さよなら、僕のマンハッタンのレビュー・感想・評価
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文化都市NYCの未来を1人の青年に託す
一時期、ハリウッド映画と言えばニューヨークが舞台だった(極端に言えば)時代があった。観る側にもそれなりの知識があるから、自分なりにロケ地を確認して自己満足したり。しかし、9.11以降は今はなきそれ以前のニューヨークに思いを馳せる、例えば「ザ・ウォーク」のような映画はあっても、舞台としてのニューヨークが物語を牽引するような作品はめっきり少なくなったように思う。そこで、マーク・ウェブの新作は、今や文化の発信源としてはすっかり斜陽になったニューヨークの色々を、あえて会話の中や風景に盛り込み、そこから自分なりの人生をスタートさせていく青年、トーマス自身に、カルチャーシティ、NYCの未来を託そうとしている。それは新しい視点だ。だから、雑誌の"ニューヨーク特集"的な楽しさを期待したら裏切られるので、ご用心を。
甘酸っぱい青春恋愛劇と思いきや!?
若造の勝手場所も場所も狭い範囲の物語
大人だな〜本当、大人な映画〜〜
《お知らせ》
「星のナターシャ」です。
うっかり、自分のアカウントにログインできない状態にしていまいました。(バカ)
前のアカウントの削除や取り消しもできないので、
これからは「星のナターシャnova」
以前の投稿をポチポチ転記しますのでよろしくお願いいたします。
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お父さんの浮気現場を目撃!なんて少々訳ありな予告編で
BGMがサイモンとガーファンクルのウディ・アレン的作品?
と勘違いしそうですが、全然違うので、
ウディ・アレンアレルギーの方も安心見られます。
(そりゃ、お前だろ~~(笑))
大学を卒業したのに自分の将来を決めかねてる若者と
ちょっと不思議な中年男のやりとりと言うと
説教くさい内容を想像するけど
そこはやっぱ現代風なのでそう言う感じはないですね。
大人の狡さと、大人だからこその愛情と両方が交錯する
なかなかに見応えのある家族ドラマです。
で、月に8本ほど映画館で映画を観る中途半端な映画好きとしては
オチは、途中でちょっと感じましたが
別にそんなにがっかりしませんでした。
そこへ行くまでのドラマ部分が素敵でしたね。
マンハッタンの階級差や地域差もうまく生かされていたし
やっぱり様々な人がいて様々な文化が混ざり合う街の
いろんな「大人の事情」は最先端な新しい時代の
「ものの捉え方」を示唆してくれます。
脚本、良かった!!
主演のカラム・ターナーもいい!
繊細そうに見えて、案外しぶとい(笑)
でないとあんなことはできないよね〜
最初は細っぽいダメ兄ちゃんだったのに、
最後はいい感じに成長してました。
ピアース・ブロスナンも最近はいいですね。
往年の二枚目が年齢を経て、肩の力の抜けた
いい演技派になって行くのは観てて嬉しい。
最近のニューヨークやマンハッタンが舞台の
良質な人間ドラマを AMAZON CONTENT SERVICES LLC が
積極的に作ってて新しい流れを感じてます。
米、アカデミー賞のコメントでも話題になった
クメイル・ナンジアニの実話を映画化した
「ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ」
も AMAZON CONTENT SERVICES LLC の作品だったしね。
ちょっと以前の都会的な大人のドラマと言えば
ウディ・アレン!という感じでしたが
今や人種やジェンダー問題を無視した作品は
時代に合わない。
これからの
AMAZON CONTENT SERVICES LLC の作品に期待したいです。
@もう一度観るなら?
