カメラを止めるな!のレビュー・感想・評価
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アイディアに富んだ作品
口コミで爆発的にヒットしても面白いわけではない作品が多い昨今、久しぶりに傑作といえる作品であると思います。
練りこまれたストーリーや出演者のキャラ設定など、随所に見所が多く視聴者を飽きさせない作りになっており、アイデア次第で低予算でも面白い作品が作れる事を証明しています。
観終った後は、製作スタッフの中に入り喜びを分かち合っているような気分になりました。
よく出来てる。
いい映画は役者の表情をアップに撮ってる
昨今の日本映画は『引きでの撮影ばかり』で、肝心な【役者の表情】を撮らないから、どっかの観光地とタイアップした観光映画ばかり。
そんな日本映画に【喝】を入れてくれる作品でした。
役者の表情が、どれだけ観ている側に【想像】と【憶測】と【期待】【人間の五感】を膨らませ、楽しませてくれることか。
この作品を名だけ監督らは【本来あるべき映画の娯楽性】と言う教科書にして頂きたい。
有名な役者を使ったところで、立ち回りも儘ならない、上っ面な台詞で台本から役を叩き出すことすらできてない名ばかり役者輩のなんと多いことか。
キャスティング会社もこの映画を観て【本当の役者】はこういう方々なんだと学んでほしいね。
売れてりゃいいってもんじゃないんだよ。
【カメラを止めるな❗】
楽しい時間とエンターテイメントを有難うございます!
バックトゥザフューチャー超え
☆良かったところ☆
・観客の態度は、図らずも批評家的である。それは、当サイトを利用している段階で前提。とにかく映画作家は、我々観客を、知己に富み厳格なる批評家として丁重に、あるいは挑戦的に扱うべきである。
その厳しい批評眼が見つけた不満「このシーンつまらない」等断片を、まさか本作は、ストーリーの背骨にしている。前半までの観客の苦笑やあくびが、後半、爆笑や感嘆に変わり、背骨が動くごとく力強く映画が動く。
こんな映画他にあるだろうか。(あるとすれば、「バックトゥザフューチャー、パート1」から「パート2」へのあの流れ?)
・知己に富んだ批評家たる我ら観客は、出し抜かれる。大いに出し抜かれるが、裏ストーリー設定がごくごく切実な話なので、ハートウォーミングな方向で終われる。この方向の根本にあるらしき作者の映画愛、ひしと伝わってくる。
・ワンシーンワンカットの緊張感を味わった後、中盤からは今度はカットがスムーズになされ、編集技術の面白さに魅せられる。
映画作法論にはワンシーンワンカット礼賛の向きがどうしてもあるが、そのド根性技術がもたらす、緊張感(メリット)と倦怠感(デメリット)を悪利用、やってのける神経と手管にしびれた。
★悪かったところ★
・この仕掛けは、成功しているにしても、作為性が過ぎる。
その理知は、絶句するほど作為的。二度と真似してはいけないことをやった。
・研修として作られたのかと思うが、そのせいでかどうしても、あらゆる演技が粗い。が、この映画の評価にそんなこと持ち出すのはヤボいようだ。
大した事はない
「がむしゃら」が胸を熱くする!!
いやーなんて言うのかな、取りあえず一言、やられた!!っていうのが感想。
ちょっと怖くて大爆笑して最後は胸がジーンとして。情熱が人を動かして、皆ががむしゃらになってひとつのことをやり遂げる。
最後は思わず拍手しました!
大多数の人がそうだったと思うが、「ゾンビ映画を撮ってたら本当にゾンビに襲われちゃったという設定の映画を撮ってるヤツらの話」ってとこまでは、情報は入ってきてた。
ここから先がどうなるのか。
妄想と期待でパンパンになった自分をいさめるように、あまり期待しすぎない方がいいぞ…と身構えてました。
ほら、案の定撮影をめぐってのよくある内幕ドラマになりそうだぞ…
と思っていたら!
