「良いストーリーと良い演技」モリーズ・ゲーム foxheadsさんの映画レビュー(感想・評価)
良いストーリーと良い演技
「ソーシャル・ネットワーク」「スティーヴ・ジョブス」「マネーボール」など、実在する革新者&カネ稼ぎが上手な人を描いて来た脚本家のアーロン・ソーキンの初監督作。オリンピックのスキー選手から、ギャンブル場のカリスマ経営者へと転身した女性モリー・ブルームの実話本を脚色。主演のジェシカ・チャステインはやはり素晴らしい。キリっとして氷の様に冷たい女性を演じさせたらピカイチな彼女だが、今作では、ちょい悪や極悪な男たちを相手に決して負けない凛とした筋の通った女性ではあるが、その裏の弱さや脆さや怯え、そして慈愛までも演じきっていた。いつもの彼女っぽい役かなー、と思ったけど、もっと深かった。やっぱり魅力的です。過去と現在を行ったり来たりするストーリーはある意味疲れるが、それぞれに意味があり効果的で、2時間超えながら全く飽きさせなかった。スリリングなゲーム場での闘いと葛藤、離れてしまった家族の絆、そして弁護士との心のふれあいを織り交ぜながら進むストーリーが秀逸、そして納得のラストへ...。期待を全く裏切らない脚色と演技、これぞ映画の醍醐味かと。
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