ファースト・マンのレビュー・感想・評価
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これは月面着陸の映画ではない
観る前から、どういう映画か、何となく予想は付いていた。
まずデイミアン・チャゼル監督の過去の作品を思い出してみよう。
若きミュージシャンを死ぬほどシゴいた「セッション」、夢の実現のために愛を喪わせた「ラ・ラ・ランド」。そう、本作はこれらの作品と同一線上に置くことが出来る。
つまり、徹底して主人公たちにハードワークさせる、ということだ。もう、それは容赦なく。観ているこちらが「もう、やめて」と思うほどに。
ハードワークの末、どの作品でも主人公たちは「何事かを成す」。
本作では、人類初の月面着陸という偉業。
だが。
「ここ」で予想を裏切られる。
「そこ」ではないのだ。
そう、主人公ニールの成した事は「月面着陸」ではない。
幼くして死んだ娘を弔うことなのである。
本作では、画面の情報量は少ない。
登場人物たちの感情表現は最小限に絞られていて、なぜニールが娘の形見を月に持っていったのか、その経緯も理由もわからない。
だから、ラストシーンに驚く。
本作は140分超と長い。この尺で語ってきたのは、月面着陸のサクセスストーリーと見せかけて、実は愛する娘の追悼の旅だったのである。
だから本作には、全編を死の気配が覆っているのだ。
この娘にまつわるエピソードが本当かどうか、僕は知らない。
しかし、偉業とは、こういうものなのだろう。
国の威信を賭けたソ連との宇宙開発レース、注ぎ込まれる巨額の税金に対する批判。
こうした「大きな物語」は、現実には個人の人生とは関係ないのだ、ほとんど。
お国のためになんか、こんな死と隣り合わせの挑戦なんて出来るわけがない。
もちろん、必ずしもニールは、月面着陸をするということを初めから約束されていたわけではない。
そこには偶然や運もあった。
しかし、映画が始まって早々に、彼が宇宙飛行士に応募して面接を受ける場面ではっきりとこう語っている。
「宇宙飛行士になることは、娘の死と関係がある」と。
そう、映画が始まってすぐに、彼は娘を弔う旅を始めていたのである。
彼はずっと、娘の死をどう受け入れていいか分からなかった。だから言語化できないし、ゆえに娘の話はしなかった(できなかった)。
アポロ11号に乗るためには厳しい訓練も多くあったはずだが、そのシーンは描かれない。なぜなら、これは宇宙飛行士としての挑戦ではなく、娘の死を受け入れていく旅だからだ。
そして最後に彼は月に行き着き、そこで娘のために涙を流す。そう、わざわざ月面で、である。
本作で彼が続けてきた旅は、月への旅ではない。娘を弔う旅だったのだ。
地球に戻ったニールはガラス越しに妻と向き合い、そこで映画は終わる。
しかし、僕たちは想像できる。
娘の死を乗り越えて、ここからが彼の人生だろう、と。
これは死と再生の物語なのである。
期待して観た私が悪い
全編を通して描かれていたのは「死」である。冒頭からして夢落ちを祈ったくらい宇宙は孤独と死が隣合わせの空間だ。
それを素晴らしい映像でみせた技法は評価するものの、こんな葬式を観るために、交通費1万円をかけて映画館に来たのかと
エンタメ的盛り上がりの乏しさについ愚痴を言いたくなる映画だった
事実なのでしょうが。。。
難しいミッションで失敗を繰り返し、不安と大義と犠牲者への思いなど、いろいろあるのはわかります。
わかりますが、見づらい。そして、行くのはあんなに大変。帰ってくるのも大変だと思うのにそこは無しなの⁉️戻る方がもっと大変だったと思うのに、そこほしかった‼️
孤独な映画
宇宙という壮大なテーマに対し、とても静かで淡々とした映画だった。本当に静かで、そして淡々としている。ただ、セッション・ララランドに活きていたチャゼル監督の音楽のセンスは今作からも十二分に伝わってきた。うるさくない程度だが効果的な音楽と、まったくの無音の対比にゾクゾクした。
