか?
しかも父親謝らないし。嫌な父親だなぁ。
FBIまで使って捉えた獲物を、欲しい情報を持っていなかったからとあっさり無罪放免にする検察とか裁判官とかマジ?
ウォール街にはもっと酷いことが平然と行われており、その連中と比べても何ら処罰を受ける言われはないってことらしいけど。
あっさり過ぎて口開いた。
予告にあった大逆転てこれなのか?
それにしても心理学者の親は持ちたくないもんだ。子供サンプルじゃん。
そんな親役はケビン・コスナー。だから観たんだけど。
なのでケビン・コスナーに☆星一つ。
何度でも立ち上がる
脊髄を損傷し、ドクターストップがかかっても、オリンピック予選で転倒し選手生命が断たれても、不当な解雇、客がいなくなっても、何度も立ち上がるモリーの強さに驚嘆した。しかも実在の人物だなんて。ラストシーンは、厳しい状況ではあるが、彼女ならまた立ち上がってやっていけるだろうと思わせる希望のある終わり方だった。
最初の予選のシーン、
滑降していくのが今後の彼女の人生の転落。
小枝に引っかかりスキー板が外れてしまうのが、後半の運転手に今まで話さなかった過去を吐露してしまうことで、マフィアとのつながりに発展してしまうことを示唆していると思った。
今作もだけど、ジェシカチャスティンは知的で強いキャラを演じるイメージがある。そういう役を選んでるのかな?ちょっとFワードを連発するキチガイクレイジーな役とかやってみてほしいなと思った。
プレーヤーXはトビーマグワイヤの説がある。めちゃくちゃ性格悪い印象ついたから最近見ないのかな笑
ジェシカ・チャステインの真骨頂!!
出だしからぐいぐい引き込まれ、最後まで一気に観る事ができました。生物的にも元々優秀な上、少し習っただけでビジネスを自分のものにしてしまう姿は本当に憧れます。顧客も癖があり、抜群の洞察力で見抜いていました。有能なのに絡まれまくるので、私ごときがよくパワハラに逢うのは普通の事なのだと思えるようになりました。知的な映画を好むジェシカ・チャステインの真骨頂と言う感じで、ディカプリオの「ウルフ・オブ・ウォールストリート」とはまた違うスリルがあって楽しめました。欠点があるとすれば、結末の印象がごく普通という事くらいですが、名簿を渡して生活が破綻する人の事を度々気遣っていました。個人的には、何かとマウントを取りたがる「女神の見えざる手」より本作の方が抜群に良かったです。
自分の名前の重さに気づく
モリーズゲーム
これが実話を基にした作品ということに驚き。
以前に鑑賞した『女神の見えざる手』ですっかりジェシカ・チェステインのファンになってしまいました。
一本芯のある知的美人を演じたら無敵だな。
共演しているイドリス・エルバとの掛け合いも小気味よく、トントンと進んでいく展開が見ていて楽しかったです。
オリンピック選手という夢が怪我によって断たれ、その後は自分の才覚だけで裏カジノのオーナーになるって普通では考えられない人生ですが実話。
出版社にカジノの顧客名簿を明かせと迫られても断る。
弁護士に勝訴できるからと言われても断る。
FBIに脅されても断固として顧客を明かさない理由がすごい。
自分のしていることの重さや責任を承知して腹を括っている潔さ。意志の強さが感じられる作品でした。
物語の後半ではトラウマである父親との対話と和解が描かれるのですが、その場面が号泣してしまうほど良い。
自分が生きていることを認めて欲しい。自分の真意を知っていて欲しいという願いが演技に込められていた最高の場面でした。
蛇足ですが
ポーカーとかギャンブルって日本では馴染みがないのでルールはチンプンカンプン。横浜にカジノができる前に、せめてポーカーの上がり手くらいは勉強しておこうと思いました。
平野ノラに見えてしまう…
13歳でモーグルの選手生命を断たれるような大ケガ。
からの、全米3位で迎えたオリンピック選考大会でのアクシデントでリタイア。
からの、思いもしないキッカケで自らの才覚で作りあげたビリオネア相手の賭博場運営で大成功。
からの、苦悩と好まざる圧力の恐怖に、ガサ入れ逃亡の末に2年後逮捕。
これが実話ベースっていうんだから、なかなか
刺激的。
どうなっちゃうのって思ってたら、突然の親子愛に少々肩透かしでしたが…。
アメリカは手数料を取らなければ、個人でもカジノ運営が出来るんですねぇ。
しかも動いてる金額はカイジの世界だもんなぁ。
有罪を主張してまで、顧客メールの提供を拒否するアイデンティティと職業倫理。
自分だったらホイホイ提供しちゃうな。
ともかく、「女神の見えざる手」も観ましたが、知的で意思の強い役がハマってますね、この女優さんは!(何故か名前が覚えられない。そして時々平野ノラに見えてしまう…)
そして、久々に観たケヴィンコスナーはスター感が枯れてきて、いい感じになりましたね!(どこ目線…)
社会派ドラマ?
