「4DXとの合わせ技、体験する価値あります!」ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生 バッハ。さんの映画レビュー(感想・評価)
4DXとの合わせ技、体験する価値あります!
JKローリングの書くものは、彼女の描く世界観における独自のルール設定や裏設定が多すぎて、熱心なファンでない身には少々辛い部分がある。それはハリー・ポッターもファンタビも同様で、入り組んだ物語も登場人物たちの深刻さも、構造の複雑な箱庭を見ているような感覚に陥ってしまう。なにより不満なのは、これだけややこしいことをやっていながら、闇vs光、悪vs正義、という単純な二元論を繰り返していること。もちろん曖昧なグレーゾーンを描く意思は感じられるのだが、だからといって作り手の思惑のままに没入できるわけではない。
ただ、ファンでない者にも映像的な面白さというのは確実にあって、特に4DX(MX4Dでなく)で観た時にあるシーンで感じた興奮は、ストーリーとはまったく関係がなく、純粋に映像と4DX効果から生み出されたものだった。こういう大金が投じられた作品だからこそできる表現の功績は否定できないし、こういう大作はいつの時代も必要なのだとも感じる。
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