日日是好日のレビュー・感想・評価
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なんでこんなに評価が高いの?
レビューの評価がことごとく高かったので、よしじゃあ見てみようと思って足を運んだわけですが。
何にも感じなかった。
睡魔との闘い。
樹木希林さんじゃなかったら、こんなにも高い評価じゃなかったんじゃない?
もっと言えば、樹木希林さんが、もしまだご存命であったとしたら、話題にすらならない、誰も見に行かない映画の一つになっていだんじゃないでしょうか。
つまんなかった〜。
樹木希林・黒木華・多部未華子
特になにがあるって話じゃないんだよね。だから三人の演技を観て楽しむの。
黒木華が20歳の演技をするところは「ん?」って感じがあってね。「ああ、舞台俳優さんだなあ」って感じだった。30歳ぐらいになると「さすが」って感じ。
多部ちゃんは「こういう女の子、この時代はいたわ」って見た目で良かったよ。
樹木希林は、もう、うまいね。黒木華を子供扱いって感じだったもん。
途中で黒木華の生活に波乱が訪れるんだけど、そんな丁寧に描かれないのね。だからそこは「ふーん」って感じだった。お茶の作法とかは丁寧に描かれてるから「面白いな」と思ったよ。
芸達者な女優さんの演技が観られて面白かったけど、話としては、本で読めば良くて映像化しなくても良かったんじゃないかな。
慌ただしい日々にこそ感じたい静寂の時
樹木希林さんをしっかりと目に焼き付けるために行ってきたけれど
とても心が洗われて帰ってきた
素敵な映画だった
主人公の典子(黒木華)が、大学4年生の時、就職先も決まらずにいたところ、母親のススメでいとこの美智子(多部未華子)と一緒に、武田先生(樹木希林)の茶道教室に通い始める
全く知識のない典子が茶道を習い始めるのを観て、茶道経験のない私も武田先生に教えられる気分で観ていた
そして
「茶道ってゆとりだなぁ」と思った
お茶を立てて飲むまでの間に、様々な作法があって、その一つ一つにゆっくりと時間をかけて、お客様にお茶を出し
お客様はそれを最後の一滴まで
じっくりと時間をかけていただく
その間、水の音や、鳥の声を聞き、窓の外の景色を見ながら季節を感じて、今日という良き日に感謝する
それは、ヨガの瞑想にとても似ていて
じっくりとお茶を立てる時間は、心に「ゆとり」をもたらすんじゃないかと思った
ご飯を食べる時間すらも、慌ただしく過ぎていく日々の中で
一週間に一時間でも、こんな風にゆったりとした時間を過ごすことなんてないなぁと反省した
そして、メモしておきたい言葉もたくさんあった
2月に黄色いく花を咲かせるマンサクは「誰よりも早く咲く、まんず咲く」がなまって名付けられた名前だとか
不苦者有智(福は内)は
「苦を知らない者は智を有する」という意味だとか
最も寒い時期に立春があるのは
昔の人が「もうすぐ春だ」と言って
寒い辛さを乗り越えるためだ
とか
昔から、幸せな時も、辛い時も
人々はお茶を立てながら
静寂の時を感じ
お茶を飲んで、
様々な日々を過ごしてきたんだなぁ
と思った
そんな日々こそが
日日是好日
なんだね
毎日が、とても慌ただしく過ぎていくけれど
少し立ち止まって静寂の時を過ごす時間を作って
心にゆとりを作りたいと思った
心温まる映画です
鑑賞後、一番にフェリーニの道という映画を検索しました…
なるほど…ちびっこには分からないだろうなぁ
日々を過ごし時を重ねる中で得るものは沢山有る…
日常を丁寧に暮らし、見えない物を心で感じる
