「山河を抱き、月日をまとう・・・?」カンフー・トラベラー 南拳 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
山河を抱き、月日をまとう・・・?
ロボット三原則を守らせ、破ったときには自爆という過酷な任務。ジョウ・チェンリンという南拳の達人から技を習得させ、チップに記憶させるという片道切符。まぁ無茶な設定ではあるけど、ロボット研究所チェン主任に似せたロボットと、彼に憧れる部下シュが同行。妻(軍のエラい人)もいる主任だけど、恋する女シュ。でも、過去に同行する相手はロボットですぜ?
ロボットであるジエがカンフーを習得する過程で、兄弟子が仮面をつけた謎のカンフー使いに殺される事件が発生した。少林寺拳法の師匠がやたらと教えたがったりする様子も微笑ましいが、ジエはロボットなので笑うことすらできない。笑顔って何ですか?てな感じで。そんな中、死んだはずの一番弟子がジョウ師匠と娘シャオファの前に姿を現すのだった・・・本当に一番弟子ですか?
未来戦争はCG満載で飽き飽きしてしまうが、清朝時代に戻ってからのアクションは一見の価値あり。一番弟子が試合形式で戦いを挑み、やっぱりこいつはエイリアンじゃん!という展開。タイムトラベルもできるエイリアン最強!!
要となるのがロボット三原則。人を殺してしまったら、自爆装置が発動。まぁ、強敵を倒し共倒れとなっても奥義をチップに記録すればいいんだから、死んでもいいっか・・・しかし、タイムトラベル片道切符なだけに、恋するシュが気になってしまう。やっぱ不倫は無理と諦め、任務を遂行するところに泣かされる(泣かなかったけど)。
清仏戦争ってどうなったんだっけ?と、歴史の試験を受けさせられてる気分にもさせられるが、この作品を観る限りでは、1885年当時はフランスが撤退したため中国側が勝利を主張してたようだ。中国万歳的な内容でもあったが、戦争シーンも迫力あったし、CGをプラスしたワイヤーアクションもなかなかのもの。すぐに忘れてしまいそうな内容だけど、観て損はない感じ。