「配信でじっくり、そこ、もう一回!とか戻しながら観たい」
ジョハンナ
好きなんだこの作品
「恋愛経験は一度だけ」の台詞が後々心に沁みてくる
序盤はなんとなくウディ・アレン風の作品かな?と思ったがすぐに打消し、S&Gの「ニューヨークの少年」をモチーフにした映画だったのだと気づいた(トムから始まる歌詞も絶妙)。どことなく映画『卒業』の雰囲気にも近く、現代からはちょっと離れた感覚にも陥ってしまいました。
S&Gのアルバム「明日に架ける橋」はやっぱり名曲揃いだけど、この「ニューヨークの少年」は印象が薄かった。この曲よりもボブ・ディランの「Visions of Johanna」の方がインパクトあったし、劇伴としてのビル・エバンスやデイブ・ブルーベックといったミュージシャンの曲がニューヨークっぽいイメージだった。
年上の美人、しかも父の愛人。ケイト・ベッキンセイルの魅力もさることながら、奥手の青年だと思っていたら大胆な行動にでる主人公トーマス。一度だけ関係を持った学生ミミからも「一度きり」だと告げられ、大人の恋愛に追いつけないでいる彼も、さながら私立探偵のように愛人ジョハンナを追跡し父と別れるように忠告する。しかし・・・と、大人の恋愛、しかも母を守るための行動に出たのだが。まさかの親子丼・・・
大人の世界に追いつこうとする一心で鬱屈した状況を抜け出す。しかし、両親のドラマ、彼の苦悩する恋愛模様を遠くから見守り、アドバイスを与える不思議な隣人F・W。登場人物がみな文学に関わってるので、全体的にも文学的。ジュリアン・ステラーズという小説家が実は・・・といった驚愕の展開はあるけど、そこにいたる父と息子、母と息子の関係が絶妙だった。こうなりゃ、父の決断、母の物語も知りたくなる。
面白くなるまでがチト遅い
渋めのナレーションから入るOP。物語を引いた視点から語るスタイル。序盤は冴えない主人公に魅力を感じず。NYの家族話には正直食傷気味なのでどうかなと思ったが中盤から面白くなった。
謎の隣人のジェフ・ブリッジスが良い。
家族話と思わせてやはり恋愛モノ、と思わせて家族ドラマ。ツイストは効いてるがハッタリは無く、落ち着いた作り。邦題は内容と違い過ぎだな。
ニューヨークと青年
NYが舞台のとてもいい作品です
はっとするシナリオ
なんとか、最後まで見て、納得するに至る。
途中まで駄作認定まっしぐらだったが、どうにか戻ってこれた。だからって絶賛しようとも思わない。
中盤までがだるすぎたから。
恋愛とその駆け引きでずるずると進む、なんとなくエッセイを映像にしたものを延々見せられているような、しょうもない時間を味わう中盤まで。ただ、どうも隣人の存在が浮いている、幻のようでもあるし、引っかかりは常に付きまとう。
まあ、終盤の「解」はそれらしょうもない時間をすくい取ってくれる仕上がりになっている。このはっとするシナリオは賞賛ものだと思う。
でも、感じたのはなんか映像にニューヨーク感がないな、と。行ったことないのにおかしいかもしれないが、イメージはロンドンとパリみたいな。撮り方なのか音楽のせいなのか。なんか、上品すぎる。地区のせい?しらんが。
【マーク・ウェブ監督が、ニューヨークの地域ごとの特性を背景に大人への第一歩を踏み出す青年を描く、少しビターテイストな物語】
この映画では、ニューヨークの地域ごとの住人の特性、ニューヨークに縁のあるミュージシャン達(サイモン&ガーファンクル 今作の原題:The Only Living Boy New York は彼らの代表曲の一つ)(ビル・エヴァンス)(ルー・リード)(ボブ・ディラン)の曲が効果的に使われている。
・父(ピアース・ブロスナン:出版社のエライさん、渋い。)に自分のエッセイを”無難だな”と言われて、自信を無くしたり・・
・その父の愛人(ケイト・ベッキンセイル)と寝てしまったり・・、そして、深い関係になってしまったり・・
・怪しくも、知性溢れる謎の中年の隣人(ジェフ・ブリッジス:父よりもっと渋く、意味深な言葉を呟く・・)に惹かれたり・・
・・しながら、トーマス・ウェブ青年(カラム・ターナー)はある真実を知ってしまい・・
矢鱈に・・・が多くなってしまったが、実に上手い脚本である。ラスト
もややビターテイストだが、それを乗越えるトーマス・ウェブ青年の姿が良い。
<屈託した思いを抱える青年が、一歩足を踏み出すまでをニューヨークの様々な風景・音楽を背景に描く作品。>
<2018年4月29日 劇場にて鑑賞>
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