学業も優秀で元オリンピック・クラスの花形アスリートが裏カジノの胴元とは興味深い、事実は小説より奇なりということか。主演のジェシカ・チャステインは原作者のモリー自身の要望だったらしいが「女神の見えざる手」同様、個性的な才女をやらせたらぴかいちですね。
顧客情報を漏らさないのは映画の中では綺麗ごとに語られますが、漏らしていたら報復されるリスクが高いことを強盗事件で身に染みていたのかもしれませんね。彼女が裏稼業に走ったのには父親の影響があることは描かれるエピソードで十分伝わるのですが臨床心理学者の父親(ケビン・コスナー)が娘の動機の心理分析をやってみせるくだりは大スターを単なるヒール役で終わらせるわけにいかないというアーロン・ソーキン監督の配慮にも思えます。
回想録の映画化ということもあるのでしょう、逮捕に至るまでをナレーションを交えたエピソードで綴るのですがテンポもあり惹きこまれました。ポーカーゲームは遊びでしか知りませんが大金が飛び交うさまは凄まじい、クスリ同様ギャンブルも依存症、深みにはまってゆく怖さが伝わります。親の過度な期待や圧しつけ教育で壊れてゆく子供の事件は最近も耳にしました、そういう意味では興味本位のタブロイドものではなく説教臭のない社会派ドラマかもしれませんね。
140分はムダに長い。
ギャンブルの駆け引きや、ライアーゲームのような騙し合いでどんでん返しのスリリング系かと思ってたら全く違ってた。
スキーの選手だったが、怪我で挫折、ロースクール入学までの数年間でギャンブルの経営にハマっていき、そこからギャンブルでの違法行為とドラッグで転落人生。
裁判で何とか収監こそ免れたという話。
そこまで長くする必要も感じないし、説明的な場面が多く、映像的にも面白くない。★も限りなく0。
ポーカーは「運」じゃない。スキルが必要よ
映画「モリーズ・ゲーム」(アーロン・ソーキン監督)から。
「トップアスリートからポーカールームの経営者へと転身した
実在の女性モリー・ブルームの栄光と転落を描いたドラマ。」とある。
ストーリーはその通りだけど、監督は私達に何を伝えたかったのか、
観賞中にメモした台詞からは、あまり理解できなかった。
彼女の波乱万丈の人生を伝記のように回想したかったのかも。
私の興味関心は、ポーカーが「ギャンブル(賭博)」かどうか。
冒頭、彼女がFBIに逮捕されるシーン。
FBIはこう叫んだ。「容疑は違法賭博の運営だ。分かったか」
違法かどうかは別の問題として、ポーカーは賭博と判断されている。
しかし、こんな会話が登場する。
「連邦法1955条に、ギャンブルは『運のゲームに掛ける』ことと。」
「ポーカーは『運』じゃない。スキルが必要よ」
ルーレットやスロットマシーンのように、単純ではないし、
勝負する相手がいることなので、運のゲームとは言えない。
だから「ポーカーはギャンブルじゃない」という彼女の主張は、
ごもっとも・・とメモをした。
日本の場合は、どう定義されるだろうか・・ちょっぴり気になる。
知性を感じるジェシカチャスティン
ここ数回彼女が出演する作品を観て、強くて、知性的な女性役が板についた感がある。
見た目がそんなに好みと思わないのに、惹き付けられるのはやはり演技力と言わざるを得ない。
モーグル選手での挫折から語られる彼女の推移は、父親への不信感から始まり、金持ち相手のポーカーに移行する。
映画スターとポーカーゲームと言う形で、違法性のない賭博開帳を行うがスターに裏切られ失敗。
リスタートした高額の賭博ではロシアンマフィアの要求を突っぱねたため失敗。
彼女がその気になれば、幾らでも再起の材料はあったのに、彼女はそれを売らなかった。
恐ろしく頑固な清廉さだが、弁護士が「君が逮捕され金に困っているのに、秘密を守ってもらった連中は何をしている?」と言っても、自分を優先しない。
困った女だ…でもこんな女が好かれるんだろうなぁ。
栄光も転落も、これが私のしぶとい生きざま
ジェシカ・チャスティンに外れナシ!
