「We choose the going to the moon. 月面着陸への追体験」ファースト・マン アキ爺さんの映画レビュー(感想・評価)
We choose the going to the moon. 月面着陸への追体験
デイミアン・チャゼル監督ってやっぱりスゴい。「セッション」の時も「うぅっ」ってなりましたが、本作も息が詰まりそうでした。あのスペースシャトルの中でのキシミ音。わざわざビスをアップで見せたりして、もうホント意地が悪い。でも、そんな演出のおかげで当時どんだけ大変だったか追体験できたような気になりましたが。チャゼル監督の今までの作品とは全く違う雰囲気ですが、訴えかけて来るものがある作品作りは今までと同じですね。
しかし、アポロ計画ってスゴかったんですね。何となく名前だけは知っていたジェミニ計画も宇宙船の仕組みも観てて「あ、そういう事か~」っと色々発見がありました。丁度今から50年前に、384,400kmも離れた月に人類が降り立ったって改めて凄い話だなっと思います。映画観た後でアポロ計画を検索をしてると面白くって止まらなくなります。あ、映画観てて、そんな昔からホントに検疫とかしたの?なんて思っちゃったんですけど、実際にちゃんとやってたみたいですね。
ニール・アームストロングを演じたライアン・ゴズリング、抑えた演技が見事でした。悲しみを抱えつつも強い意思を持ったニール船長を上手い事演じてましたね。で、単に偉業をなしえたヒーローっぽくするのではなくって出発前に子供と向き合えない等、人としての弱さも上手く表現してたと思います。奥さんを演じてたクレア・フォイも印象的な良い演技でした。作品としてアップの表情が多いので、繊細な表情が求められ大変だったのではないでしょうか?尚、あの出発の前日に子供と話をするようにやりあったのは事実のようです。
月面に着陸した後、音が全くなくなるのもインパクトありました。あの静寂な空間。実際の月でもあんな感じなんでしょう。んで、ラストにニールとジャネットが向かい合ってるシーンも音がなくなるのですが、映画館の隣の隣ぐらいに座ってたおっちゃんが、よりによってそのタイミングで「ブッ」っと・・・雰囲気台無しでした。せめて後1分、いや30秒屁ぐらい我慢できんかったんかーい!色々と耐えて頑張って月に行ったニールを見習えぇ!!