個人的に一番印象に残ったのが、月に向かう主人公たちが亡くなった場合のスピーチを読み上げる場面。これ以前に地上での火災事故で主人公の友人が亡くなったことが描かれていた。宇宙に行くことがどれだけ困難で苦難に満ちたことなのか、ということが伝わるシーンなのだが、ここで使われた「水葬」という言葉にハッとした。当たり前のことだが、宇宙で死ねば死体は残らない。柩に死体を入れて水に流す水葬は、宇宙を流れるロケットのイメージに重なるように思う。
そして、帰りを待つ妻の元へは「計画は失敗した」という結果のみがかえってくるのだ。
結果的にニールアームストロングは人類初の月面着陸という栄光を成し遂げるのだが、彼が立った月にあったのは静と孤独と死だったのかと思うと、「 First Man」というタイトルには暗い影が滲むように感じられた。
ゴートゥーザムーン
なんて素晴らしい映画なんだろう
終始泣いてたよ
月へ向かう事に対して莫大な税金を使う、そして何人もの犠牲。
心が擦り減っていく感覚と共に更に月への向かう熱い情熱。
カレンへのオモイ。
月の美しさ、宇宙の恐ろしさ
待つ側は何も出来ない苦しさ
やるべき自分との戦い
アカデミー賞映像効果賞?名前うろ覚えですが、
間違いないと思います。
私自身がロケットの内部にいるかの様な感覚。
月に降り立ったかの様な感覚。
映像と音。
ここでも宇宙の恐さを感じました。
いやーにしてもライアンの笑顔が好き。
シリアスな表情でも常に口角が上がってて好きなお顔なのだけど、
笑ったときのお顔が天使!!!!
ストーリーとは関係ないのですが、記録せずにはいられない
誰にも邪魔されたくないほど感動した
「偉大な事を成し遂げるためには犠牲がつきもの」
という言葉はよく聞きますが、
それが大げさな言い訳でなくて、
まさに真実であるということを突きつけられる映画。
最初のシーンから死の危機に直面するニール。
宇宙とは輝く希望では決してなく、未知の恐怖に満ちた世界であるということが強調して描かれる。
事故で次々と仲間たちが死んでいき、
地上でのシュミレーション訓練ですら不完全で、
常に死と隣り合わせ。
いくつもの危機をくぐり抜けていくニールの姿は、
まるで戦争映画のようにも思えた。
それでもやはり人類の宇宙への夢は捨てられない。
スクリーンに映し出された月面の映像を見て、
子供の頃ずっと宇宙に行ってみたかったあの気持ちを思い出しました。
いつかは誰もが宇宙へ旅出てる時代が来てほしい。
心と身体がブルブル震えた!
オープニングからブルブル震えて何度も椅子からずり落ちそうになった!
久し振りに4DXで観たからなんですが…
芝居のシーンで余計な椅子のブルブルが無く、メリハリが効いてて良かった!
ストーリーものめり込んだ!
娘の形見をクレーターへ…
これから娘さんがずっと月から見守ってくれるね♪
思ってたのと違ったー
ララランド大好き!これはみるっしょ!!
宇宙モノといえば、アポロとかなんかもう打ち上がるだけで涙でちゃう〜!
とおもたら、葛藤系だった…。
偉業なんだけど、孤独との戦い。家族、仲間の死。こちらを描いてる映画。
こんなに手動で動かしていることに驚いた。
レイトショーで観たからちゃんと静と動。しっかり感じる静かさだったけど、長いんじゃー。とにかく長いし抑揚がない。実話だからしょうがないんだけど、正直帰ろうかとおもた。仕事後には不向き。
月に憑かれた男
『セッション』『ラ・ラ・ランド』のD・チャゼル監督が
前作主演R・ゴズリングと再タッグを組んだドラマ作。
アポロ11号の船長ニール・アームストロングが月面着陸に
成功するまでの苦難をドキュメンタリックなタッチで描く。
月面着陸は1969年ということなので、
なんとかれこれ半世紀前の出来事!