今作も期待通り面白かった! 『女神の見えざる手』も良かったが、甲乙付け難い。
今作で彼女が演じるのは、実在の人物、モリー・ブルーム。
モーグル選手として将来を期待されながらも、怪我で断念。
そのままロースクールに通っていれば、弁護士になっていただろう。が、彼女はそうしなかった。
ロースクールに通う前の1年間の休業中、バイトで足を踏み入れた世界に魅了される。
それは、法外な掛け金が動く闇ポーカーの世界。
やがて自分のポーカー・ルームを開き、大成功。
アスリートからギャンブルの運営者に。
しかし、違法賭博でFBIに逮捕される…。
何と数奇な半生、波乱万丈。映画にうってつけ。
そして彼女自身も“ストロング・ウーマン”。
映画はスキャンダラスな面に触れつつも、モリー自身に迫る…。
全編の大部分をモリーのナレーションで語られる。
その話し方ですぐ分かる。
強気、勝ち気。幼い頃から跳ねっ返りが強い。
悪く言えば、傲慢、生意気、偉そう。
それでいて美人で、頭もメチャメチャいい。
だからどうしても悪名が付いて回る。“悪女”“女帝”“ポーカー・プリンセス”…。
しかし、世間で思われてるイメージとは違い、決して悪事に手を出さない。
自分のポーカー・ルームでの不正や疑わしい行為は絶対に許さない。
イカサマしたり、特定の客を贔屓したり、客と関係持つ事も絶対しない。(ま、カモにした事はあるけど…)
それで客とトラブルになっても構わない。
常にフェアプレー。それは元々アスリートであったスポーツマン精神と彼女自身の真っ直ぐな性格がそうさせているのだろう。
それだけじゃない。
手数料は取らないでやって来た。取れば、法に触れる。しかしある時運営に行き詰まり、遂に手数料を取る。それをはっきり認める。自分は有罪である、と。
彼女のポーカー・ルームのプレイヤーたちは、あらゆる世界の大物、セレブたち。彼らの秘密も知っている。回顧本出版の時、実名を出せば巨額の金が貰えるが、決して名は明かさない。裁判で自分が不利になっても顧客の名は明かさない。
金や保身の為の売名は絶対にしない。そんな事をすれば、相手の人生を破滅させてしまう。
何より、自分を守る為。強請、たかりみたいな事をすれば、間違いなく身の破滅になる。
その決してブレない、芯の強さ。
マジ、カッコ良すぎ…。
だが、彼女も一人の人間。
常に抱える孤独。成功を収めても、心は虚しい。
酒、そしてドラッグに溺れる。連日寝ず、寝ても数時間。
ギャンブルの世界に居るという事は、危険も隣り合わせ。
ある申し出を断った為に、襲撃を受ける。さすがに怯え、恐怖する。
強い女性ではあるが、内面はボロボロ。脆さ、弱さも。
ひょっとしたら、そんな一面こそ彼女の本当の姿かもしれない。
美しく、タフで、複雑な内面を持ち併せ…。
ジェシカ・チャスティンの為のハマり役。
言うまでもなく、名演、力演。
彼女が着こなす衣装の数々が、胸元が大胆に開いたものが多く、見とれてしまう。
それにしても、『ゼロ・ダーク・サーティ』や『女神の見えざる手』など、彼女が出るスリリングで骨太なサスペンス・ドラマはどうしてこうも面白いのだろう!
