「衝撃の実話、情熱に燃える経営者」モリーズ・ゲーム 白石黒井さんの映画レビュー(感想・評価)
衝撃の実話、情熱に燃える経営者
これ本当にあった実話🤭?と思ってしまうくらい面白かった。
貪欲に知識を吸収して大金を稼ぎ出すモリーは、信念を持った逞しい女性だった。
映画の途中までは、我が強いだけの犯罪を犯した小悪党という人物として観ていたのだが、物語が進んでいくとモリーの経営者としての不屈の姿勢や筋の通った人格に強く惹かれていった。
脚本家であり、監督を務めたアーロン・ソーキンの手腕も見事だった📖🎬
モリーが、FBIに捕まる一年前からコカイン🌿を常服し、意識を無理矢理覚醒させて仕事に身をやつしていたのは異常だと疑問に思っていたが、モリーの父親との会話で、過去に犯した父親の過失が今のモリーへと繋がっていると知って納得がいった。モリーの父に怒りなどの様々な感情が湧いていきたが、それでもモリーにとって厳しさもあったが愛を持って育ててくれた父なのだと思い、胸が締め付けられる会話だった。
また、検察側からモリーが過度な質疑応答をもとめられていた際に、弁護士が公正な法の番人と倫理的な観点からモリーを弁護した。実は、弁護士の言葉を聞くまでモリーが不当な程に多くの物を取り立てられている事と、信念を貫いて他者に被害がでない道を歩んでいたという事を気付いていなかったので、それを見事に言語化して気付かせてくれた展開の仕方が素晴らしかった。😃👏
≡🍅
ただ、映画の全体を通して、専門的な用語が出たり、あまり噛み砕いてない心情の要約が出てきたりして、話の展開に追いつけない場面があった😅
アーロン・ソーキンが脚本の天才なのは分かるが、自分は「え、何でそう返した?」と思ってしまう会話の言葉選びが多く、心情を汲み取れない事があった。
場面展開を捉えるのが上手く、心情を把握出来るのが上手い人が見たら更に楽しめる映画だとは思った。😖
後、序盤中盤はあまり盛り上がる山場がないのと、モリーのキャラに惹かれる展開がないので、アクション映画張りの山場の多さを期待して観た人は、肩透かしをくらって途中で飽きてしまう人もいるかと思った。😭😭
🎷🎶それでもやっぱり面白い!
終盤は怒涛の伏線の回収や、ジェスカ=チャステインの名演、イドリス=エルバ演じる弁護士との信念をかけた口論などなど見所が満載なので是非ぜひオススメしたい映画🥳🎬