ぼくらの生まれてくるずっとずっと前にはもう
アポロ11号は月に行ったっていうのにね(←危ない)、
科学技術の発展した現代でもあまりにスケールの大きい
話で、未だに現実離れした話に思えてしまいますね。
なんでも当時、アポロ11号に積まれたコンピュータ
の処理速度はファミコン並みだったんだとか。
ニンテンドースイッチでもスーパーファミコンでも
無いですよ、ファミコンですよ。マンマ・ミーア。
そんな技術で月面着陸という離れ業を成し遂げる
までには、一体どれほどの困難があったのか?
...
『実現不可能なミッションに挑んだ男の不屈の姿と
宇宙へのロマン』……みたいな熱いドラマを期待
されている方もおられたかもだが、この映画は
そういったノリの作品では無かった。
この映画で仔細に描かれていたのは、
『月へ降り立つ』というミッションがどれほど危険で、
狂気じみていて、恐怖に満ちていたかということ。
ストレートに恐ろしいのは発射シーンでの音と振動だ。
打ち上げてから大気圏を抜けるまで延々と続く、
耳をつんざくジェットの轟音、そして"ギギギギギ"
と金属どうしが揺れ擦れ軋んで絶叫し続ける音。
これだけでかなりの恐怖。「今にも空中で
バラバラになるのでは……」とイヤな汗が出る。
いざ無音になっても恐怖は続く。当然だが乗組員たちは
操縦を自ら行わなければならない。操作ひとつ誤れば
墜落死、あるいは死ぬまで宇宙の暗闇を彷徨うことに
なるわけだが、その判断材料は狭い狭い窓から見える
風景や、計器の針くらいのものだ。
ただでさえ心許ない状況にくわえ、
頻繁に故障や予期せぬ動作まで発生。
故障が原因で意識を失うほどの高速回転に晒されたり、
月面着陸直前で謎の警告ブザーが鳴りまくったり……。
最悪はあの、発射リハーサルでの爆発炎上事故である。
(あの事故の原因としては、ドア開閉等による電線皮膜
の破損とか、宇宙服が静電気の発生し易い材料で出来
ていたとか、検証不足な点が色々とあったらしい)
誰も成し遂げたことのない手探りでの挑戦なのに、
ソ連との宇宙開発競争に是が非でも勝ちたいという
事情を優先させて超特急で進められたプロジェクト。
検証不足な部分が山積みのままのあんな不確実な
代物に人を乗せて飛ばしていただなんてゾッとする。
...
本作で描かれる主人公ニールは真面目で技術にも強く、
先述のような予期せぬトラブルに巻き込まれても
そこから冷静に修正する能力に長けていた。しかし
パイロットとしては優秀でも性格はかなり内向的で、
独りで色々と背負い込んで自らを追い詰めてしまう。
終盤では自分の身を案じる妻の声も耳に入らず、
父と会えずに寂しい息子達すらもないがしろにする。
自分の命も顧みず過激な訓練に挑むニールに、上官が
「そこまでの代償を払う必要があるのか?」と問う
場面で、ニールは吐き捨てるようにこう言い放つ。
「質問するのが遅過ぎたな」
娘の死という大きな悲劇を経験し、そこから前進
する為に選んだ夢。だが心を開いた仲間たちは危険な
任務で次々と命を落としてゆく。世間からは失敗の責任
を問われ、「金の無駄遣い」と後ろ指も指される日々。
だが計画を諦めてしまえば、多くの仲間達の死は一体
何の為のものだったのか。娘の死を乗り越えるべく
目指してきた夢なのに、それを捨て去るのか。
『月へ降り立つ』というニールの"夢"は、いつしか
ある種の"呪い"と化していたように思えた。
だが、遂に月へと辿り着いた彼が、月面から地球を
見上げる場面。ずっと目指していた月は、墓場のように
静まり返った荒涼たる死だった。そこでニールの脳裏を
よぎる、空の青い星で家族と共に生きた日々。あのとき
彼はようやく背負ってきた多くの死から解放されて、
今生きている者達に目を向けられるようになったのかも。
...