ジェシカ・チャスティン・ショーではあるが、イドリス・エルバとケヴィン・コスナーも見せ場ある好助演。
イドリスは、モリーの弁護士。最初は弁護を断るが、彼女の素顔を知って弁護を引き受ける。あるシーンで、彼女を庇おうと熱弁奮うシーンに胸打たれた。
ケヴィンは、モリーの父。モーグルのコーチでもあり、厳格。確執あり。しかしそれは自分に非があり、娘への愛を吐露するシーンに目頭熱くさせられた。
『ソーシャル・ネットワーク』のオスカー脚本家、アーロン・ソーキンの監督デビュー作。
台詞量は多く、ポーカーのルールを知ってないとちと小難しい。
しかし、テンポよく、140分を一気に見せ切る手腕は見事なもの。
監督としての次回作にも期待。
劇中でマイケル・セラが演じた“プレイヤーX”はハリウッド・スターの設定。そのモデルは複数居て、びっくりするほどのビッグネーム!(名前は挙げないので、気になった方は調べて下さい)
ある女性の栄光と転落。
実際見てみると、栄光は束の間で、挫折や転落の方が多い。
怪我でアスリート人生を絶たれ、
顧客と幾度かトラブルになり、
遂には逮捕。財産も全て没収。
しかし、彼女は立ち上がる。
自分の手で、時にボロボロになり、過ちを犯しても、まだまだ私はやれる。しぶとく。
世の男たちよ、その生きざまから教えを乞え。
世の女たちよ、強く、逞しくあれ。
男社会での闘い方 アメリカ編
すっかり強い女性像が板についたジェシカ・チャステイン。今回は舌鋒鋭いロビイストから、セレブ向けの賭場を経営するオーナーへ。
メダルを取り損なったアスリートがなぜその道へ、というあたりはラスト方で解明。判決に向けて選択する道もそれまでの人生のなせるところか。
実話ベースとのことなので、原作を読めばもっと分かりやすいかもしれない。
ジェシカ・チャステインはシーン毎に印象が変わるが基本的にとても美人。でも意外や身長はそれほど高くないんですね。個人的には「女神の見えざる手」のような徹底的に強い女性役がハマリ役と思う。
今後の活躍を期待したい。
ジェシカジャンスティンの18番
神の見えざる手、ゼロダークサーティなど
活躍するスーパーウーマンがはまり役になってきたな。
映画は、厳しい心理学者の父にオリンピック候補として育てられ挫折から、地下ポーカー組織を作った女性の栄光と挫折。集中して観ないと取り残されてしまう。情報満タンだ!しばらくは、ジャンスティンはこういった作品が続くだろうね。
父親にコンプレックスを持つ女性に観て欲しい
この映画は金と欲にまみれた人々の薄暗い部分が半ば嫌になるくらい詰め込まれている。
主人公は元アスリートで、物語は主人公が試合の大一番の所で怪我をしてしまうシーンから始まる。
法律事務所で働きたかった主人公は、小さなきっかけからカジノのオーナーになり、人生を這い上がったもののまた転落。
映画の大半は彼女の自白と弁護士とのシーンで占められる。
物語のほとんどはカジノのシーンだった。それなのに、その話のあらゆる部分から父親へのコンプレックスが伺えた。
彼女が結局ずっと追い求めていたもの。それが父親からの愛だったのだとようやく言えたとき、彼女に感情移入して思わず泣いてしまった。
厳しい父に育てられた自分と重なって見えたのだと思う。私もこんな風に父親から言って貰いたかったな、と思った。
最後に言わない選択をしたモリー。
スキャンダルで家庭が狂ってしまったモリーだからこその選択だと思うと、胸が苦しくなる。
凄く良かったです。
『結婚は罠』
中々皮肉の利いた名言だが、これを年端もいかぬ女の子が口走っていたら、末恐ろしいと思ってしまう、そんな一人の女性の波乱に富んだ人生の作品である。構成としては、『マネーボール』や、『マネーショート』のような作りを施している。
とにかく、ジェシカ・チャステインのおっぱい(残念?ながらバストトップ無w)がガンガン露出される演出で、まぁ、それだけギャンブルとの親和性が強調されるのだろうと観客に思わせる。ポーカーの細かなルールは全く分からないので前半で置いてけぼりになるのは非常に残念。所謂『賭け事』に全くの門外漢からすると、今作品、楽しみの半分以下になってしまう危険性を持っている。勿論、テーマは、ギャンブルと言うより、『ファザーコンプレックス』に陥った女性が、それでもそのトラウマを抱えながら、復讐するように強い男を支配するという妄想に取憑かれて、持ち前の才能と度胸でセレブ達と丁々発止の対峙をしてゆき、降りかかるトラブルを乗り越えてゆくということである。
問題なのは、とにかくストーリー展開が飛ぶように速いと言うこと。光速でドンドン進んでゆくので、そのシチュエーションを鑑みる余裕は全く持たせない。今まで観た映画の中でも、そのスピーディさは群を抜いてるかもしれない。なので、中盤からほぼ、流れてくる映像をそのまま観流している状態になってしまう。だからもしかしたら仕掛けているのだろう伏線や、登場人物の機微等、全く追いかけられない。主人公の力強さは伝わるのだが、だからといって共感はさっぱり得られない。法廷戦術の件も、ドンドン先に進んでしまうので、頭の整理が全くといって良いほど出来ず、只、スクリーンを追ってるだけ。自分にとって今作品は、頭のCPUの処理能力を遙かに超えた情報量なのである。映画作品としてこの素材は果たして合っていたのだろうか?そういう意味でもかなり特異な作品である。今作品の対極は、『2001年宇宙の旅』なのかもしれない・・・
これが実話とは驚き。チャスティンが上手い!
