劇場公開日 2018年10月13日

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「もう少し踏み込んでも。」日日是好日 a to nさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0もう少し踏み込んでも。

2022年4月28日
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さらっとした語り口で、あまり気負わないでみられる映画。
ただ、茶の湯にもう少し踏み込んだ描写があっても良かったかな、と思います。。

たとえば、蹲にいつもより多めに水を入れておいた、就職試験に合わせて達磨の掛け軸をかけた、はわかるのですが、先生がまさにその室礼を整えている裏方の場面があったらもっと茶人としての側面が際立ったかも。
同じく茶器を選んだり、お菓子をお店に手配したり、とかの様子とか。
常に観客は、客人のような目線で茶室を見て欲しかった、ということでしょうか。お茶の醍醐味ってその準備にかける時間だと思うんですよね〜。そこが映画内でもう少し見たかった。

同じように、女の子にとって、お茶を始めて、着物を着るという行為は、けっこう一大事だと思うのですが、いきなり主人公たちが、普通〜に着物姿で出てくるので、着物にはしゃいだりする場面とか、そんなお仕度中の細かいところがあればなぁ、など思ったりしました。
普段から着物を着慣れている二人だったのでしょうか。着付けがもうちょっと崩れててもリアルで良かったのに、脇役の皆さんも髪型までキマりまくっていたので、ま、そこは映画だよね、と思いました。

大茶会の、お正客に誰もなりたがらない描写、とはいえ、どこかの先生が謙遜しつつ、しっかり前に出る描写は、リアルだなぁ〜と思いながら笑ってしまいました。
でも、後ろにひっくり返ったり、メガネがずれたり、は、ちょっとコミカルすぎるかな。

あと、フラグ立ち過ぎ〜!

と、いうことでわたし的には、さらっとし過ぎて少しだけ物足りなかったです。
だけど、樹木希林の存在感を再確認した映画でもありました。

a to n