『セッション』、『ラ・ラ・ランド』、そして
今回の『ファースト・マン』と、これまで公開
されたチャゼル監督の作品は毎回ジャンルが
異なっているが、この3作には共通点が見られる。
それは、大きな夢を追い求めることの代償。
一流ドラマーという夢の為に人間性を失い狂気へ向かう男、
それぞれの夢の為に愛する人との別離を迫られる男女、
そして本作の、『月へ降り立つ』という夢を追い求める
あまりに、家族や周囲と心が離れてしまった男。
彼の監督作品で語られる“夢”は煌びやかで美しい
ものではなく、いつも主人公とその周囲の人生を
崩落させ兼ねない重みをたたえている。
本作のラストも「夢が叶って良かったね」という
単純な喜びではなく、その為に様々な大切なものを
傷付けてきてしまったという重苦しさが漂っていた。
...
だがニール達の成し遂げたことは、
決して宇宙開発競争での勝利だけでは無かったし、
自分自身の枷を外すことだけでも無かっただろう。
「なぜ最も高い山へ登るのか? なぜ大西洋
を横断するのか? なぜ月を目指すのか?
なぜならそれが容易ではなく、困難だからです」
ニール達は不可能とも思える困難な夢を現実にした。
そしてこの半世紀、「人が月へ降りた」という出来事
に目を輝かせ、ドでかい将来の夢を抱いた子ども達が、
世界中に一体どれくらいいただろうか?
もちろんその全員が夢を成し遂げられるはずはない。
志半ばで倒れた人の方が遥かに多いに決まっている。
だけどもし力量が同じ人なら、100km先を目指した人と、
10000km先を目指した人では、倒れた場所はきっと違う。
大きな夢は人の限界を押し上げるのだ。そして、
そんな夢を何百万もの人が共有したなら、それは
人類の限界をも押し上げる、凄まじい作用をこの
世界に及ぼしていたのではないか?
ニール達は、単純な金銭では測れない所で世界を
より良い場所に変えたのかもしれない。
...
最後に不満点とまとめ。
本作は飛行シーンをコクピット内の目線から
ドキュメンタリックに撮ることで臨場感を
演出しているが、それがそのまま画の見づらさ、状況
把握のしづらさに直結してしまっている点がやや残念。
また先述通り"夢の代償"という沈んだテーマにくわえ、
内向的で物静かなニールを筆頭に感情表現は抑え気味
で気持ちを読み取りにくいシーンも少なくなく、
物語のテンポも淡々としているため、ドラマ的な
感動は得づらい作りとも感じた。
しかし当時のパイロットやその家族たちの苦難を念入り
に描いた点や、徹底的にリアルに描いた壮大な宇宙の
映像は観る価値ありだし(クライマックスの月の映像
なんて鳥肌もの!)、極めて現実的に"夢の代償"を
描いたからこそ、あの月面着陸が精神的にどれほど
困難な偉業だったかを今改めて感じ取ることが
できるのだろう。良い映画でした。4.0判定で。
<2019.02.09鑑賞>
ファーストマン
宇宙空間や当時の宇宙船やロケット打ち上げを
リアルに再現してるのはすばらしいが脚本がダメ
アメリカ映画によくある無駄な家族シーンが多すぎ
トラブったジェミニからどうやって
帰ってきたのか、アポロ11号までどういう経緯で計画が
進んだのかという重要な部分を端折りすぎ
無駄な家族シーンが終わったら突然ロケットに乗ってるし
脚本が支離滅裂であれじゃ月に降り立った感動がまったく伝わらない
無駄なシーンが多いから途中寝たし
寝たい人はぜひどうぞ
犠牲
歴史的な第1歩。
その足跡を残す為に払われた多くの犠牲を克明に描いたかのような映画だった。
国家規模の宇宙開発競争という背景はあるものの、人類の可能性を知らしめた計画であったのだと思う。
その礎となっていった命に敬意を払う。
物語の中盤以降、ロケットはあまりに巨大な棺桶にも見え、それに自ら乗り込むパイロット達が特攻隊員のようにも思える。
残される家族たちもしっかりと描きだしていて、その色が強くなり、主役の人物像や、その周囲を語る事で、英雄ではない僕らの隣人としての側面が印象づけられる。
人命を賭してまで推し進める必要があったのだろうか?
