「静かの海に導かれた父。静かの海に、」ファースト・マン bloodtrailさんの映画レビュー(感想・評価)
静かの海に導かれた父。静かの海に、
眠る魂。エぇっ??そんな話だったんかいな?
まぁ、クレーターの闇に消えて行くビーズの飾りには泣けたけど。この内容ならゴズリンもクレア・フォイも要らなかったんじゃないかと、軽く毒づきたくなるオッサン一人。
画は、素晴らしかったです。
ケネディは今更なんで画像は要らないから、男達は何に命を懸けていたのか、サラッと表現して欲しかった、欲言うと。
追加
生きられなかった娘の事を思えば。死んで行った仲間の事を思えば。こんなものは痛みとは言えないし恐怖とも呼べない。ニールが、自分を痛め付ける様に教育訓練に臨み、何故あれだけ冷静に振る舞えたのかの謎解きパートは好きです。
にしてもセリフ少な過ぎじゃないですか?パルプ・フィクション見た直後に、これを見たせいかもしれませんが……
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(2/11追記) エラーコードからラストへの流れの解釈
月面への着陸中の機内に、二つのエラーコード(#1201:空き容量なし、#1202:コアセット無し)が表示されますがNASAは着陸続行を指示します。AGC(アポロ・誘導コンピューター)には「優先度制御」と言うアルゴリズムが組み込まれていました。それにより、優先度の低いタスクを削除した後、システムは自動復帰し、航行に必要最小限な機能は保証されることをNASAは知っていた(いや、期待した)からです。ただし、最小限は最小限なのであるのに加え、AGCの機能はあくまでも「誘導」。正しく誘導されなければ、危険はむしろ増大します。
最終的に、ニールは目前に迫るクレーターを見て、優先度制御中のAGCを切り、手動による着陸を判断します。偶然とは言え、クレーターが着陸リスクを低減させたことになります。
ニールが娘の髪飾りを落としたクレーターは、手動着陸を決断させたクレーターと同じだとしたら。静かの海に導かれた父が、導いてくれたクレーターに、娘の魂を葬る。と言う流れ。
SciFものとしても、アーサー・C・クラーク的な感動があって良いと思うんですが、あまりにも説明が不足していて不親切過ぎると思います。#1201が深刻化する#1202。更には「優先度制御」を知らなければ、このラストの流れは判らないと思う。
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蛇足ながら追記 (2/23)
クレーターは外乱。AGCの誘導ではクレーターの外輪に激突する。「そもそもAGCの信頼性に疑問がある。確からしさの確認のために、計算値の高度とレーダー実測高度の差を表示させようとしたらエラーコードが出た」。
上記の「」の内容は重要だと思うんですが、映像から読み取るのは不可能だと思う。高度差表示コマンドは#6800番台だったか?これを打ち込むシーンと、その結果コンピューターがオーバーフローするシーンの追加が要ると思います。燃料残を強調し過ぎ!
コメントありがとうございます。
怪奇現象を否定する大槻教授が捏造説を主張するもんだから信じちゃいました。
太古の時代は、星読みで海を渡ったんだから、半世紀前に月に着陸できてもおかしくはないですね。
巫女雷男さんへ
二人はAGCを信頼しておらず、AGCが計算した結果とレーダー実測結果の高度差を表示するコマンドを打ち込み、それがオーバーフローを誘発した要因の一つと言われています。ニールは、ガイドに頼らないマニュアル操作での着陸を、最初から覚悟していたのかも知れません。
理系脳だと、少なくとも家政科卒の女房とは見る所が違います。こんな事、彼女は絶対気にしないです。笑