「真実の報道の大切さ!」タクシー運転手 約束は海を越えて 星のナターシャさんの映画レビュー(感想・評価)
真実の報道の大切さ!
解説のページにも書かれている通り
これは実際にあった、タクシー運転手と外国人記者の
命がけの取材と逃亡のドラマ。
町山智弘氏によれば一つ大きなフィクションが入ってるそうですが、
そこがどこか?みたいな詮索は野暮だと思います。
この映画では、韓国で起こったことの恐ろしさと
やはり、人間は権力や武力では押さえつけることはできない!
権力や武力で押さえつけようとすると必ずそれに反対する力が
たとえ弱い民衆であっても、
湧き上がってくる!と言う事に感動します。
それと「ペンタゴンペーパーズ 最高機密文書」も同じだけど
真実を正しく報道することの大切さ、
人々は報道によっていかようにも踊らされてしまうと言う
危うさも同時に感じて欲しいです。
宣伝ポスターもライトだし、最初は軽い人情喜劇っぽく始まるけど
だんだん、とんでもない状態になって行きます。
戦争映画や銃撃戦の映画は多々有れど
べトナムとか遠い宇宙のどこかみたいな場所と違って
日本の普通の地方都市の街並みによく似た光州の街、
普通に毎日暮らしてるその場所に弾丸が飛び交う恐ろしさ!
殺戮される人々の容赦ない描写は流石に韓国映画!!
唸ってしまいました〜〜
で、月に10本ほど映画館で映画を見る中途半端な映画好きとしては
久しぶりにソン・ガンホをちゃんと観た!!良かった!!
ごく普通の小市民で日々を暮らすのが精一杯の
政治にそれほど興味も無いタクシー運転者が、
真実を目の当たりにして初めて事の重要性に気付き
迷いに迷って、ありったけの勇気を振り絞って
行動を始める姿に泣けるわ〜〜
うまいな〜〜流石にソン・ガンホ!!
光州の町の気のいいタクシー運転者やさえない学生達も、
何?そこらへんの兄ちゃん?と思えるほど普通の顔の役者さん。
全然イケメンは出てこない〜
だからこそ、余計にこの事件の悲惨さが際立ちます!
自分たちを守るはずの銃口がいきなりこっちに向く!!
本当に恐ろしい〜
歴史的な出来事はみんなズッと遠い昔の話で、
光州事件?ああなんか聞いたことあるな〜と言う程度だった。
だけど事件の起こった年が1980年5月
なんだよ!私もう生まれてるじゃん!
こんな恐ろしい事がすぐ隣の国でつい数十年前に起きてたなんて!!
結構な衝撃です!!
@もういちど観るなら?
「事実を忘れないために数年後にリバイバルで映画館で!」