だが、しかし、アームストロングが残した足跡が全てに報いたと思いたい。
先人の行動なくしては、あの1歩も刻まれてはいないのだから。
作品的には、過去から連なる技術の進化が面白かったりする。
コクピットなどは最たるもので、時間が経つ程洗練されていく。
そう思うと、立ち上げ時の手探り感が伺えたりする。試行錯誤の跡と言おうか、技術革新の経緯と言おうか。
飽くなき挑戦である事には間違いない。
この作品を見ながら「ドリーム」を思い出してた。技術革新の裏側の物語だ。
帰還した後の夫婦の対面が、とても、とても静かで…周りの喧騒とは裏腹で面白かったんだけど、あまりに静かすぎて少し違和感。
月面にて弔う娘の遺品には、ちょっと劇的すぎてそれまでの物語との距離を感じた。
本当なのだとしたらどこから出したりしたのだろうか?
月面に名前くらいなら書いたかもなと思ったり…ドラマチックなシーンだった。
宇宙に慣れすぎていた
今まで数々の映画やドラマ、アニメなどで宇宙というテーマが用いられていたので、私の中で宇宙に行くことは簡単に考えられていた。
という事に気付く、人類が宇宙に行くということ、いちばんはじめの1歩というのは本当に偉業なんだ。
科学だなんだという前にこの時代は人間力と運だけでド根性で月に行ったのか…と、思った。
終始アップの手持ちカメラの映像が続くのでしんどくなるが、宇宙パートでの映像との対比が素晴らしく、また音に関しても細かい息づかいや爆発、轟音アラームと、全くの無音で地球と月がいかに違うか(ホイホイ行けるような場所じゃない)ということを表現していると思った。
当時の宇宙飛行士をリアル体験出来るのだが「絶対宇宙飛行士は無理」と痛感するので宇宙開発に携わる人々を改めて尊敬した。
アームストロング船長は日本では誰もが知っている有名人だと思っていたが、やはり人間であって。幼くして亡くなった娘の悲しみはずっと残り、死ぬかもしれない任務の前には動揺する。
「ハッハッハ!アメリカは偉大だー!」みたいなこちらが考えるザ・アメリカ人じゃないよね、そらそうだ。
そういった心理描写、人間模様もリアル。自伝なのか演出なのか、これはもうドキュメンタリー映画。
ただ、画面酔いをしてしまったので星を1つ減らしております…
ネタなし
この映画を見終えたとき感じたのは
「はぁ?終わったの?何が言いたかったの?」
ってことでした。
当時のテレビ中継が全国の学校などでも放送され大阪万博でも月の石を見に行った世代としては
<娘への愛情>
だけでストーリーが終わってしまうことが納得できません。
深読みすると・・・
中国の宇宙開発の意義を薄めることだと思いました
中国が騒がれる時期に合わせてアメリカは50年前に実現したんだという政治的な意味を持たせているんじゃないでしょうか?
映画界にも中国支配を嫌う人がいて急遽作ったけど盛り上がるネタを探すことができなかったということでしょうね。
娘を中心に置くならもっと深堀するかフィクションで話を追加してもよかったのかもしれませんね。
そうすれば違和感なく見れたかもしれません。
ラストシーンに感動!
地球に帰還したニールが隔離された部屋で硝子越しに奥さんと再開するシーン。
余裕の夫婦愛が上手く表現されていた印象。
作品中、所々に夫婦や家族が接する場面がラストを盛り上げます。
もちろん、宇宙飛行士の訓練やロケット発射時。月面のシーンもとても素晴らしい。
ロケット打ち上げ時の爆音や金属が歪む音などもリアル感ハンパ無し!
アームストロング本人もあんな方だったのか.....知りたいところ。
本作はIMAXレーザーで観賞。音響も映像も素晴らしい。劇場中央部で観賞しましたがスクリーンのデカさに後方で観た方が良かったかと観賞前に感じましたが、月面のシーンを観たら最前列で観れば良かったと後悔しました( ´∀`)
奥深いのか?
