バッド・ママのクリスマスのレビュー・感想・評価
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毒親の世襲回避
前作で気付いていなかった。
エイミー、キキ、カーラの生きづらさは、母親との関係性由来だったのか!
エイミーの母。支配的、批判的、自他に理想像にひたすら寄せて操作しないと安心できない完璧主義。
キキの母。依存的。1人の不安に怯え、自分と子供が別の人間という境界認識ができていない。
カーラの母。放任主義なのは両親の存在を知らず、1人で生きてきたから。捨てられるのが怖いから、自ら、我が子に対しても、深入りを好まず逃げてしまうので、カーラからすれば頻繁に母不在のネグレクト環境だった。
母親3人どれも、根は共通してありのままの存在を認めて貰えたことがなく、自分の存在価値を信じられない不安から。
母親3人も、エイミーキキカーラも、これまで不安だったね、と全員を抱きしめたくなる。
エイミーは、アダルトチルドレンの世襲だったのか。完璧でないと認められない不安から頑張りすぎて夫から存在価値を奪い、離婚後は、ダメなところも含めて受け止めてくれるジェシーのお陰で安定していた。
キキも、前作でモラハラ気味の夫に、無理!とぶちまけることができて以来、双子含む4人の子供を夫と協力して育てながらうまくいっていた。
カーラも、前作で友達に影響されて、母と同じ放任子育てから、愛情を伝える子育てに少し変化していた。
それが母親達のクリスマス襲来をきっかけに不安定に陥る。家族って難しい。
子供の頃の愛着形成が、安心感や健全な心の発達には不足してしまった場合、子供の代どころか孫もいる年齢になってもなお影響するのかと。
そして、母親3人は、その深い心の傷を、大人になった子供達に埋めて貰っている。
エイミーの父の、「本当は怖がりで臆病。子供の頃何をしても褒めて貰えなかったから、完璧にしておけば、褒められるその時間だけは自分の存在を認めて貰えると感じられる。だから完璧をやめられない。」という深い深い理解が良かった。
コメディ的な作品が、思わぬ深いテーマで構成されていて、見応えがあった。
色んなパターンがあると思うが、まずは産まれて息をしているだけで、自分は価値があって、より毎日を楽しんで楽しい気分でいることが、周りのためになる。自分のことも、周りのことも、変えなくて良い。
こういう健全な心のあり方が、社会という相対的に判断される世界の中では本当に難しい。
更には、家庭でもありのままを許されなければ、24時間休む間がなくきついわな。
だからこそ世襲を避けようとしているエイミーが、気付けば世襲しそうになっている展開がリアル。
エイミーのようにしっかり者が休みたいと感じる時は相当疲れている時だし、子供達にも自分に素直に生きて良いんだと背中を見せて教えていって欲しい。
バッドママってバッドなのは子供たちなんだ!
くるみ割り人形をロシアのバレー団で見たり、ケニーGをクリスマスに呼ぶなんて、贅沢そのもの。お金の問題ではなくて、子供たちの情操教育に大変に良いと思う。また、やはり、クリスマスには教会に行くべきだと思う。勿論、異教徒であれば自由だが、カソリックの女性に対する差別とは別に教会のミサ等は存在していると思う。勿論、子供たちの情操教育にも多いに役立つと思う。
下品に騒ぐだけがクリスマスじゃない。脱亜入欧の東洋人が見て誤解すると思う。どんなに普段馬鹿な事をやっても、アメリカのキリスト教徒は教会に行く。
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