「街の風景、 赤坂、麹町、池袋、丸山町、六本木・・」娼年 きりんさんの映画レビュー(感想・評価)
街の風景、 赤坂、麹町、池袋、丸山町、六本木・・
ふらふらと歩く領くん。
ふらふら、ふらふら・・・
見終わって心に残ったのは、男女のセックスではなくて街の風景だった。
領の“仕事場”として東京の地名が単元ごとにスクリーンに示される。あれだ。
それぞれの街に、生きづらさを抱え、街を受け入れられず、街からも見放されつつも街に潜み、そうして今日も多くの若者が都会を生きている。
石田衣良が書いたのは、女の貌(かたち)に擬人化している街の姿。領のセックスは“街とのまぐわい”だったのではないか。
お前は自分の街・自分の生をいまどう受け止めてどう生きているのか?
― そんなことを問われた気がしてあれやこれやを思い巡らす観賞後だった。
コメントする