「商業映画が避けがちな問題に向き合う姿勢」息衝く AuVisさんの映画レビュー(感想・評価)
商業映画が避けがちな問題に向き合う姿勢
どうやら注目度があまり高くないようだが、これはなかなかの力作。確かに地味目かもしれないけれど、宗教団体と政党の関係や、原発廃炉と核燃料再処理など、日本の商業映画が描きたがらないトピック(資金集めに苦労するから、という事情もあるだろう)に、真正面から向き合い、問いを発する姿勢に好感が持てる。
二世信者の生きづらさも描かれていて、子供の頃にそういう環境で育つと、確かに社会に出て苦労するだろうなと思う。これもやはりすぐに答えが出る問題ではない。しかし目をそらしていたらずっと問題はなくならないままだし、その意味でも「息衝く」のような映画が世に出るのはありがたい。木村文洋監督の過去作も観たくなった。
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