心にぽっと灯りがついたような温かな気持ちになる映画。
樹木希林さんの女優人生のラストを飾るに相応しい素晴らしい映画でした。
遠仁者疎道(おにはそと)
不苦者有智(ふくはうち)
以下、抜粋
『茶席の禅語大辞典』に「不苦者有智」あり。読み方は「智有れば苦しからず」、意味は「どんな逆境にあっても、智恵が有ればそれを乗り切ることができる。だからこそ順境にあっても智恵を磨いておくことが大切である。」とあった。由来と「遠仁者疎途」については記述なし
深い意味を初めて知りました。
災いは突然にやってくる
日頃からの平常心を保っていれば乗り切れる
何気ない一瞬が輝くということ
就職が迫っても「やりたいこと」が見つからない女子大生、典子はふとしたきっかけで従姉妹と毎週土曜に「お茶」を習い始める。それから24年。挫折、失恋、別離。様々な人生の節目の傍にはいつも「お茶」があった。
民家を徹底的に改造して細部までこだわり尽くした茶室。黒木華の静と多部未華子の動が織りなすコントラスト。そして樹木希林の圧倒的な安定感。
武田先生は、御点前の所作のもつ意味をあまり教えようとはしない。それはおそらくひとつひとつの所作には説明しようのない、あるいは、意味の無い事にこそ意味がある「無意味の意味」があるということなのだろうか。「無意味の意味」とは一般的な言葉によって知る事は出来ず〈それ〉という他の無い特異的な経験によってのみ識る事が出来るものである。
様々な細やかな所作の実践を通じて「今、ここ」に意識を向けていく事で何気ない一瞬が輝き出す。これはいま注目を集めるマインドフルネスにも通じるものがある。
この瞬間は一生に一度しかないということ。茶の湯の本質とはお茶を味わうのではなく、まさに「今、ここ」を味わい尽くすということなのだろうか。色々と考えさせる深みを持った作品だった。
毎日を一生懸命に生きるって、割と簡単じゃない
うっかりとか流したりとかで結果疎かになってしまったのは、いくらか目をつぶる
そういう、時間の流れの中に人間らしくあるってことで、日日是好日
だからこそ、縁のある人たちにちょっとの後悔も残したままにはしたくない、という感情が芽生えた
すぐにでも感謝を伝えたくなった
してみると、もう1年も続けている両親とのけんかの原因も、すごくつまらない小さな意地のように感じる
性格はなかなか変えようがないけど、行動や思考は時間をかけて変えられるかもしれない
今日からでも一歩ずつ進んでみようと思う
雅
樹木希林さんの最後の(?)映画を必ず観ようと前売り券を買いました。きっとロングランになるだろうと思って今日まで観るのを先延ばしにしていました。期せずして「ロングラン御礼」の舞台挨拶を拝見するという幸運に恵まれました。
そこで大森監督もおっしゃっていましたが、樹木希林さんはとてもユーモラスな個性的演技をいろいろな映画でみせるのですが、それぞれの映画のそれぞれの役として違って成立する、ワンパターンではないたくさんの引き出しと、映画を支配しない品がある、というのはこの映画もしかりでしみじみと感じました。「茶の道」という、すこし身構えてしまいがちな世界を、希林さんの演技で軽快に見せてくれたな、と思います。
もう一つ印象的だったのは音楽です。四季の移ろいは美しいのですが、大きな展開がないこの映画にテンポを加えてくれる大きな要素だったと思います。思わず帰りにサウンドトラックを買ってしまいました。
原作読んでます!
樹木希林さん死去に伴いダブル主演になりましたね!違和感はありませんが!