谷深ければ
山高し
という言葉がありますが、このモリー・ブルームの半生にはほんとに劇的な栄光と転落があって驚かされる。
さぁ、いったい何が谷でどれが山だったのか… ?
スキーのオリンピック米代表一歩手前でケガで夢挫折し、20代前半で人生の目標を転向、26才で高額ポーカー・クラブの経営者として大成功を収めたモリー・ブルーム。
頭脳明晰の秀才で度胸もあり、女性としても大変魅力的、目の前のチャンスを絶対逃さない ずば抜けた行動力。
他でこれを生かせばいいのに…と思うのはこちらの勝手であって。何かに導かれるような展開に、これも彼女の運命だったのでしょう。
業界の大物や芸能スター、変わり者たちのうようよ集まる高級クラブには、欲望が渦巻き、巨額の金が動き、ましてやギャンブルの場、当然トラブルもある。
順風満帆だったのは束の間、大きな落とし穴が待ち受けていて、モリーには命の危険も迫り、身を守るためとは言え不本意ながら結果的にはあることが法に触れて逮捕されてしまう。これ、実話です。
終盤。心の根っこに長年あった、父親に対するコンプレックスに本人が気づくシーン。当の父親から指摘されるというのが何とも言えないけど、あのシーンにはやられました・・・涙がしばらく止まらなかった。
あれ?この映画で泣くはずでは…?と慌ててハンカチを探す…
やっぱり人の心ほどわかりにくく複雑なものはないし、幼少の頃に満たされなかった親の愛というのは、これほどまでに影響するものなのか…
でもわかり合えてほんとによかった。2人の心の氷が一気に溶けた感じ。
でも考えたら、このモリーの転落がなかったら、一生父の愛に気づけなかったかもしれない。皮肉なものですね。
その厳格な父親役をケビン・コスナー。
人間味あふれる敏腕弁護士を、マンデラ大統領の伝記映画の印象深いイドリス・エルバ。
2人とも上手い!
特に検察側に対して熱弁を奮うイドリス・エルバのシーンはこの映画の名シーンのひとつでしょう。
そして何より、美しいジェスカ・チャスティン!
ゼロダークでもアルカイダを追い詰める実在のやり手のCIAエージェントがぴったりハマってたけど、《頭のキレる意志の強い女性》を演じたらピカイチですね。
ところで今回は恋愛絡みの話が一切なかった。
意外と義理堅く、心のあたたかいモリー。
同じ女性として、モリーには是非幸せになっていてほしいと思う。
観てよかった。
ネタバレあり
主人公に思い入れが強くなって、
悪いことが起こりませんように、
酷い目にあいませんようにと祈るように観ることがある
この映画もそうだった
モリーがこの弁護士さんと出逢えて、
検事2人の前で力説してくれたとき
何だか全て報われたような気がして涙が出た
やっぱり根底にあるのは、父親との確執だったのかなと思うけれど
担当医としてのやり取りには、娘から少し距離を置いているイメージの父親が、
娘を痛めつけた奴を許さないと怒りに震えるのを観て
ただ娘が可愛くて仕方が無いのに、伝えて来られなかったんだなと思った
『そうは見えなくても、ずっと同じ様に愛していたんだ』という台詞は本当にその通りなんだと思う
判決の大逆転にもすごく嬉しかった
もともと才能豊かな上に強いモリーのことだ
きっとこれからも大丈夫、と明るい気持ちで観終えることができた
ジェシカ・チャステインはやっぱりイイ★
「女神の見えざる手」があまりにもおもしろかったので、ついついそのつもりで見てしまったのですが、まあ普通かな。
ただモリーのかしこさに脱帽しました!
ポーカー・レッスン
スタッカートのように挟み込まれるカッティングや、高速で連打される台詞回しなど、小気味いい演出。テンポ良すぎて、ポーカーの駆け引きがよく呑み込めないきらいはあるが。
ジェシカ・チャスティン演じる人物像は、前の「女神の見えざる手」とほぼかぶっている。実話だから仕方ないが、どう見ても危ない橋を渡りすぎで、途中で痛い目に会わされても、よくあれだけで済んだ方だと思う。総じて主人公の境遇にあまり同情も湧かず、一方で弁護士の熱弁には素直に感動できた。あの弁護士は得がたい、いい人だ。
モリーが現在どうなっているのか、最後に字幕でも入れてくれると良かった。
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