アームストロング中心の話。ファーストマンだものね。
たんたんと話は進む。奥深く読み取るべきなのか?と不安になるほどたんたんと。映像は美しい。仲間が少しずついなくなってしまう悲しみもある。だけれどもたんたんと。
この見えない場所で黒人女性達が差別を受けつつも強力な力になっていると思うと感慨深い(ドリーム)
尊さと恐怖
アポロ11号でアームストロング船長が最初に月面に降り立ったことは、周知の事実。観るものかお話の「落ち」を知っている中で、何を描くのかに興味がありました。
鑑賞して感じたのは「尊さ」と「恐怖」だと深く思いました。
尊いミッションが故に、応援され挑戦するが、
次々と失敗し、選ばれし者が死んでいく「恐怖」
かけがえの無い娘を失った家族が、
再び大切な人を失うかもしれない「恐怖」。
アームストロングは着陸成功したんでしょ!と
知っている観客に、こんなにも恐ろしかったのか!を
丹念に味あわせてくれます。
思えば、笑顔の少ない映画です。
死と背中合わせの打上げや、少しの異変が即死につながるという神経質なシチュエーション。スイッチひとつひとつを入れる、息を飲む、異変が無いかを確認する連続。
指を咥えて眠る愛くるしい愛娘を癌で失う喪失感や、エース船長である自慢の夫を、爆発で失う隣の家族の茫然自失。
遠く見上げる空で死の可能性を否定できず、
待つことと祈ることしか出来ない家族。
正気を保ち普通に安定して暮らす事が叶わない感覚。
ずっーと緊張感があり、クライマックス(船外に出た時)ですら、自分と宇宙しか無い極限の緊張感を、音声なし、サントラもなしの、無音静寂で、描いています。
IMAXで見たので余計に圧巻です。
こんな緊張感のあるクライマックスシーンって初めてでした。最後ですら、安堵した気持ちは、味あわせてくれません。
人類として初めてのミッションに最初に挑戦した尊さと、
宇宙空間と言う何かあれば助けられない孤独の即死と背中合わせの恐怖。
ファーストマンしか味合えないモノが描かれています。
ケネデイ大統領の「何故月を目指すのか?」の演説も、
効果的に、人類の尊い使命である事を表していました。
けっこう退屈だった
アームストロング船長の、家族についての描写がたっぷりでつまらなかった。宇宙開発のワクワクした感じが全然ない。栄光の部分にあまりスポットを当てず、危険性など家族のストレスを描いていた。アポロ11号の発射シーンはすごい迫力だった。月面着陸は斜めに降りて行っていて危険な感じが映像でよくわかった。ドッキングはどれだけハラハラするかと思ったらあっさり描いていて、地球への帰還もあっさりだった。
アームストロングも娘さんを亡くしたことをずっと引きずっていて、何で成功してもさっぱり嬉しそうではなかった。あんなウィレム・デフォーに似たおっかない奥さんでは仕方がないと思う。
小さな一歩が、大きな飛躍へ
監督デビューの『セッション』からオスカー獲得の『ラ・ラ・ランド』まで、一貫して音楽関連の作品を手掛けていたディミアン・チャゼルが意外過ぎる方向転換。
『ラ・ラ・ランド』のライアン・ゴズリングと再びタッグを組み挑んだのは、人類史上初めて月面に降り立ったニール・アームストロング船長の伝記。
全米では絶賛されながらも興行的には不発、日本でも週末興行ランキング初登場10位と偉業の映画化にしては余りにも寂しいが、『ライトスタッフ』『アポロ13』『ドリーム』など実録宇宙物、そもそも宇宙好きの自分にとっては興味尽きない。
実は、2月非常に楽しみにしていた一本。
いきなり一番の見せ場を語ってしまうが、月面着陸シーンはワクワク興奮。
遂に月面に降り立ち、最初の一歩を踏み締めるシーンは感無量。勿論、あの誰もが知っている名言も。
本当に宇宙には、ワクワク興奮と感動と夢とロマンがある。
専門用語飛び交い、小難しいという意見があるが、だってそれは当然。
月面着陸という偉業にはハイレベルの頭脳と技術の粋が集められたのだから、聞き慣れなくて知らなくて分からなくて当たり前。(寧ろ、知ってたらNASAで働いて下さい…)
それを映画として見れるようまとめただけでも拍手!
