「意外と爽やかなラブコメホラー。続編はもっと凄いのでまずはこちらを。」ハッピー・デス・デイ よねさんの映画レビュー(感想・評価)
意外と爽やかなラブコメホラー。続編はもっと凄いのでまずはこちらを。
自分の誕生日の朝に見知らぬ学生カーターの部屋で目覚めるトゥリー。彼女は前夜に何があったかを思い出せないまま自室に戻るが、同夜突然現れた赤ちゃんマスクを被った殺人鬼に惨殺され・・・たはずが目覚めるとそこはカーターの部屋。時刻は誕生日の朝。既視感に苛まれながら半信半疑で一日を過ごすとそこにまたマスクの男が現れて・・・を延々と繰り返すホラー映画かと思いきや、かなりウェルメイドな青春ラブコメ。
ルームメイトが作ってくれた誕生日ケーキを本人の面前でゴミ箱に捨てるような共感度ゼロの主人公が、自分に恨みを持っていそうな人物を順番に尾行しては毎回殺人鬼に殺されるという、文字通り命懸けの消去法で犯人を追いながら、誰にも話さなかった自身の心の闇とも戦うというドラマが見事。遂には娘を持つお父さん達が号泣必至のヒューマンドラマにまで上り詰めたところでまた全てひっくり返してしまうという先の読めない展開が痛快です。そもそも『ハロウィン』オマージュに充ちた作品、カーターの部屋に『ゼイリブ』のポスターを貼ってさりげなくジョン・カーペンターへのリスペクトを滲ませている点も高ポイントです。
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