あのゲロが、あの「ちょっと」が、あの棒読みのセリフが、あまりにも唐突だった「ポン」が、バイオレンススイッチ入っちゃったメイク役が、定点カメラが、あぁ、こういうこと!っていう大爆笑の渦に!
いやびっくりしました。
そしてまさかの肩車で最後ホームドラマになっちゃうんだもん。
不覚にも泣けた!手抜きのない伏線の回収!
人生を諦めた父親と人生を諦めていない娘と。誰かの一生懸命さが現場に伝播する瞬間と。多少の青臭さがあったけど、素晴らしい。
映像コンテンツが手抜きの流れ作業になって、制作サイドは締切を間に合わせることが大人だと言われるようになって。
イメージ戦略だけを考えてるアイドルが事務所のごり押しで主役になって…。
演じ手の都合で脚本が書き換えられて…。
そんな芸能界の風潮に渇を入れる作品でもありました。
監督役の俳優さんの鬼畜ぶりとペコペコ演技のギャップ、プロデューサー役のおばちゃんがツボでした。才能のある無名の方が、こんなに輝ける作品に出会えて良かった。
あの、皆の最後の笑顔は本物かもしれないね。
こ、これは⁉
夢のある話
映画人の気持ちとテレビ人の気持ちと、親父の気持ちと、娘の気持ちと、いろんなひとの事情と気持ちが、化学反応でどっちかというと(?)暴発して、
それでも美しく爆発してました!
やー、かっこよかったし、泣けました!
前半のワンカットパートもよかったし、後半のネタバラシも、映画を通してみんなの夢が叶っていくところが最高に泣けて笑えました!
インディーズ映画、自由でエネルギッシュでほんと楽しいです。それが広まるきっかけにもなればいいな!
構成のうまさが際立つ
観てて「すげえ面白え!」って興奮する感じにはならなかったんだけど、振り返るとジワジワ面白かったなあって思うんだよ。
『ゾンビ映画を撮影してたら、本物のゾンビに襲われた!』って話が進んでって、まあ普通と思って観てくんだけど、途中で「これワンカットで撮ってる」って気付くのね。で、これが《One Cut of the Dead》ってタイトルの劇中劇。普通に「なんとワンカット!」っていうありがちな宣伝文句で公開して、まあ納得のできだと思う。
《One Cut of the Dead》が終わると「実は、この撮影の裏側はこうなってました」って感じで《カメラを止めるな!》が始まってって、「そういうことか!」ってなって、アハハハってなるんだね。
ENBUゼミナールが提供するレベルでなら十分に面白い《One Cut of the Dead》を準備して、更にそこに一捻り入ってくのが凄いなあと思った。
《カメラを止めるな!》の劇中劇で《One Cut of the Dead》があって、更に《One Cut of the Dead》の中でも映画撮影してるから《One Cut of the Dead 劇中劇》があんのね。三重構造が絡まって作品になってるから面白いの。
複雑な仕組みを作る中で伏線はって回収してくんだけど、これをキャラクターの特徴からくる無理ない設定でやってくのがうまい。だから強引な感じがしないんだよね。
「妻が突然出演!」「娘が途中から仕切ってる!」「突然『ちょっと』って人が外に出てく」「ダサカッケー撮影やりたい助手とやらせないカメラマン」ってところも、キャラ設定のうまさで納得の展開。
それでストーリーの太い線には、さりげなく父と娘の物語が入ってる。「ライブでワンカットのゾンビ映画なんて仕事受けないでしょ」ってところや、「なんで撮影現場に妻と娘いるの?」も父と娘の関係の中で自然に流れてる。ラストのクレーンのところでも写真出してきてうまい。
これK's cinemaとかで何も知らない状態で観たかったな。「面白い!」って聞いてたらからハードル上がってて、そこを越える感じではなかったから、観てるときはちょっとモヤモヤは残った。
観終わって色々考えると、改めて面白い映画だったなあと思ったよ。
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