淡々とし過ぎているという意見が大多数。
もし、アームストロング船長が風変わりで豪快な性格だったらこの作風は間違い。
でも、アームストロング船長は寡黙で真面目な性格だ。だから、この作風は合っている。
その性格だけなら、偉業を成し遂げた偉人とは思えない。
何処にでも居る平凡な男。
良きファミリー・マン。
幼い愛娘を亡くした父親…。
そんな男が偉業を成し遂げる。
まるで、普通に会社に行き、帰ってくるかのように。
これは、一人の男が自分の仕事(任務)をやり遂げ、家族の元に帰ってくるまでの物語でもある。
『ドライヴ』や『ブレードランナー2049』など、ライアン・ゴズリングにはこういう寡黙だが、芯や内は熱い男を演じさせたらピカイチ。
偉業達成には支えた人物あってこそ。妻役で注目の若手、クレア・フォイも好演。
特筆すべきはやはり、その映像技術。
主人公目線、船内の閉塞感、圧倒的神秘的な宇宙空間や月面世界…。
臨場感たっぷりで、これ、3Dや4DXで観たら格別だろう。(嗚呼、それらで観たかった…)
『ゼロ・グラビティ』のようにVFXがメインの作品ではないが、サポート的に効果を上げている。
まだ30代の若きオスカー監督の新たな才と挑戦は留まる事を知らない。
何度も何度も偉業と言ってるが、本当にスゲー偉業だと思う。
今より遥かに技術もコンピュータも発展していなかった時代(奇しくもちょうど50年前!)、宇宙にまで打ち上がるロケットを飛ばすだけでも充分スゲーのに、さらにその先、人類を月に立たせるとは…!
ソ連との宇宙開発に勝ったり負けたり競争しながら、ドッキング成功など、着実に目的に近付く。
と同時に、成功と同じくらい、失敗、事故、犠牲も…。
宇宙でのトラブルは即ち、“死”を意味する。
実際、テスト段階で夫を亡くした家族も…。
家族の心配・心労は我々の想像を絶する。
また、世の非難。
人命を失い、大損失の失敗を繰り返し、こんな事に国民の税金を使うなら、他に先に現実的にやるべき事があるではないか。
それはまるで、今の日本と同じ。
復興はまだ終わっていない。それをないがしろにし、来るオリンピックに大金を使い、浮かれている。
本当に今、やるべき事なのか…?
オリンピックはアレだとしても、この未知の世界への挑戦は、人類の可能性や未来への扉を開く…いや、開いた。
クライマックスのケネディ大統領の言葉が響く。
簡単だからではなく、困難だから挑戦するのだ。
人類の飽くなき挑戦は、無限の宇宙のように拡がる。
小さな一歩が、大きな飛躍へと。
"人間"ニール・アームストロングに迫る。
IMAXで鑑賞(字幕)。
月面に最初の一歩を刻みつけたアームストロングを英雄的に描くのではなく、寡黙で冷静沈着、家族や仲間の前ではユーモアも見せたひとりの人間として取り上げていました。
何度も命の危険に晒されながら過酷な訓練に耐え抜き、強靭な信念で仕事を完遂したアームストロング。その陰には、幼い娘の死、仲間との絆、大切な家族への想いがありました。
何事にも最初と云うものがある。それを実現させた人たちがいるからこそ、今の文明や文化があると言えるのだなと、当然なのに、意識の外にあったことに気づかされました。
今まで誰も成し得なかったことを成し遂げる。生半可なことでは出来ないな、と…。その裏側には絶え間無い挑戦と努力、数え切れぬ失敗、そして尊い犠牲がありました。
様々なものを背負い、傷つきながら「偉大な一歩」を月面に刻みつけた彼の姿に心揺さぶられました。その一歩のために尽力した人々。無念にも散った人々。偉業とはある意味、狂気の沙汰の上に成し遂げられるものではないかと思いました。
[余談]
宇宙の場面の臨場感は想像を絶するリアリティーで、度肝を抜かれました。緊迫感を直に体感している様に錯覚。IMAXだったから、余計にそう感じたのかもしれません。
体中に響いて来るサウンドはさながらGの様で、座席が振動し、実際に宇宙船に乗り込んでいる様な没入感でした。
アームストロングも体験したであろうことを(実際はもっともっと壮絶でしょうが)追体験することで、彼の心情に寄り添うことが出来たみたいで、不思議な感覚でした。
※修正(2023/03/07)
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