原作を超える映像はないと思っています。本作品も原作の方がより良いと感じていますが原作に限りなく近い、良いよい映画でした。
ん〜っ⁉︎心地良い作品…
さすが❕誰も何も言わせない貫禄を感じた,まさに「和」の作品だと思えたがしかし、未だに御免なさい。色んな作品に引っ張りダコの黒木華の魅力が分からんかった。 もっと言えば,別のキャストならば、もっと話題になったんじゃ無いのかなぁ〜位に思っちゃったのが正直な処。
樹木希林さんの醸し出す世界観に魅了される映画
樹木希林さんの醸し出す世界観がとにかく素敵でした。
日本の美、静、感受。
感性に訴えかけてくる映画です。
今日を慈しむ。
自然の流れに身を預け、それを慈しむ。
静かで、穏やかで、美しく、そして優しい映画でした。
希林ラストを飾る。すぐわからないもの~まず形。後から心が入る~
「日日是好日」96点。
邦画にも素晴らしい作品があった。
「日日是好日(にちにちこれこうじつ)」である。
「ボヘミアン・ラプソディー」とは180度違ういかにも「This is Japan」的作品。
音がないのに音が聴こえる。
「幽玄の美」とはこういうものかを実感。
「樹木希林」のラストを飾るにふさわしい名作。
じっくりと耳を澄ませば名言ばかり。
「人生のバイブル」に足りえる。
「世の中にはすぐわかるものとすぐわからないものがある。すぐにわからないものは長い時間をかけて、少しずつ気づいてわかってくる」。
「まず形から。先に形を作っておいて、後から心が入る」。
「雨の日は雨を聴く。雪の日は雪を見る。夏には暑さを、冬には身の切れるような寒さを、五感を使って全身でその瞬間を味わう」。
「一期一会」の驚くべき精神の大冒険。
静寂のお茶室で味わう今を生きる歓び。本当の自由。
「ボー」とでも時間を生きていない者にはわからない?
すぐわからなくてもいい。
「EVERYDAY A GOOD DAY」。
季節のように生きる。自然にあるがままに🍀
茶道の入門用映像
茶道と人生、みたいなテーマの、道徳の授業映像くさく、説教じみた作品。
茶道ってなんだろう? と少しでも興味がある人には、多少愉しめるような内容かもしれないが、それはたとえば、「マンガでわかるプラトンの哲学!」みたいなハウツー本の体裁をとるがゆえに、人類の大哲学が、単なる実用書に成り下がる実態のような、あまりにもファストフード的消化に終始している。
映画だから仕方ないか。
映画の限界か。
日本の季節感である、二十四節を実感させつつトントン進むリズムは、小気味好かったし、映画の力だなあ、映画館で観て良かった、と思えた。
しかし、黒木華が、やけに、でぶ。
多部未華子、やけに、肌汚い。
また、大森監督ジルシ、例の、劇画チックな演出とセリフが随所に悪目立ちしたが、
樹木希林にはそれが見当たらなかった。
畏れ多くてさせなかったのか?
それが功を奏したか、樹木希林の居るシーンは際立って良かった。
あまりに単純だが、こんな凄い人が呆気なくも死んだのだな、と思い出して、落涙した。
他にも愚痴を。
弟役は要らなかった。全く要らなかった。
父の死に際しての感情表現が、クドい。ゆえに、冷めた。
鶴田真由の、どこも素敵ではない、むしろ不気味な感じは、何とかならなかったのか。
日本人で良かった
樹木希林さんの遺作ということで、気になっていたが、ようやく観ることが出来た。希林さんのことは、別として、予想外に心穏やかにしてくれる作品だった。
美しい四季を切り取りながら、女性の人生の喜怒哀楽を、茶道の稽古を通して描いていく物語。茶道の先生は樹木希林。庭のある日本家屋にひとり暮らしている。
この日本家屋という小さな世界で、まるで世界が変わったように四季がうつろい、静かだが圧倒的な情景を映し出す。茶器の色や暖かさ、座敷の静けさの中で聞く風や雨の音が、ほんの些細な違いだが、次第にそれを見つけて、大きく感じられるようになり、さらに自分の心象に広げられるようになる。間抜けな例えだが、ジェダイの騎士がフォースに目覚めていくような物語がある。
こうした「機微」が主役で、黒木華が演じる主人公の人生は、この物語の脇役のように感じた。裏を返せば、それだけ自然と調和した演技だったのだろう。
映っているものは、京都の素晴らしい庭園や神社仏閣ではなく、古い日本の家の、たいしたことのない庭の草木や造作だが、何故か見事な紅葉や絶景と言われる風景などより、心に迫るものがあった。
画面の変化のテンポが素晴らしい。芸術的な「間」がこの映画には、あったと思う。カメラの移動、色彩の置きかた、それと演者の何気ない会話など、どれも溶け込むように綺麗に納まっていたと思う。
こうした心象も、古い家やそこでの暮らしを体験する事が少なくなり、薄れてきているのかもしれない。家で耳を澄ませて、ひとときのぼーっとした時間を取りたくなる良作だ。
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